RE: CJKフォントのpalt(詰め組)とkernの関係

山本 様
村上 様

 小林 敏 です.

丁寧な解説,ありがとうございます.

理解がだいぶ進みました.

  Taro Yamamoto さんwrote
>
>> ひとつのドキュメントに縦組用と横組用のカーニングテーブルがあったとします.
>> その場合,ドキュメントを見る人が表示を縦組にしたら縦組用のテーブルが適用さ
>> れ,表示を横組にしたら組用のテーブルが適用されるということになるのでしょう
>> か?
>
>この議論でこれまでカーニングテーブルと呼んできたものは、少なくとも私が考えて
>きたものは、フォント側に埋め込まれているカーニングテーブルを意味しています。
>アプリケーション側が、フォント内の情報とは別にもっていたり利用者がカスタマイ
>ズできるようにしている、フォントのレベルよりも上位の層の、アプリケーションレ
>ベルのカーニングテーブルのことではありません。
>
>OpenTypeフォントの場合、その情報は横組み用はGPOSテーブルの'kern'に、縦組み用
>は'vkrn'にもたせることができます。(ただし、これはフォント開発者がそれを設定
>してフォントに埋め込まなければなりません)。
>
>> あるいは,表示の組方向の変更にしたがって,SCCで設定を自動的に変えるというか,
>> 変わるということが可能でしょうか?
>
>現在の、典型的な日本語OpenTypeフォントを用いた場合、「ツメ組」用の疑似的なプ
>ロポーショナルメトリクスに切り替える役割をもつ'palt'及びその縦組み用の'vpal'
>の情報とカーニングテーブルの'kern'及び'vkrn'をもっている場合には、利用者がア
>プリケーションからその両方を有効にした場合には、組み方向に応じて、横組みの時
>には横組みの'palt'と'kern'の情報が用いられ、縦組み時には'vpal'と'vkrn'の情報
>が用いられます。つまりツメ組もカーニングも、共に自動的に、組み方向に応じて切
>り替わります。それによって、どちらの組み方向でも、フォント開発者が組み方向ご
>とに設定したとおりの仮名ツメの効果と、ペアカーニングの効果が得られるようにな
>っています。
>
>山本太郎

Received on Saturday, 10 December 2022 03:38:48 UTC