Re: 和欧間スペース提案:和文と欧文記号との間について

Koji Ishii 様

 小林 敏 です.

ゴールが決まれば結論は出るというふうにもならないようにも思います.とりあえず,参考までに私の考えを示しておきます.

  Kobayashi Toshi wrote

>> 1.主にラテン文字の括弧類は,和文中に使うケースはあるを前提にするか,それとも,それは,望ましい使い方でないから無視してよいか.

現実の使用例が多いことを考えると,無視しない方がよい.したがって,これから考えると,ラテン文字の記号と仮名・漢字が並ぶ場合は,ベタでよい.

  Kobayashi Toshi wrote
  
>> 2.ラテン文字と仮名・漢字が並ぶケースは,分けると,以下の2つがある.
>>
>> 2.1 アキをとりたいケース
>> 例:
>> 都市vs.農村
>> 経済学者のP. A.サムエルソンは,……
>> アルフレッドT.マハンは,……
>> 所有格を示す場合ladies'のように-sで終わる……
>> を表すI quickly finished my lunch.とI finished my lunch quickly.と副詞で……
>>
>> 2.2 アキをとりたいくないケース
>> 例:合印にラテン文字を使う である*.…… 組版*は……

2.1のアキを確保したい例は,実例は多くない.また,使用例がありそうな“P. A.サムエルソン”のような例は,ピリオドを使用しないで,中点で区切るという方法が最近は増えている.また,この人名の省略符のピリオドの配置方法は,いろいろな方法がある.そして,さら人名以外の例に示したようなピリオドやハイフンと和文との間は,ある意味で区切りではないので,ベタでも許容できるという考えも成り立ちそうである.

したがって,ラテン文字の約物・記号を,複数の文字クラスとして分割しないでよい.そして,デフォルトとしてラテン文字の約物・記号と漢字・仮名の字間はベタでよい.

以上です.

  Koji Ishii さんwrote

>ゴール、と書いたのは、もう一つ、別の側面として、これは理想とされる組版規則を
>議論しているのか、Unicodeにおける仕様化を議論しているのか、という点です。
>Unicodeにおける仕様化においては、
>現文書
><https://github.com/kojiishi/unicode-auto-spacing/blob/main/auto-spacing.md>
>の「1
>Overview and
>Scope」をご参照いただきたいのですが(英語ですみません、翻訳ツールをお使いくだ
>さい)、端的に言えば「合理的で突飛ではないデフォルト値」がゴールであり、「印
>刷レベルの品質」や「どのようなスタイルやコンテキストでも正しい」ことはゴール
>にしていません。

Received on Thursday, 25 April 2024 07:31:40 UTC