- From: Taku Yamaguchi <study.yamahige@gmail.com>
- Date: Tue, 16 Sep 2025 16:14:13 +0900
- To: Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>, JLReq TF 日本語 <public-i18n-japanese@w3.org>
コメントします。 > 5.7.2 分かち組の配置処 > なお,語間に変動スペースを使用する方法も考えられる. この「変動」は、1つのテキストの中で「あの語間とこの語間の幅が異なる」という意味と思います。 それとは別に、例えば「漢字の多いテキストの分かち組よりも、ひらがなが多いテキストの方が語間を広くする」といったことをしますか? ひらがな・カタカナが多いと、語間が目立たない、分かりにくいです。 2025年9月16日(火) 15:43 Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>: > > みなさま > > “第5章 行への文字の配置の実際 その2”の草稿をお送りいたします.ご検討よろしくお願いいたします.GitHubにも掲載しておきました. > > ----------以下が草稿----------- > > # 5 行への文字の配置の実際 その2 > > ## 5.4 ラテン文字とアラビア数字の処理 > > 日本語の組版では,ラテン文字を文中に挿入する例は多い.ラテン文字が1字あるいは単語が挿入される例は多い.文が挿入される場合もある.ここでは和文文字とラテン文字との字間および行送り方向の位置について解説する. > > ### 5.4.1 和文文字とラテン文字の字間 > > フォントにもよるが,ラテン文字の字詰め方向の字面と文字の外枠との空白(サイドベアリング)は,和文より狭いのが一般的である.そのような和文とラテン文字のボディを密着して配置すると,和文とラテン文字の字間が詰まった印象を与える.そこで,和文とラテン文字の間は,字幅の1/4から1/8程度空けるとよい.ただし,次のような事情も考慮する.なお,和文とラテン文字の間を空ける場合でも,ラテン文字用のコンマ,ピリオド,括弧類などと和文との字間は,原則として空けないが,文の途中にラテン文字の文を挿入し,その文の最後にピリオドがつく場合など,ケースによっては空けた方が望ましい例もある.なお,縦組で文字を横転した場合も同様な処理を行う. > > - 和文のフォントの字面の大きさ.ボディに対して,そのフォントの平均的なサイズが大きい場合は,視覚的な和文の文字間は狭くなるので,それとのバランスから,空ける量は狭くてよい.空けないという選択もできる. > > - 挿入されるラテン文字は,1字か,単語か,複数の単語かによっても,適切な字間は変わってくる.後者になるほど空ける量は大きい方が望ましい.機械的な処理では,個々のケースごとに決めることはできないので,テキストの状況から判断し,1つのアキ量を選択する. > > - 従来の慣行に従うかどうか.従うとすれば,従来の一般的な方法である字幅の1/4だけ空ける. > > 注 ラテン文字との字間の従来の方法 ラテン文字との字間の従来の方法である字幅の1/4という量は,活字組版の技術的な制約による.印刷所で一般に常備されていた最小のスペース(活字の字間に挿入し,空白をつくる材料)は,文字サイズの1/4であった.文字サイズによっては,1/6や1/8,あるいは1ポイントというスペースも使用されていたが,必ずしも各印刷所に常備されていなかった. > > ### 5.4.2 和文文字とアラビア数字の字間 > > 和文文字とアラビア数字を組合せる場合,通常は付属文字のアラビア数字を使用する.ラテン文字と同様に別のフォントと組合せてもよい. > > 横組で和文と組合せるアラビア数字の字幅は,活字組版では,多くがボディの1/2(等幅)であった.和文文字フォントの付属文字では,等幅であるものが多いが,字幅は必ずし全幅の1/2でないものも多い. > > 注 字幅が文字サイズの1/2のアラビア数字 こうしたアラビア数字は,奇数桁の数字の場合,前後に1/4の空白をとると,行長に過不足がでなかったという点が考慮されていた. > > 和文とラテン文字との字間を空ける処理を選択した場合,和文とアラビア数字の間も,原則として同じ処理を行う. > > 注 全角文字のアラビア数字 全角文字のアラビア数字を横組で使用する方法もある.特に1桁の数字に限り使用する方法がある.全角文字のアラビア数字は,字詰め方向にいくらかの余白がある.したがって,この数字を使用する場合,句読点の前後,括弧の内側などに配置するとき,余分な余白が発生するという問題がある. > > ### 5.4.3 和文文字とラテン文字の行送り方向の位置 > > 横組の場合,一般にボディの天地左右中央に字面が位置している和文に対し,ラテン文字ではベースラインに文字が視覚的に並ぶように設計されている.さらにラテン文字の小文字にはアッセンダーとデッセンダーがある.したがて,大文字だけの場合,小文字だけの場合,大文字と小文字が混ざっている場合で最適値は異なる.ただし,機械的な処理では,個々のケースごとに決めることはできないので,テキストの状況から判断し,1つの配置位置を選択するとよい.この処理はアラビア数字の場合も同様である.なお,縦組でラテン文字及びアタビア数字を横転した場合も同様な処理が必要になる. > > ところで,ラテン文字やアラビア数字について,付属書体を使用する場合は,フォントの設計において,和文と,ラテン文字及びアラビア数字の行送り方向の位置も考慮されているので,そのフォントで決められている位置に配置すればよい. > > ただし,付属書体でも設定を変える,または別のフォントを使用する場合は,次のように,いくつかのそろえる方法があるので,テキストの内容や目的により選択するとよい. > > - 和文とラテン文字のボディの中心を揃える.活字組版では,長い間,この方法で処理してきた.または,和文文字の字面とラテン文字の字面の中心をそろえる,具体的には,和文文字はボディ,ラテン文字の字面の大きさは,デッセンダーラインとアッセンダーラインの距離と考える. > > - 和文のボディの中心とラテン文字のベースラインとキャップラインの中心をそろえる.つまり,和文とラテン文字の大文字の中心をそろえる.ラテン文字の大文字を使用する例が多い場合は,この選択が考えられよう. > > - 和文のボディの中心とラテン文字のベースラインとミーンラインの中心をそろえる.つまり,和文とラテン文字の小文字(短字)の中心をそろえる.ラテン文字の小文字を使用する例が多い場合は,この選択が考えられよう. > > - 和文文字にベースラインが設定されている場合,例えば,ボディの上端から88%の位置とラテン文字のベースラインとをそろえる. > > - 和文のボディ下端とラテン文字のベースラインをそろえる. > > ## 5.5 文字間での分割 > > 文字を行に配置する場合,設定された行長に達したところで2行にわたる分割(以下,分割という)を文字間で行い,次行に配置することになる.この分割の位置について解説する. > > ### 5.5.1 文字間での分割の可否 > > 日本語の分割については,漢字や仮名のどこの字間でも,ほぼ可能である. > > ただし,意味の上で,あるいは,その文字の役割から分割できない文字の組合せがある.さらに,見た目のバランスから,行頭又は行末の配置を避けたい文字等がある.こうした文字等では,前の文字等又は後ろの文字等との分割を禁止することで,行頭又は行末の配置を避けることができる. > > このような分割を避けたい箇所として主な事項には,次のようなものがある. > > - 始め括弧類と,その次に配置する文字等の間では分割しない. > - 終わり括弧類と,その前に配置する文字等の間では分割しない. > - 句読点と,その前に配置する文字等の間では分割しない. > - 中点類と,その前に配置する文字等の間では分割しない. > > 注 中点の行頭配置 中点の行頭の配置を許容する方法もあるが,この場合は,中点類と,その前に配置する文字等の間で分割ができる. > > - 疑問符,感嘆符とそのその前に配置する文字等の間では分割しない. > - 横組で行中に挿入されるラテン文字の単語の字間では分割しない.ただし,ハイフンを入れての分割処理は英語等の組版処理にならっている.縦組においてラテン文字を横転させた場合も同様である.ただし,縦組で文字をラテン文字を正常な向きに配置する場合は,その文字間での分割は可能である.禁止する方法もある. > - 横組で挿入される連続するアラビア数字の字間では分割しない.ただし,縦組で文字をラテン文字を正常な向きに配置する場合は,その文字間での分割は可能である.禁止する方法もある. > - 小書きの仮名と,その前に配置する文字等の間では分割しない. > - 長音と,その前に配置する文字等の間では分割しない. > > 注 小書きの仮名又は長音の分割 小書きの仮名又は長音と,その前に配置する文字等の間での分割を許容する方法もある(〓〓参照).これは主に行の調整処理により字間が調整されるのを避けるためである. > > - 繰り返し記号と,その前に配置する文字等の間では分割しない. > > 注 繰り返し記号の分割 繰り返し記号は,現代文では“々”(同の字点,U+3005)がよく使用されている.これも行頭の配置(“々”とその前の文字との字間での分割)を許容する例が多い.なお,行頭に配置するようになった“々”を元の文字に直して配置する方法,つまり“人々”を“人人”とすれば“人”は行頭に配置できるので,こうした配置をする方法もあるが,最近は自動処理が面倒で,この処理を行う例は少ない. > > - ハイフン類(‐,〜,゠,–)とその前に配置する文字等の間では分割しない. > > 注 波型(〜) 波型(〜)については,行頭の配置を許容する方法もある. > > - 前置省略記号($,£,#,€,№)とその後ろに配置する文字等の間では分割しない. > - 後置省略記号(°,′,″,℃,¢,%,‰など)とその前に配置する文字等の間では分割しない. > > 注 %と‰ %と‰については,行頭の配置を許容する方法もある. > > - 三点リーダ(U+2026)が2つ並んだ場合,二点リーダ(U+2025)が2つ並んだ場合,その字間では分割しない.ただし,許容する方法もある. > - 全角ダーシ(U+2014)が2つ並んだ場合,その字間では分割しない. > - くの字点の〳(U+3033の後ろに〵(U+3035)が連続,又は〴(U+3034)の後ろに〵(U+3035)が連続する場合,その字間では分割しない. > > その他,ルビがつく場合は,分割できない箇所もある(〓〓参照).Apendix〓に,分割の可否についての詳細を示した. > > さらに,アクセシビリティ等の向上の目的で,文節又は単語の字間では分割を禁止する方法がある. > > ### 5.5.2 小書きの仮名等の行頭への配置 > > 小書きの仮名,長音,及び繰り返し記号の同の字点の行頭への配置は,禁止する方法と許容する方法がある.実際にも書籍等では許容する方法の採用が多いが,Web等では禁止する例も増えている. > > 小書きの仮名,長音,及び同の字点のの行頭への配置は許容する方法は,ブラ下ゲ組と同様に行長の調整処理の手間を避ける方法として活字組版で採用されていたものである.従って,デジタルテキストでは,行の調整処理の手間は,それほど重視するものでないと考えれば,また,拗促音など,小書きの仮名や長音の直前にある普通の仮名と一体として読まれることを考慮すれば,禁止した方が望ましいといえよう. > > ただし,行長が短い場合など,行の調整処理での字間の調整箇所が目について,違和感を与えることもあるので,こうした場合は,小書きの仮名や長音の行頭の配置を許容する方法も考えられよう. > > ## 5.6 行の調整処理 > > 行の調整処理とは,行頭・行末そろえ(justification)を選択した場合において行長の過不足をなくし,行長をそろえる処理のことである.この行の調整処理の方法を解説する. > > ### 5.6.1 行の調整処理の必要性 > > 行に文字を配置し,設定された行長に達したところで,その行長が指定の長さとなり,しかもその文字での分割が可能なものであれば,その箇所で分割し,続くテキストは次行から配置すればよい.指定の長さにならない,または分割位置が分割禁止の場合に行の調整処理が必要になる. > > 注 行頭そろえなどでの行の調整処理 行の調整処理は,段落の配置処理で行頭そろえなどを選択した場合は,原則として必要としない.しかし,行の末尾又は段落末尾行において,わずかな行長のはみ出しがあった場合,行末の句読点や括弧の後ろを文字サイズの1/2まで詰める調整を行うという処理方法もある. > > この行の調整処理を発生させる原因を少なくすることがまず必要である.以下のような方法がとられている.こうした処理を採用しない場合は,行長の過不足を発生させる原因,つまり行の調整処理を発生させる原因ともなる. > > - 原則として,漢字や仮名,句読点,括弧類等の字幅が全幅の場合,行長は全幅の整数倍に設定する. > - アラビア数字やラテン文字のように字幅が全幅でない文字を使用する場合がある.こうした場合,そのフォントに字幅が全幅の文字(全角文字)があれば,それを使用する.これは主に縦組で選択されている方法である. > > 注 全角文字の使用 全角文字を横組,又は縦組で文字を90度横転させて使用する場合,アラビア数字やラテン文字の字間が不必要に空いてしまうので望ましくない.こうした場合,行の調整処理が発生するとしてもプロポーショナル幅の文字や字幅が文字サイズの1/2のアラビア数字等を使用するのが原則である. > > - 句読点の行頭配置(分割禁止)を回避するためにブラ下ゲ組を採用する(〓項参照).また,行頭配置を禁止(分割禁止)する文字を減らす(〓項参照). > - 句読点や括弧類などが連続する場合,空白の調整を行わないで,それぞれの文字の字幅を全幅として配置していく.これも,あまり望ましい配置ではないが,選択肢としては考えられよう(新聞等で採用されている方法である). > - 行頭に配置する括弧類の字幅を全幅とする(〓項参照) > > 行の調整処理は,いってみれば回避したい処理ではあるが,一般的には,見た目のバランスを優先させると避けられない処理になる.特に句読点や括弧類などが連続する場合の処理,行頭に配置する括弧類の処理は,行の調整処理が発生することがあったとしても,それを回避する処理を選択しない方針を採用している例が多い. > > ### 5.6.2 詰める処理の例 > > 詰める処理(追込み処理)は,句読点の後ろ,括弧類の前後,中点類,欧文間隔などのについて,優先順位に従って規定された範囲内で詰める処理を行う. > > なお,ラテン文字の複数の単語を挿入する場合,これらの単語間の語間を優先的に調整に使用しているが,ここでは,日本語組版の問題を主にすることから,詳細はふれないこととする. > > 詰める処理の主な事項としては,以下のような例がある. > > - 読点(U+3001)又はコンマ(U+FF0C)の後ろの該当箇所を均等に詰める.詰める限界値は全幅の1/2までとする方法と,1/4までまでとする方法がある.なお,コンマは横組で読点の代わりに使用されている例がある. > > 注 句点(U+3002)又はピリオド(U+FF0E)の後ろは詰める処理が可能であるが,一般に文の区切りとしての役割が強いので詰める調整には使用しないとされている.しかし,読点などと同様に詰める調整に使用している例もある.なお,ピリオドは横組で句点の代わりに使用されている例がある. > > - 始め括弧類の前又は終わり括弧類の後ろの該当箇所を均等に詰める.詰める限界値は全幅の1/2までとする方法と,1/4までまでとする方法がある. > > 注 読点,コンマや括弧類を詰める場合,読点,コンマや括弧類が連続する場合にも,その空白を詰める処理を行う.句点,ピリオドと括弧類が連続する場合には,句点およびピリオドの空白を優先し,詰める処理は行わない.ただし,句点およびピリオドを詰める処理を行う方針の場合は詰める. > > - 中点類の前及び後ろを詰める.詰める限界値は全幅の1/4までとする. > - 和文とラテン文字およびアラビア数字の間を全幅の1/4だけ空ける方針の場合,全幅の1/8まで詰める.ただし,この字間は調整にしないという方法もある. > - 行末に配置する読点(U+3001),コンマ(U+FF0C),句点(U+3002),ピリオド(U+FF0E),終わり括弧類の後ろを全幅の1/2だけ詰める.文中での句点(U+3002)とピリオド(U+FF0E)の後ろは詰めないとする方針であっても,行末では,次に配置するテキストがないので,詰めてもそれほど影響がないという考え方による.文中での読点などの詰める限界値を全幅の1/4とする方針の場合も同様に読点,句点や括弧類の後ろを全幅の1/2だけ詰める. > > 注 行末の句読点や括弧類の調整 行末の句読点や括弧類を詰める場合は字幅の1/2であり,中間値は通常は行わない.ただし,このような処理は,活字組版の技術的な制約による慣習であり,今後は中間的な値にする処理方法も検討される必要があろう. > > - 行末に配置する,中点類の前後又は後ろをを詰める.この場合,次の2つの方法がある. > - 中点類の後ろだけも全幅の1/4だけ詰める.この場合,中点類の前後の空白が不ぞろいになるという問題がある. > - 中点類の前及び後ろを全幅の1/4だけ詰める.この場合の中点類の字幅は全幅の1/2となる. > > 注 仮名の字間を均等に詰める コンピュータ組版では,仮名の字間に限り,ある限界値まで均等に詰めるという処理方法の選択により,その処理が可能な例があったが,今日では,この方法は採用されていない.これは,仮名の字間はいくらか空いているので,その字間はいくらか詰めることが可能であるという考え方による. > > 詰める処理の詳細な1つの例を,Apendix〓に示した. > > ### 5.6.3 空ける処理の例 > > 空ける処理の主な事項としては,以下のような例がある. > > - 和文とラテン文字およびアラビア数字の間を全幅の1/4だけ空ける方針の場合,全幅の1/2まで空ける.ただし,この字間は調整に使用しないという方法もある. > - 分割禁止等の箇所を避け,平仮名,片仮名,漢字等が連続する字間を均等に空ける. > - 前項のまでの処理で個々の字間での空ける量が一定量を超えた場合は,その他の分割禁止等の箇所等を含めて字間を均等に空ける. > > 空ける処理の詳細な1つの例を,Apendix〓に示した. > > ### 5.6.4 行の調整処理の優先順位 > > 行の調整処理は,できれば避けたい処理である.句読点や括弧類の前後のある空白の乱れはできるだけ避けるか,それとも,字間が乱れることはできるだけ避けるかの選択の問題でもある.行の調整処理の優先順位は,何を重視するかで変わる.ここでは,詰める処理を優先するが,その調整が極端にならないように考え,その処理では調整ができない場合は空ける処理を行うという,いってみれば折衷的な方法をまず紹介する. > > 折衷的な方法では,次の順序で,行の調整処理を行う. > > - 1 行末の読点や括弧類の後ろを全幅の1/2詰める(字幅を全幅の1/2とする). > - 2 行中の読点(またはコンマ)や括弧類の後ろを全幅の1/4まで詰める. > > 注 括弧類と読点およびコンマの優先順序 括弧類と読点およびコンマとを分け,括弧類の詰める処理を優先し,その処理で調整できない場合に,さらに読点およびコンマを詰めるという方法も行われていたが,この方法では,括弧類と読点およびコンマについては,詰める限界値が全幅の1/4までなので優先順位をつけないで,該当箇所を均等に詰める方法が行われている. > > 注 中点の調整 この方法では中点は調整に使用しない. > > - 3 以上の2までで処理できない場合は,詰める処理を行わないで,空ける処理を次の順序で行う. > - 3-1 分割禁止等の箇所を避け,漢字や仮名などの字間を均等に空ける. > - 3-2 3-1の処理で個々の字間での空ける量が一定量を超えた場合は,その他の分割禁止等の箇所等を含めて均等に空ける. > > これ以外の方法を次に示す. > > 句読点や括弧類の前後にある空白の乱れはできるだけ避ける方法としては,次がある.次の順序で,行の調整処理を行う. > > - 1 行末の読点や括弧類の後ろを全幅の1/2詰める(字幅を全幅の1/2とする). > - 2 1で処理できない場合は,詰める処理を行わないで,空ける処理を次の順序で行う. > - 3-1 分割禁止等の箇所を避け,漢字や仮名などの字間を均等に空ける. > - 3-2 3-1の処理で個々の字間での空ける量が一定量を超えた場合は,その他の分割禁止等の箇所等を含めて均等に空ける. > > この方法では,空ける処理が中心となり処理が簡単になる.1を行わなわなければ,さらに簡単になる. > > 字間が乱れることはできるだけ避ける方法としては,次がある.次の順序で,行の調整処理を行う. > > - 1 和文とラテン文字の間を全幅の1/8まで詰める. > - 2 行末の読点や括弧類の後ろを全幅の1/2詰める(字幅を全幅の1/2とする). > - 3 行中の句読点(句点を含む)や括弧類の後ろを全幅の1/2まで,中点類の前後を全幅の1/4まで詰める.(この方法では括弧類を優先し,句読点の優先順位を低くする等,詰める対象に優先順位をつける方法もある.) > - 4 以上の3までで処理できない場合は,詰める処理を行わないで,空ける処理を次の順序で行う. > - 4-1 和文とラテン文字の間を全幅の1/2まで空ける.(この処理は行わない方法もある.) > - 4-2 分割禁止等の箇所を避け,漢字や仮名などの字間を均等に空ける. > - 4-3 4-2の処理で個々の字間での空ける量が一定量を超えた場合は,その他の分割禁止等の箇所等を含めて均等に空ける. > > 注 詰める処理を優先 従来は,詰める処理を優先して行い,詰める処理で解決できない場合に空ける処理を行うという方法がよく選択されていた.これは,できるだけボディを密着した配置方法を維持したいということもあるが,活字組版における技術的な制限からきていた.それは,活字組版では,詰める処理の方が,空ける処理より処理箇所が少なくて処理できるという事情があった.デジタルテキストでは,空ける処理は自動的に処理でき,かつ,微細な単位で空ける処理ができるので,詰める処理は行わないで,空ける処理のみで行の調整処理を行うという方法が考えられる.詰める処理は,処理箇所は少ないが,複雑な点もあり,空ける処理のみで行うということで,読みやすさの面での品質を保ちながら,ある程度の組版処理ルールの単純化を行うことが可能になる. > > 注 プロポーショナル幅の文字の配置における行の調整処理 プロポーショナル幅の文字の配置における行の調整処理では,確立された方法はないといえよう.通常,プロポーショナル幅の文字の処理では,すべての行で行の調整処理が発生するので,字間の調整は行われる.そもそもプロポーショナル幅の文字の配置は,視覚的に文字間を最適にしようとする処理であるから,この字間の調整は望ましいとはいえない.このような事情を考慮すれば,行頭・行末そろえではなく,行頭そろえを選択するということがまず検討される必要があろう. > > ### 5.6.5 ブラ下ゲ組 > > 行の調整処理を回避する1つの方法にブラ下ゲ組がある. > > 注 ブラ下ゲ組の採用 ブラ下ゲ組は,岩波書店の校正課長をしていた西島九州男さんが始めた方法で(1940年代の後半),その後,徐々に採用する出版社が増えていった.その主な目的は活字組版において句読点の行頭配置を避けるための“行の調整処理”の手間を少なくすることにあった. > > ブラ下ゲ組とは,行末の句読点(括弧類を含む)の処理法であり,以下のような方法である.1行を20字詰(全幅の20倍)として説明する(図〓参照). > > - a 句読点(括弧類を含む)が20字目にきた場合は,字幅を全幅として,句読点などを20字目に配置する.この場合,行末では,句読点(括弧類を含む)の後ろに字幅の1/2の空白がでる. > - b 句読点(括弧類を含む)が21字目くるが,行の途中に約物等が連続,その他の理由から文字サイズの1/2の半端が発生し,その処理として行末の句読点(括弧類を含む)の後ろにある全幅の1/2の空白を削除し,20字目の位置に配置できれば,そこに配置する.この場合,行末では,句読点(括弧類を含む)の後ろに字幅の1/2の空白はでない. > - c 句読点(括弧類を含まない)が21字目にきた場合は,字幅の句読点を21字目に配置する.行長の外側に句読点は配置されることになる.この状態からブラ下ゲ組と呼ばれている. > > したがって,行末の句読点の配置としては3つのパターンが併存することになり,行末がある程度乱れることになる.行頭のラインはスタートであり,視覚的に重視される.これに対し,行末は,それほど重視されない,という考え方による. > > 注 強制的なブラ下ゲ組 以上のいずれの場合を含め,字幅が全幅の句読点を21字目に配置する方法もある(強制的なブラ下ゲ組ともよばれている).この方法は,元々のブラ下ゲ組の考え方とは異なる.そもそもブラ下ゲ組は,行の調整処理を避けるための方法であり,ある意味で便宜的な方法である.したがって,強制的なブラ下ゲ組の処理を行う必要性は少ない.行末をそろえるということを優先するのであれば,いっそのことブラ下ゲ組をしないという方法が望ましいであろう. > > 注 行末の句読点・括弧類の字幅を全幅の1/2とする 前述にaの場合も含め,行末の句読点(括弧類を含む)の後ろにある全幅の1/2の空白を削除し,20字目の位置に配置する.行頭の括弧類の前にある空白を削除するのにそろえる方法であり,行頭だけでなく,行末をきちんとそろえたい場合に採用される方法である. > > 注 括弧類のブラ下ゲ組 最近は,終わり括弧類をブラ下ゲ組にする例をごくたまに見かけるが,あまりバランスのよいものではない.句点と読点は小さいが,括弧類は,けっこう目立つ.中点を含め,何か奇異な印象を与えるので,避けた方がよいであろう. > > 注 ブラ下ゲ組とルビ 親文字からはみ出したルビが句読点に掛かってよいとする処理方法がある.この場合,ブラ下ゲ組にした句読点にルビを掛ける例が少ないがある.また,行間に配置する注番号も,版面からはみ出して,このブラ下ゲにした句読点に掛ける例も見かけるが,あまりバランスのよいものではないで,避けた方がよいであろう. > > ところで,デジタルテキストでは,行の調整処理の手間は,それほど重視するものでないと考えれば,ブラ下ゲ組の採用は避けることができる.また,Webでは,領域が決まっている,あるいはスクロールの際に問題を発生させることもあるので,ブラ下ゲ組の採用は避けるるのが望ましいという考え方もある. > > ただし,ブラ下ゲ組を採用しないと行の調整処理が発生する箇所が多くなり,それだけ,字間の調整箇所が増える可能性がある.行長が短い場合など,行の調整処理での字間の調整箇所が目について,違和感を与えることもあるので,こうした場合は,ブラ下ゲ組を採用も考えられよう.(また,ブラ下ゲ組を採用しない方式では,段落末尾が“す。”又は“る。”のように1字だけになるケースが増えるという欠点もある.) > > なお,ブラ下ゲ組にしてよい約物は,句点と読点に限る,という意見が多くをしめており,それ以外の括弧類や中点をブラ下ゲ組にする例は,間違って処理したという例を除き,活字組版時代にはゼロに近かった. > > ## 5.6 行送り方向の文字位置 > > 文中に括弧書きの補足説明を加える場合に文字サイズを小さくする,あるいは強調するために文字サイズを大きくする場合がある.この場合,文字を配置する行送り方向の位置が問題になる. > > 挿入する文字列の文字サイズが小さい場合,大きい場合,あるいはインライングラフィックが挿入される場合を含めて,通常は,ボディの横組では天地中央,縦組では左右中央に配置する. > > 注 補足する括弧書きの文字サイズ 補足する括弧書きの文字サイズとしては3つの方法がある.今日では,2又は3とする例が多い. > > - 1 文字サイズを変更しない. > - 2 全ての括弧下記の文字サイズを小さくする. > - 3 内容によりサイズを決める.例えば,参照情報などの場合は,小さくし,文の言い直しなどの場合は小さくしない. > > ただし,縦組で文字サイズを小さくして注番号を挿入す場合は,右寄せ(ボディの右端をそろえる)にしている例が多い.横組でも,下寄せ(ボディの下端をそろえる)にしている例もある. > > 注 括弧書きの補足を縦組で右寄せ,横組で下寄せにする例 従来は,括弧書きの補足の文字サイズを小さくする場合,縦組で右寄せ,横組で下寄せにする例が一般的であった.それは,活字組版の技術的な制約のよるものであった. > > ## 5.7 分かち組 > > 分かち組は,単語又は文節など意味のまとまりを区切りとして空白(以下,語間という)を挿入し,分かち書きを行う方法である. > > ### 5.7.1 分かち組とは > > 日本語では,使用する文字に漢字,平仮名,片仮名を用い,語の種類により使い分け,さらに句読点等を使用しているので,それにより単語の区切りが認識できる.したがって英語のように語ごとに区切りの空白がなくても読んでいくことが可能である. > > しかし,ローマ字で日本語を表記する場合,あるいは児童用に漢字の使用を少なくし,主に平仮名を使用し表記する場合は,語の区切りがあいまいになり,分かち組が必要になり,児童書等で分かち組は行われている.また,漢文の読み下し文の一部で分かち組が採用されている例がある. > > なお,読者によっては,語句の区切りの認識が不十分な場合もあり,通常の漢字交じりのテキストであっても分かち組が求められことがある. > > そのような状況を考慮するならば,デジタルテキストにおいては,分かち組の必要性は高いと考えられ,それへの対応が必要になる. > > ### 5.7.2 分かち組の配置処理 > > 意味のまとまりを単位として分かち組を行う場合,次の3つの方法がある. > > - 1 単語で区切る > - 2 文節で区切る > - 3 1と2を折衷した方法 > > 単語を単位とした分かち組は,複合語の扱いや,助詞や助動詞を単語として区切ることは読みやすさにつながらないといった問題があることから採用される例は少ない.多くは2又は3の方法である.教科書等では主に2の方法が採用されている. > > 注 文節という用語 文節という用語は,橋本進吉が最初に使用した用語であり,橋本進吉著 “国語法研究”(岩波書店,1947年,参照したものは1976年の第22刷)では,“文を実際の言語として出来るだけ多く区切つた最短い一区切”を文節と名づけ,次のような例を掲げている(文節の区切りを縦線で示す). > > 私は|昨日|友人と|二人で|丸善へ|本を|買ひに|行きました. > > そして,同書では,その形の上からみれば,次のような特徴があると述べている. > > - 一 一定の音節(これは無論一つ又は二つ以上の単音から出来たものである)が一定の順序に並んで,それだけはいつも続けて発音せられる(その中間に音の断止が無い). > - 二 文節を構成する各音節の音の高低の関係(即ちアクセント)が定まつてゐる.例へば,東京語では,“今日も”は“キョオモ”のキョの部分を高く,オとモの部分を低くいつも発音し,“いい(好)”は初のイを高く,次のイを低く発音するなど. > - 三 実際の言語に於ては,その前と後とに音の切目をおく事が出来る. > - 四 最初に来る音とその他の音,又は最後に来る音とその他の音との間には,それに用ゐる音にそれぞれ違つた制限がある事がある.(例は省略) > > さらに,文節は,一つ又は二つ以上の語(単語)から成り立っており,語について,それだけで単独で一文節をなす独立できる語と,それだけで文節を作ることができず,独立できる語と共に文節を作る語(独立できない語)とに分けている. > > > 注はここまで > > 分かち組を行う場合,処理が簡単なことから,語間は多くは全幅としている例が多い.実際には,語間に和字間隔(全角スペース,U+3000)を挿入している. > > また,2行にわたる分割を行う場合,語間で行う方法と,語間とは限らず,漢字や仮名の語句の字間でもよいとする方法がある.語間で2行にわたる分割を行う場合は,行の調整処理が困難になることから行頭そろえが選択される.語間とは限らず2行にわたる分割を行う場合は,一般に行頭・行末そろえ(justification)とし,必要があれば,行の調整処理を行っているが,教科書などでは行頭そろえの方法も採用されている. > > なお,語間に変動スペースを使用する方法も考えられる.語間は,欧文スペースのように変動できるれば,ラテン文字組版のように語間を調整箇所に利用でき,仮名や漢字の字間を利用を少なくして,行頭・行末そろえが可能になる. > > 分かち書きの行頭そろえ又は行頭行末そろえ(justification)は,次にようにする. > > - 行頭そろえの場合,2行にわたる分割については,文節の途中では分割しない.分割は,分かち書きの区切り又は句読点や括弧類の後ろとする.なお,分かち書きの区切りの和字間隔(U+3000)が行末に配置される場合は,全角アキを確保し,行頭に配置される場合は,全角アキを確保しないで,文節又は単語の語句の先頭を行頭に配置する.宮沢賢治作“注文の多い料理店”の冒頭の文を使用した例を図〓に掲げる. > - 行頭行末そろえ(justification)の場合は,一般の行の調整処理と同じで,文節または単語の途中で2行にわたる分割は可能である.なお,分かち書きの区切りの和字間隔(U+3000)は,行頭そろえの場合と同じである.図〓と同文の例を図〓に掲げる.(図〓の右から2行目の行頭に和字間隔(U+3000)が配置されることになるが,全角アキにしていない.逆に左から2行目の行末では全角アキとしている.) > > 注 和字間隔の行末処理 和字間隔(U+3000)の行末処理は,英語の語間を行末に配置しない処理とは異なる.日本語組版では,行の調整処理が簡単ではないことによる. > > なお,句読点や括弧類の配置方法は,分かち書きしない場合と同じである. > > ### 5.8 文字クラスの変更と簡略化 > > JLReqでは,各文字を配置する場合の振る舞いの違いによって文字クラスとしてグループ分けし,配置処理の方法を説明している.この文書でも同様に扱う. > > なお,各文字クラスの文字が行に配置される場合の字間,2行にわたる分割の可否,行の調整処理についてAppendix 1に示す. > > ### 5.8.1 仮想文字クラスの追加 > > JLReqでは,たとえば,“ルビ付きの親文字群”のように,あるまとまりを持つものがある.JLreqの文字クラスでは,例えば,“ルビ付きの親文字群の文字”のように“……の文字”として個々の文字を意味し,個々の文字の振る舞いを前提にして記述している.また,割注の場合,割注の先頭及び末尾につく括弧類だけを文字クラスにしている. > > “ルビ付きの親文字群”などでは,その内部での文字の配置方法と,その外部である“ルビ付きの親文字群”の先頭とその前及び末尾の後ろに配置する文字との配置方法の2つを付表では示している.ただし,内部での配置方法の多くは,注記で本文の記述を参照するようになっている. > > そこで,こうした配置方法を明確にするために,jlreq-dでは,行中であるまとまりをもった文字列で,その文字列では特別の処理を必要とする文字列のまとまりを仮想文字クラスとして扱うことにした.それぞれの名称には,文字列全体のまとまりを示すために“……群”のように“群”を付した.そのうえで,個々の仮想文字クラスに含まれる文字列全体と,その外側に配置する文字との配置方法のみを表(付表)に示すことにした. > > JLReqの付表で示している行頭及び行末という位置も文字ではないので,これらも仮想文字クラスとし,“段落先頭行の行頭”及び“段落末尾行の行末”の仮想文字クラスを追加した.さらに,行中に配置するインライングラフィックも文字ではないので仮想文字クラスとして追加した. > > ### 5.8.2 文字クラスの削除・修正・追加 > > - 1 削除するもの > 連数字中の文字(cl-24) > これは仮想文字クラスを作成することに伴うものではなく,現在,使用されていないことによる. > - 2 現行の内容を仮想文字クラスとして変更するもの(“←”の後ろが現行の文字クラス名) > - 合印群 ←合印中の文字(cl-20) > - 添え字付き親文字群 ←親文字群中の文字(添え字付き)(cl-21) > - ルビ付き親文字群 ←親文字群中の文字(熟語ルビ以外のルビ付き)(cl-22)と親文字群中の文字(熟語ルビ付き)(cl-23)を合併 > - 単位記号群 ←単位記号中の文字(cl-25) > - 縦中横群 ←縦中横中の文字(cl-30) > - 割注群 ←割注始め括弧類(cl-28)及び割注終わり括弧類(cl-29)を合併,内容を変更 > - 3 現行の内容を仮想文字クラスとして明示するもの > - 行頭 > - 行末 > - 4 現行の内容を分割するもの > - 欧文用文字 > - 欧文用その他 > これまでの“欧文用文字”を文字と約物その他の2つに分割する.約物,記号等について,通常の文字とは配置方法が異なる場合があることによる. > - 5 新たに追加するもの > - 分離禁止文字群 > - 段落先頭行の行頭 > - 段落末尾行の行末 > - インライングラフィック > > ### 5.8.3 文字クラスの変更に伴う用語定義の追加 > > 仮想文字クラス 1文字若しくは複数の文字のまとまり(群)として,又は行中に挿入される画像として,その前後に配置する文字との字間処理及び2行にまわる分割を定義するために定めた群,及び文字ではないが,特定の位置における文字の前又は後ろの字間処理を定義するために定めた文字の配置位置. > 親文字群 親文字及びそれに付随するルビ,添え字又は圏点を含めた文字のまとまり. > > 注 親文字群の説明は,文中で行っているが,用語定義に追加する方が明確になるので追加する. > > 合印群 1つの注の合印としての文字列のまとまり. > > 単位記号 距離,時間などをはかる基準となる量を表す“°”,“′”,“″”及び“℃”を除外したJIS Z 8000(量及び単位)に含まれる単位記号. > > 単位記号群 1つの単位記号としての1字又は複数の文字のまとまり. > > 縦中横群 1つの縦中横として処理される1字又は複数の文字のまとまり. > > 割注群 1つの割注として処理される文字のまとまり.割注を囲む括弧又は空きを含む. > > インライングラフィック(inline graphic) 本文の一部として文字と文字との間に挿入された画像.(本文の追加や削除にともなって,本文と同じように移動する.)(JIS Z 8125) > > 分離禁止文字群 分離禁止文字(cl-08)に含まれる以下の文字を組み合わせた文字のまとまり. > - U+2014(―)が2つ又は3つ連続 > - U+2026(…)が2つ連続 > - U+2025(‥)が2つ連続 > - U+3033(〳)の後ろにU+3035(〵)が連続 > - U+3034(〴)の後ろにU+3035(〵)が連続 > > 注 分離禁止文字 分離禁止文字(cl-08)は,まとまりとしては仮想文字クラスを作成し,現行の分離禁止文字(cl-08)をいずれかの文字クラスに移動することも考えた.しかし変更は混乱を起こす可能性もあり,そのまま残し,別に文字の組合せを示して仮想文字クラスとした.なお,分離禁止文字のU+2014(―),U+2026(…),U+2025(‥)は,単独で用いられる場合も多く,分離禁止文字としての配置方法の記載も必要である.
Received on Tuesday, 16 September 2025 07:14:47 UTC