- From: Taro Yamamoto <tyamamot@adobe.com>
- Date: Fri, 9 Dec 2022 07:04:58 +0000
- To: 敏 小林 <binn@k.email.ne.jp>, Koji Ishii <kojii@chromium.org>
- CC: 泰夫 木田 <kida@mac.com>, public-i18n-japanese <public-i18n-japanese@w3.org>
> ひとつのドキュメントに縦組用と横組用のカーニングテーブルがあったとします.その場合,ドキュメントを見る人が表示を縦組にしたら縦組用のテーブルが適用され,表示を横組にしたら組用のテーブルが適用されるということになるのでしょうか? この議論でこれまでカーニングテーブルと呼んできたものは、少なくとも私が考えてきたものは、フォント側に埋め込まれているカーニングテーブルを意味しています。アプリケーション側が、フォント内の情報とは別にもっていたり利用者がカスタマイズできるようにしている、フォントのレベルよりも上位の層の、アプリケーションレベルのカーニングテーブルのことではありません。 OpenTypeフォントの場合、その情報は横組み用はGPOSテーブルの'kern'に、縦組み用は'vkrn'にもたせることができます。(ただし、これはフォント開発者がそれを設定してフォントに埋め込まなければなりません)。 > あるいは,表示の組方向の変更にしたがって,SCCで設定を自動的に変えるというか,変わるということが可能でしょうか? 現在の、典型的な日本語OpenTypeフォントを用いた場合、「ツメ組」用の疑似的なプロポーショナルメトリクスに切り替える役割をもつ'palt'及びその縦組み用の'vpal'の情報とカーニングテーブルの'kern'及び'vkrn'をもっている場合には、利用者がアプリケーションからその両方を有効にした場合には、組み方向に応じて、横組みの時には横組みの'palt'と'kern'の情報が用いられ、縦組み時には'vpal'と'vkrn'の情報が用いられます。つまりツメ組もカーニングも、共に自動的に、組み方向に応じて切り替わります。それによって、どちらの組み方向でも、フォント開発者が組み方向ごとに設定したとおりの仮名ツメの効果と、ペアカーニングの効果が得られるようになっています。 山本太郎
Received on Friday, 9 December 2022 07:05:14 UTC