- From: 木田泰夫 <kida@mac.com>
- Date: Fri, 24 Apr 2020 13:41:08 +0900
- To: "Atsushi Shimono (W3C Team)" <atsushi@w3.org>
- Cc: public-i18n-japanese@w3.org
- Message-Id: <A4D34E79-C443-48D4-BF84-1DAA47965DF0@mac.com>
みなさま、 将来に向けて議論が必要であろうと思っている事項がいくつかあります。私は今のバージョンは W3C でのニーズのためにこれで素早くリリースしてしまって、下の議論は時間もかかるでしょうし次のバージョンでと思っています。 グループルビの分割規則 分割禁止は自動化と矛盾するので(例えば親文字列もしくはルビ文字列が行長より長い場合)、どちらにせよ実装者は何らかの分割を実装する必要があります。また、行長より短い場合でも、長いグループルビは極端な行分割を引き起こします。これをどう考えるか。 熟語ルビが必要かの議論 熟語ルビの私の理解した意義は、美しくルビと漢字との対応が付けられる場合だけ対応をつけ(モノルビ化)、そうでない場合には無理をしない(グループ化)。 この文書の規則によると、モノルビ化の起こるのは、熟語に含まれる全ての漢字の読みが二文字か一文字の場合のみ(文書の図19)。三文字のものが混じるとグループルビに落ちます(図20, 21)。また「庭園」など全ての漢字の読みが二文字の場合、モノルビとグループルビの配置が同一となりますので、熟語ルビの嬉しさは二文字と一文字が混じっている熟語に限定されると言えます。全熟語のうちどのくらいの割合でしょう? アクセシビリティなどの要請でルビが半分より大きくなることもこれからは増えるでしょう。その場合、熟語中の全ての漢字の読みが一文字でないとモノルビ化が起こりません(e.g.「齟齬」)。かつ、この場合モノルビとグループルビの配置が同一となります。結局、熟語ルビの指定をしてもグループルビと同じ結果になりますので、ルビが半分より大きい場合は熟語ルビの存在意義が無くなります。 漢字の読みを示すにはモノルビをつける必要がありますので、熟語ルビは美しさを追求するためにあると言えると思います。それならば、simple ruby には入れずに、advanced features、より高等テクニックとして記述するのが一案かと思います。 また、熟語ルビはランタイムで処理せずとも、文書作成時に二文字と一文字が混じる熟語に対してモノルビ指定をすることでほぼ達成できます。この場合概念としての熟語ルビは必要ですが、その機能が css にある必要はなくて、文書の作り方の問題にできます。そのような方向も議論の余地がありそうです。 JLReq にあって、Simple Ruby で無くなってしまった残念な部分に、熟語ルビの分割があります。熟語ルビはグループルビと異なり、漢字境界で行の折り返しが可能です。これはグループルビの分割規則とも関連して、熟語ルビ的な概念の有益な一面だと私は思います。このような性質をグループルビに持ち込むことは可能でしょうか? // 木田 > 2020/04/24 1:59、Atsushi Shimono (W3C Team) <atsushi@w3.org>のメール: > 敏先生 & みなさま > >> 敏先生 > 最終版ありがとうございます。 > > そして、ここでの皆様のコメントは反映されて、このバージョンでリリースしてよいバージョンに > なっているかと思いますが、リリースに向けての最終確認をさせてください。 > このバージョン(の赤字をすべて黒字にしたもの)で、simple-ruby日本語版の第2版の更新版として > リリースしてもよろしいでしょうか? > > >> Florianさま > > 次は英語版の更新だと思うのですが、、特にこだわり(?)なければ、PRの形でぼちぼちと(わたしの > 方で)手を付けていこうかと思うのですが、大丈夫でしょうか? > > > >> On 2020/04/21 15:49, Kobayashi Toshi wrote: >> みなさま >> 小林敏です >> 現時点の最終版を添付ファイルでお送りいたします. >> 添付ファる名:ルビ簡便ルール5_4.pdf >> 以上,よろしくお願いいたします. >> ――――――――――――――――――――― >> 小林 敏(toshi) 2020年 4月21日 >> e-mail: binn@k.email.ne.jp >> ―――――――――――――――――――――
Received on Friday, 24 April 2020 04:41:24 UTC