RE: Re:__JLReq-dのドキュ__ メントの構成

Nat,

I’d like to make some comments to your recent message. As you wrote it in Japanese, my comments below are also in Japanese.

> 各行の配置はemboxとどういう関係を持つのか、欧文の120%行送り、行長は別に重要じゃない世界のエンジンをどう改善すべきか。それらのコンセプトをどう説明してどう紹介すればいいかを考えたいです。

欧文の場合、x-heightの上下に空白のある頻度が高いので、(漢字の字面率が通常92%前後はある)和文に比べて行間を空ける必要がありません。これは欧文と和文とが違う点です。全角ベースのグリッドや位置決め、字詰めによる行長の指定、ジャスティフィケーションが不可欠、なども、和文だけに固有の制約条件でしょう。

しかし、タイポグラフィには、欧文と和文の両方に共通の要因も多くあります。

例えば、行長が長ければ長いほど、行間は広く確保する必要があります。これは欧文にも和文にも共通することです。なので、行長がダイナミックに変化すれば、行間もダイナミックに変化する、ということも可能性の一つです(いつもそうならないといけない、というわけではありませんが。なぜなら、レイアウト上の他の制約条件を満たす必要との、トレードオフとの関係で、行間をダイナミックに変化させることの正負の影響を考慮して判断する必要があるでしょうから)。

行長を長くするといっても、通常の本文であれば、ルビなどを考慮に入れる必要が無い場合には、和文では全角空き以上の行間が空く場合は比較的少ないでしょう。行長が伸びるにつれて、ある設定最大行間値に漸近線的に近づいて行くのではないでしょうか。

「行長が長ければ長いほど、行間は広く確保する必要がある」というのは、改行時に次の行の開始点を目が探索しやすくするため、と考えられますが、逆に行長をどんどん短くしていくと、一定文字数ごと、一定の読む時間ごとの、改行の頻度が増すため、やはり行間は一定以上狭くすることはできないでしょうし、むしろ行間を広げた方が読みやすくなるでしょう。欧文でも、4段組みとかのグリッドを用いて、特にセリフよりも読みにくいサンセリフ書体を用いて、ラギッドで組んだ場合などに、欧文でも8 ptのボディに3 ptや4 ptなどの比較的広い行間を設定することで読みやすさを保つことが多くあるのと共通すると思います。

山本太郎

Received on Friday, 5 August 2022 08:51:57 UTC