Re: JLReq-d の目次とコンテント案

敏先生、

もう敏先生すばらしすぎます。

> その点では,以下でいいように思います.
>> 1. 日本語デジタルテキストの基礎

御意。そのように変更してあります。

> その責任というか,仕事は,以下のような方法が考えられます.
> a 著者(原稿の執筆者)が責任を持って行う.
> b しかるべき編集者が責任を持って行う.
> c なりゆきにまかせる.
> 
> aは著者によりけりで,bが望ましいのですが,実際は,たぶんcのケースがそれなりに多いでしょう.ですので,問題は,以下の2つになるように思います.
> 
> 1.しかるべき編集者が責任を持って行うように考えた方がいい.
> 2.しかし,実際はcが多い.cの際に,どこで何ができるか.ブラウザで対応した方がよいのか,そのままでいいと考えるか.


“1.5 テキストの作り方” の章は a および b をターゲットにするつもりで作りました。デジタルの時代には、一人で作って一人で仕上げるというスタイルが印刷の時代に比べてはるかに重要です。プレゼン、レポート、エッセイ、デジタル上での多くの仕事が a のスタイルです。しかし知識がないと c になってしまいます。その意味で第一章は多くの人に読んでもらいたいのです。電子出版や大きな会社のウェブサイトを仕上げるなどチームでの仕事になると、最終的にテキストをチェックする別の人が存在するでしょう。その場合は b になります。

c をブラウザなどテキストエンジンがなんとかするケースは考えていませんでした。が、考えておくべきかもしれませんね。形式的な観点でデータが必ずしも正しくない場合に、テキストエンジンがなんらかの対処をするべきか・できるか、という問題。データが正しくないのだから正しくないように表示すれば良いとい立場もありますし、対応できる場合にはしてほしいという立場もあるでしょう。jlreq-d は特定の立場に立たないとすると、こういう方法があるよ、と言及するんでしょうかね。まあ、対処可能かつそれが望ましい場合は多くはないような気がしますが、気に留めておくのが良いのかもしれません。

copy editor についての本、一つ読んでみようと思います。

基本として縦横両方で使えるテキストの作り方は明確に書いておきたいものの一つです。その上で、縦、または横専用に考えた場合に、どのような考え方があるのか、を示すのはどうでしょう。

木田

> 2023/07/15 13:02、Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>のメール:
> 
> 木田泰夫 様
> 
>  小林 敏 です.
> 
>  木田泰夫 さんwrote
> 
>> 1. 日本語デジタルテキストの基礎
>> 
>> はいかがでしょう? 「デジタルテキスト」を加えることで絞っています。
>> 
>> 木田
> 
>> 1. デジタルデバイス上の日本語
> 
> これは,範囲が広がりすぎのように感じます.
> 
>> 1. デジタルデバイス上の日本語組版の基本
> 
> これは,“日本語組版の基本”について,それなりに言わないといけないので,焦点がしぼりにくいように思います.
> 
> その点では,以下でいいように思います.
> 
>> 1. 日本語デジタルテキストの基礎
> 
> ところで,“1.5 テキストの作り方”ですが,
> 
> まず問題としては,これの最終的な整理の責任者は誰かな,という問題を今,考えています.
> 
> 出版の世界では,著者の意向をくみながら編集者が担当していました.ただし,日本ではこの原稿整理(原稿編集)という作業は,あまり重視されていません(ただし,その分,校正の段階で原稿整理的な仕事も行われていました).アメリカでは,copy editorという職種があり,翻訳書などでは,copy editorに対する謝意がよく書かれています.そして,何冊かcopy editingというタイトルを持った本も何冊か刊行されています.内容としては,内容面にかかわる事項と形式面(表記やテキストの整理)とに大きく分けることができます.ここで問題とすべき事項は後者で,しかも,表記に関しては,せいぜい数字の表記と約物の使用法(特に縦組と横組に関わる事項に限定して方がよいと思っています).その他,半角や全角問題や漢字の異体字の処理,誤用されやすい記号,扱いに注意したい記号,余分な空白などが問題となるでしょう.
> 
> その責任というか,仕事は,以下のような方法が考えられます.
> a 著者(原稿の執筆者)が責任を持って行う.
> b しかるべき編集者が責任を持って行う.
> c なりゆきにまかせる.
> 
> aは著者によりけりで,bが望ましいのですが,実際は,たぶんcのケースがそれなりに多いでしょう.ですので,問題は,以下の2つになるように思います.
> 
> 1.しかるべき編集者が責任を持って行うように考えた方がいい.
> 2.しかし,実際はcが多い.cの際に,どこで何ができるか.ブラウザで対応した方がよいのか,そのままでいいと考えるか.
> 
> という前提を考えると,何がいえるかのように思います.
> 
> 

Received on Saturday, 15 July 2023 04:55:05 UTC