- From: Atsushi Shimono (W3C Team) <atsushi@w3.org>
- Date: Wed, 6 Sep 2023 18:13:21 +0900
- To: W3C JLReq TF <public-i18n-japanese@w3.org>
- Message-ID: <b9db5af3-396e-42cb-8f41-e40cd5b5ead7@w3.org>
shimonoです # 横から(?)余計な茶々いれ感ではありますが、1点・・・ On 2023/09/06 17:11, Taro Yamamoto wrote: > * 敏先生への返答に書いたように、私はこの前提自体が成り立たなくなっていると考えています。例外ではなく、それが常態であるテキストが多く存在し、その流れを止めることはできないということです。 > > 「和欧混植の発生頻度が増えていく」ということと「日本語組版の位置と寸法の指定においては、全角ボディが基準であり、それが制約条件を課している」という原理的な事柄とは、論点が異なります。もし、前者が後者の前提を不要にしていくことがあるとすれば、それは大多数の日本語書体のデザインがプロポーショナルでデザインされて、新聞や単行本、雑誌、Webページなどがすべて、かつての古活字版における仮名のようなカリグラフィックでプロポーショナルな書体ばかりで組まれるようになった時でしょう。和欧混植という日本語組版における例外に対しては、既に、欧文の部分をプロポーショナルな欧文グリフを用いて組むことで、ローカルに局所的に対処してきたのです。しかし和欧混植の頻度が増えることが、日本語組版の基本的な原則を直ぐに無意味にしはしないのです。 なんだか、議論が別な方向に流れて行ってるような気がしているのですが、もともとのデジタル時代の日 本語組版を考えるという話(リフロー云々の話の前からの)は、unicodeが前提にもなり本来日本語になかっ た文字表現が普通に混入してくる時代になっている中で、何らかの(それなりに)見栄えがいい組版の指針 を提示する、ということで始まった話だと思っています。CSSの側からこういう時にはどうするんだよ、とい う質問がいろいろあって、何らか提示しないといけないよね、と。 で、すでに敏先生から「解決策は少ないのですが,何か考えないといけないと思っています」というコメ ントは出ていますが、「全角ボディーが基準でありそれが制約条件を決めている」という大前提だけで話を するのは何か違うのではないかという気がします。プロポーショナルでデザインされて、欧文の部分をロー カルかつ局所的に対処できない時代に対しての何らかの提言をいまから考えておく、そしてそれに必要とさ れる機能をCSSに突っ込んでいくというのが一つの目標なのではないのかな、と。 もちろん、これは、活版以降の基本版面からおろしてくる"美しい"日本語組版をなくすという話では全く なく、状況が変わってきている中で何らかの指針を「追加で」出さないと困る場面が増えていることに前もっ て対応する、という議論かなと思ってるのですが、いかがでしょうか?
Received on Wednesday, 6 September 2023 09:13:28 UTC