Re: 行長は全角の整数倍であらねばならないか

木田 様
山本 様
みんさま

 小林 敏 です.

  木田泰夫 さんwrote

>例えばですが、fullwidth をそのまま訳して、新しい言葉として「全幅」を定義する?

いままでの全角を残し,新たな概念を作ることは,私は反対いたしませんが,けっこう大変そうです.

以下の問題をクリアにしないといけない.

1 どのような状況の中で内を定義するのか.フォントとして定義されるのか,個々の文字か,あるいは文字グループか.
2 それは何を説明するために必要とするか.また,その説明はjlreq-dで出てくるのか.
3 変形は対象になるのか,ならないのか.なるとすれば縦組と横組で変わってくるのをどう説明するか.それから斜体は,どう考えるか.(斜体はいろいろ考えがあり,異論がでそう.私の気持は,あまり近づきたくない.)
4 変形が対象となれば,半角カタカナも,その字幅は,上でいう“全幅”となると考えられるか.
5 和文フォントには,等幅のアラビア数字を含んでいる.この場合の“全幅”とは何か.
6 和文フォントには,プロポーショナルなラテン文字を含んでいる.この場合の“全幅”とは何か.
7 和文フォントにも数は少ないが,プロポーショナルなフォントがある.この場合の“全幅”とは何か.
8 OpenTypeでいう二分字形,四分字形の場合の“全幅”とは何か.
9 “全幅”と二分,四分という概念とは,どう関係するか.

こう考えてくれば,それぞれの文字が保持して字幅(“文字の外枠”の字送り方向のサイズ)を空間を空けず(ベタ組)で一般に文字を配置する,というだけでは説明できないか.

さらにいえば,一般化した“全幅”で二分,四分という定義を相対化したいということが最初の目的ではなかったか.その目的と,現在の説明は変わってきている.

まず定義を書いてみれば,目的があきらかになるようにも思います.

Received on Monday, 9 October 2023 03:41:33 UTC