- From: Yayoi Kitamura <kitamura-yayoi@rehab.go.jp>
- Date: Thu, 13 Jan 2011 14:00:33 +0900
- To: <public-html-ig-jp@w3.org>
はじめて書き込みをさせていただきます。 国立障害者リハビリテーションセンター研究所の北村弥生です。 障害者が情報支援で、どのように生活しやすくなるか、に関する研究などしています。 http://www.rehab.go.jp/ri/fukushi/ykitamura/kitamurayayoi.html このところ、技術的な議論についていけなくて本文を読んでいなかったところ、同僚に「読んでますか?利用者の立場からの意見やデータを示したいものですが。。。」と、言われて、直近の1メールのみ拝読したところです。 よくフォローできていないので、妙な書き込みになるかもしれませんが、失礼します。 思いついたことです。 1)昨年、研究室の若手研究者が知的障害者(成人)20名程度(本人活動をしているので軽度といえるでしょう)に調査したところ、後ろにカッコ付で表現する「振り仮名」よりも、行間のルビの方が圧倒的に支持されたそうです。 まだ、障害の状態に適したルビの形状がどんなものかは調べていません。 調べないといけません。 2)読みやすさ、という点では、「分かち書き」も一般には支持されています。が、上記の調査では、あまり支持されませんでした。 漢字があればこそ、分かち書きの必要性も減るのかもしれません。 3)一方、今、個別にパソコンの利用を支援している発達障害青年は、文節の理解が今ひとつのようです。 漢字を区切りにして、文字変換するので、変換に難渋しています。 分かち書きは文節構造を理解するということにつながるので、「分かち書き」が必要とされるには、いくつかの理由がありそうです。 そのあたりを解明することも必要です。 4)ルビといえば、何人かの失語症患者に電子図書を提供して効果を調べる研究の際に、漢字の正しい読みでないルビも若者向けの本に多いことに気づきました。たとえば、「修道女」に「シスター」というルビが振ってありました。とりあえずは、読み上げを優先して、「ルビ読み取り解除」にしてスキャナで読み込み、音声読み上げソフトで正しい漢字の読みでがまんしてもらいました。 こういうのは、何をどうしたらよいのかわからないのですが、お知らせまで。 今後とも、よろしくお願いします。 北村弥生
Received on Thursday, 13 January 2011 08:34:53 UTC