- From: 木田泰夫 <kida@mac.com>
- Date: Wed, 18 Oct 2023 20:52:59 +0900
- To: Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>
- Cc: JLReq TF 日本語 <public-i18n-japanese@w3.org>
敏先生、ありがとうございます。 > 2章で全角の定義を変更したよ,という解説を行う箇所で補足説明することを私は考えています. jlreq-d の新規の読者にとっては変更があったかどうかは重要ではないので、まずは定義を示し、追記として、従来の定義は正方形を前提としていたが、jlreq-dでの定義はその変更であること、を説明する、という扱いではどうでしょう。 > 漢字のプロポーショナルなフォントを考える(ないと思うが)と この全角の定義はプロポーショナルフォントであろうと定義される、とはいえ、実際のところ、漢字がプロポーショナルなフォント(例えばAdobeの「かづらき」)に対して全角という値を定義する意味はあるでしょうかね。もしないなら、漢字がプロポーショナルなものに対しては定義されない、と言ってしまう手もありますね。 そして、もし漢字がプロポーショナルなものを除外できれば、実際どんな漢字でも、それが JIS の範囲にあろうとなかろうと、構わないと言えます。 > この2つを区別できないのでは? そうですよね… > 全角スペースを例にすると,仮名のフォントの箇所は仮名の全角,漢字のフォントの箇所は漢字の全角であればよいと考えれば 実際の使用場面を考えると、場所場所でフォントを手で指定するのではなく、フォールバックリスト(OS や HTML)や文字種別のリスト(例えばInDesign?)を使って、文字コードによってどちらのフォントを使うかが自動的に決まるケースがほとんどかと思います。 > “水”,または“水”がない場合は“の”……,ない場合や不明の場合は,…… 次のような優先順位を考えることもできますね。 ・「水」→任意の漢字→仮名の「の」→任意の仮名 が、なんだか要求仕様を示す jlreq としての道を外れているような気もしてきました。 もしプロポーショナルな漢字を除外できるなら、jlreq-d としてはそこまで踏み込まず、「そこで使われる漢字の字幅」という記述でもいいかもしれませんね。「そこで使われる」の中に、もし漢字と仮名が別フォントであっても漢字の方を見よ、という意味も含めて。 > JIS X 4051やJLReqでは,字幅が二分の文字を半角,字幅が1/4の文字を四分角という.半角は文字だけについて言う.今回の新全角では,字幅が文字サイズである文字を全角というのをやめたので,半角や四分角という用語はjlreq-dでは使用しないつもりです. なるほど、了解です。 木田 > 2023/10/18 18:50、Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>のメール: > > 木田泰夫 様 > みなさま > > 小林 敏 です. > > 木田泰夫 さんwrote > >> では、まとめると、以下の定義でいかがでしょう: >> >> - 「全角」を、使用するフォントの「水」の字の字送り方向の幅として定義する >> - 「行送り方向の文字の幅」を、使用するフォントの「水」の字の行送り方向の幅として定義する >> - 「水」の文字がない場合は要検討(下記) >> - 「全角」はフォントが等幅かプロポーショナルかに関わらず定義される >> - 派生する単位として、「二分」「半角」は「全角」の半分の長さ、「四分」は1/4の長さ(下記) > > 了解いたしました. > > なお,“二分”は,全角の2分の1の長さ,“四分”は,全角の4分の1の長さと定義されているので変更の必要はない.ですから,10ポの二分は,必ずしも5ポとはならない.それでよい.ですから,相対量となったので,新全角が基準ですという説明は必要. > > 2章で全角の定義を変更したよ,という解説を行う箇所で補足説明することを私は考えています. > >> 要検討 >> 「水」の文字がない場合 >> サブセット化などの影響で「水」がない場合、他の漢字があるなら事実上どんな漢字でも良いとは言えそう。 > > 困ったね.JIS X 0213の漢字の範囲内を示してもよいが,漢字のプロポーショナルなフォントを考える(ないと思うが)と,そうもいかない.“水”で逃げるしかないかな.ない場合又は不明な場合は,文字サイズにする,という言い方で逃げられないかな. > > 注記で,どんな漢字でもいい,と言ってもよいが,蛇足なようにも思うし,混乱する恐れもなきにしもあらず. > >> フォントが仮名のみを持つ場合はちょっと悩ましい。漢字と組み合わせて使われる場合、仮名が等幅で字幅がより狭い場合や、仮名がプロポーショナルの場合があるが、目的を考えると漢字に使われるフォントの「全角」を使うべきかもしれない。こうすることで、仮名が別個のフォントである場合と、その仮名が組み込まれて一体のフォントとなっている場合で同一の値となる。 > >> 児童書などの例のように仮名のみで使われていて参照できる漢字のない場合、どうするか。頻度の高い「の」あたりを使う? プロポーショナルでも同じ定義を使う。 > > この2つを区別できないのでは? > > 定義としては, > > “水”だけにし,ない場合や不明な場合は文字文字サイズ,とするか > > “水”または“水”がない場合は“の”(“あ”でもよい),2つとのない場合や不明な場合は文字文字サイズ,とするか > > 悩ましい.私はどちらでもよい,と思っているが,例えば,全角スペースを例にすると,仮名のフォントの箇所は仮名の全角,漢字のフォントの箇所は漢字の全角であればよいと考えれば(漢字と仮名の連続は,どちらに指定されているかによる),仮名のみのフォントの対応を以下で対応してもよい. > “水”,または“水”がない場合は“の”……,ない場合や不明の場合は,…… > >> 二分と半角 >> 「二分」と「半角」はほぼ同じ意味を持っているように見えますが、使い分けはありますか? JLReq での使用例を見ると、「半角」は「字幅は半角」「半角のアラビア数字」と組み方向に関わらず文字の横幅の意味で使われるようです。「二分」の多くは「二分アキ」の表現で使われますが、それ以外にルビを掛ける量の表現として「文字サイズの二分」「行間は脚注の文字サイズの二分」「二分の字幅」などの表現が見られ、こちらも幅のようですが、何かの半分、というニュアンスが大きいようです。もしどちらかに統一できるならちょっとだけスッキリします。 > > 二分という場合と二分アキという場合がありますが,“二分”はあくまで長さだけをいい,“二分アキ”は二分の長さのアキという意味です.ルビに掛けるサイズは二分,また字幅が二分というが,二分アキとはいわない.括弧の前は二分とはいわないで,二分アキにする,という言い方をする. > > 二分と半角は,世間一般では意味は同じ.しかし,JIS X 4051やJLReqでは,字幅が二分の文字を半角,字幅が1/4の文字を四分角という.半角は文字だけについて言う.今回の新全角では,字幅が文字サイズである文字を全角というのをやめたので,半角や四分角という用語はjlreq-dでは使用しないつもりです.
Received on Wednesday, 18 October 2023 11:53:24 UTC