Re: JLReq-d の目次とコンテント案

木田泰夫 様

 小林 敏 です.

  木田泰夫 さんwrote

>1. 日本語デジタルテキストの基礎
>
>はいかがでしょう? 「デジタルテキスト」を加えることで絞っています。
>
>木田

> 1. デジタルデバイス上の日本語

これは,範囲が広がりすぎのように感じます.

> 1. デジタルデバイス上の日本語組版の基本

これは,“日本語組版の基本”について,それなりに言わないといけないので,焦点がしぼりにくいように思います.

その点では,以下でいいように思います.

> 1. 日本語デジタルテキストの基礎

ところで,“1.5 テキストの作り方”ですが,

まず問題としては,これの最終的な整理の責任者は誰かな,という問題を今,考えています.

出版の世界では,著者の意向をくみながら編集者が担当していました.ただし,日本ではこの原稿整理(原稿編集)という作業は,あまり重視されていません(ただし,その分,校正の段階で原稿整理的な仕事も行われていました).アメリカでは,copy editorという職種があり,翻訳書などでは,copy editorに対する謝意がよく書かれています.そして,何冊かcopy editingというタイトルを持った本も何冊か刊行されています.内容としては,内容面にかかわる事項と形式面(表記やテキストの整理)とに大きく分けることができます.ここで問題とすべき事項は後者で,しかも,表記に関しては,せいぜい数字の表記と約物の使用法(特に縦組と横組に関わる事項に限定して方がよいと思っています).その他,半角や全角問題や漢字の異体字の処理,誤用されやすい記号,扱いに注意したい記号,余分な空白などが問題となるでしょう.

その責任というか,仕事は,以下のような方法が考えられます.
a 著者(原稿の執筆者)が責任を持って行う.
b しかるべき編集者が責任を持って行う.
c なりゆきにまかせる.

aは著者によりけりで,bが望ましいのですが,実際は,たぶんcのケースがそれなりに多いでしょう.ですので,問題は,以下の2つになるように思います.

1.しかるべき編集者が責任を持って行うように考えた方がいい.
2.しかし,実際はcが多い.cの際に,どこで何ができるか.ブラウザで対応した方がよいのか,そのままでいいと考えるか.

という前提を考えると,何がいえるかのように思います.

Received on Saturday, 15 July 2023 04:02:22 UTC