- From: Koji Ishii <kojii@chromium.org>
- Date: Tue, 24 Aug 2021 00:36:38 +0900
- To: Nat McCully <nmccully@adobe.com>
- Cc: 木田泰夫 <kida@mac.com>, JLReq TF 日本語 <public-i18n-japanese@w3.org>
- Message-ID: <CAHe_1dKjRQyxHAfsYVPAj6dmd5TWExdTgVV6m4njF2tqJibWCA@mail.gmail.com>
> > When I read as a fallback I assume the desire is to rotate the thing no > matter what and when the font doesn’t do it for me I should. Thanks Nat, that matches my understanding. So 3 of us read it the same way. as a fallback が、何が存在しない、もしくは可能でない、場合に対するフォールバックなのかが明確に書いてありません。 > しかしその直前に、「縦書きにおいて、正立でも横転でもない、一般的にコードチャートとは異なる字形が必要な文字である」と書いてありますので、as a > fallback は、その必要な字形が用意されていない場合、と私は想像しました。つまり一般的な実装で言うとフォントに vert がない場合です。 ご指摘の通り、明確に書いてはいませんが、木田さんとNatと私の3人が同じ結論にたどり着いたので、誤解を招くレベルではないと推察します。グループによって好まれる記述レベルは異なりますが、Unicodeは割と「必要最小限正確に、簡潔に」だと理解していますので、改変が必要か、というと微妙なレベルのようですね。改変した方がよいと思われればUnicodeへフィードバックいただければ幸いです。 木田さんのメールを読んでいて、そこではないのかもしれないと思い始めました。違っていたらすみませんが、もしかしたら「Tu/Trが主で、向きを定めていて、representative glyphs <http://unicode.org/reports/tr50/#table_2> は補完的な副で、サンプル」とご理解いただいていませんか? Tu/Trは、一文で説明できるくらいまでに要約すれば、向きを定めているとも言えますが、文字の向きを変えるだけで縦書きができるほど縦書き字形が単純ではないことはお判りいただいていると思います。同じTuでも、句読点や小がなは位置が変わり、組文字は組み換えがあり、起筆・終筆があり、様々です。なので、縦書き対応フォントを作る製作者は、必然的にrepresentative glyphs <http://unicode.org/reports/tr50/#table_2>を参照する必要があると思っています。 このrepresentative glyphs <http://unicode.org/reports/tr50/#table_2>を俯瞰して、大きく幾つかに分類するとしたら、TuとTrに分けられて、ということになります。この二つ違いは「as a fallback」の場合のみです。 アプリケーションにとっては、フォントを選べませんので、縦書き非対応フォントで縦書きをせざるを得ない場合があります。その場合に、フォントのサポートなしでは正しい縦書きはとても実現できないのですが、間違っている中でも少しでもましな結果を求めるなら、Tuは正立で、Trは回転した方がましな結果が得られるよ、というのがfallbackの違いになります。OpenTypeではその検知が容易でないことから、CSSは、この「間違っているけどましな縦書き」にはそのコストに見合う価値がないと判断し、fallbackを原則実装しないとしました。 フォント製作者にとっては、縦書きフォントを作って人が読んでいると思われますので、「as a fallback」は該当せず、二つに違いはありません。強いて言えば、アプリケーションが上記の前提で実装されていれば、縦書き字形を省略できる場合があります、ということになりますが、CSSのようにfallbackを実装しないアプリがいるので、省略はあまりしない方が安全でしょう。 実際、当初の案は「R/U/T」の3つで、「Tu/Tr」の区別はありませんでした。この区別は、フィードバックがあって追加したのですが、CSSでも使っておらず、正直あまり役に立っている実感はないので、議論を複雑にするなら当初の「R/U/T」の3つの案に戻してもいいかもしれないと思います。 「R/U/T」の3つなら、すっきりしますか? On Mon, Aug 23, 2021 at 9:28 PM Nat McCully <nmccully@adobe.com> wrote: > When I read as a fallback I assume the desire is to rotate the thing no > matter what and when the font doesn’t do it for me I should. > > —Nat > ------------------------------ > *From:* 木田泰夫 <kida@mac.com> > *Sent:* Monday, August 23, 2021 12:45:58 AM > *To:* Koji Ishii <kojii@chromium.org> > *Cc:* JLReq TF 日本語 <public-i18n-japanese@w3.org> > *Subject:* Re: Tr の解釈 > > > 「as a fallback」の解釈が難しいでしょうか? > > > うーむ。はい、私にはちょっと難しすぎるようです。 > > Same as Tu except that, as a fallback, the character can be displayed with > the code chart glyph rotated 90 degrees clockwise. > > > つまり、この説明が、「as a fallback, 正立のグリフを(回転せず)表示しても良い」と読める、ということですか? > > 木田 > > 2021/08/23 16:32、Koji Ishii <kojii@chromium.org>のメール: > > ん~...私には、オーバーライドしているようには読めませんが、書いた本人なので、思い込みがあるかもしれませんね。 > > 今の定義 > Same as Tu except that, as a fallback, the character can be displayed with > the code chart glyph rotated 90 degrees clockwise. > は、改めて読んでみても、私には矛盾はないように思えます。例えばもしこう書かれていたら > Same as Tu except that the glyph must be displayed sideways, rotated 90 > degrees clockwise compared to the code charts. > これは矛盾しそうですね。あるいは > Same as Tu except that, application can choose to ignore the font > information and can display with the code chart glyph rotated 90 degrees > clockwise. > これも矛盾しそうです。 > > 「as a fallback」の解釈が難しいでしょうか? > アプリケーション側から読んだ場合には「フォントに縦書き用の情報がない場合、アプリケーションはこの動作(横書き字形を回転して表示)をしてもよい」あるいはフォント側から読んだ場合には「アプリケーションがこの動作をしてもよいと思うなら、縦書き字形を入れなくてもよい」と私には読めます。こう読めれば、矛盾ではないと思われますか? > > ただし、CSSでは、Trに対してこの動作(横書き字形を回転して表示)を「原則しない」(is not expected to)となっているので > https://drafts.csswg.org/css-writing-modes-3/#vertical-orientations > <https://nam04.safelinks.protection.outlook.com/?url=https%3A%2F%2Fdrafts.csswg.org%2Fcss-writing-modes-3%2F%23vertical-orientations&data=04%7C01%7Cnmccully%40adobe.com%7C8b19bc8dc0fc43ed77b308d9660a18a9%7Cfa7b1b5a7b34438794aed2c178decee1%7C0%7C0%7C637653015818653527%7CUnknown%7CTWFpbGZsb3d8eyJWIjoiMC4wLjAwMDAiLCJQIjoiV2luMzIiLCJBTiI6Ik1haWwiLCJXVCI6Mn0%3D%7C1000&sdata=UIbne9Uc4vBnoIPtC8vkIB84EQujMLAlJ%2F7utlqh6as%3D&reserved=0> > CSS準拠のアプリケーションに対応するフォントを作る場合には、縦書き字形を入れてください、となりますね。矛盾とは、この点のことをおっしゃっていますか? > > > いずれにせよ、矛盾していると読めるのであれば、意図と異なるように読めるということだと思うので、改善提案があれば、歓迎です。どのように解釈されたかをもう少し詳しくご説明いただくか、改善文章をご提案いただくと分かりやすいかと思います。 > > On Mon, Aug 23, 2021 at 3:47 PM 木田泰夫 <kida@mac.com> wrote: > > 例示字形は、Tr の説明をオーバーライドできるんですか? > > 木田 > > 2021/08/23 15:39、Koji Ishii <kojii@chromium.org>のメール: > > 例示図形 > <https://nam04.safelinks.protection.outlook.com/?url=http%3A%2F%2Funicode.org%2Freports%2Ftr50%2F%23table_2&data=04%7C01%7Cnmccully%40adobe.com%7C8b19bc8dc0fc43ed77b308d9660a18a9%7Cfa7b1b5a7b34438794aed2c178decee1%7C0%7C0%7C637653015818663518%7CUnknown%7CTWFpbGZsb3d8eyJWIjoiMC4wLjAwMDAiLCJQIjoiV2luMzIiLCJBTiI6Ik1haWwiLCJXVCI6Mn0%3D%7C1000&sdata=QAmvq50LwQTFbzCl8NA5IYVrF6hmRlinGfsYsJ7lbc0%3D&reserved=0>に両方の向きが記載されているので、両方の向きが許される、ということになります。そういえば、横書き時のみですが、U+3127 > BOPOMOFO LETTER Iも類似の分類ですね。 > > どこに矛盾があるとお考えですか? > > On Mon, Aug 23, 2021 at 3:33 PM 木田泰夫 <kida@mac.com> wrote: > > すみません、きちんと読めば、というのはどこを読めば矛盾がないとみなせるんですか? ちょっと見つけられませんでした。 > > 木田 > > 2021/08/23 15:28、Koji Ishii <kojii@chromium.org>のメール: > > きちんと読めば、矛盾はないように書かれてはいると思いますが、解釈が難しいと思われるのであれば、特記の追加をリクエストしてもよいかもしれませんね。 > > On Mon, Aug 23, 2021 at 3:07 PM 木田泰夫 <kida@mac.com> wrote: > > 石井さん、 > > 早速ありがとうございます。コロンとセミコロンが例外なんですね。 > > この点はどこかにドキュメントされているべきですかね? これも UTC に投げると良いのかな? > > 木田 > > 2021/08/23 15:02、Koji Ishii <kojii@chromium.org>のメール: > > Tr の解釈ですが、Tr とある場合、vert を使って回転させても、正立でも、vert なしで正立でも、どれでも構わない。との理解は正しいですか? > > > 解答が難しいところですが、厳密な定義としては仕様のとおりとなります。 > http://unicode.org/reports/tr50/#table_1 > <https://nam04.safelinks.protection.outlook.com/?url=http%3A%2F%2Funicode.org%2Freports%2Ftr50%2F%23table_1&data=04%7C01%7Cnmccully%40adobe.com%7C8b19bc8dc0fc43ed77b308d9660a18a9%7Cfa7b1b5a7b34438794aed2c178decee1%7C0%7C0%7C637653015818663518%7CUnknown%7CTWFpbGZsb3d8eyJWIjoiMC4wLjAwMDAiLCJQIjoiV2luMzIiLCJBTiI6Ik1haWwiLCJXVCI6Mn0%3D%7C1000&sdata=Ms6XZHxuhIcCerV12nIO6%2FupRxTted75CfrsUIq2uUs%3D&reserved=0> > > Same as Tu except that, as a fallback, the character can be displayed with > the code chart glyph rotated 90 degrees clockwise. > > 以前全角セミコロンのケースで話題になりました。 > > > コロンとセミコロンは、唯一、言語の違いにより向きの違いが許されているので、難しいですね。 > > また源ノ角は(私の調査が正確なら)WAVY DASH Tr を vert なしで正立させています。 > > > 調査ありがとうございます。源ノ角のバグのようですね。ファイルしました。 > https://github.com/adobe-fonts/source-han-sans/issues/309 > <https://nam04.safelinks.protection.outlook.com/?url=https%3A%2F%2Fgithub.com%2Fadobe-fonts%2Fsource-han-sans%2Fissues%2F309&data=04%7C01%7Cnmccully%40adobe.com%7C8b19bc8dc0fc43ed77b308d9660a18a9%7Cfa7b1b5a7b34438794aed2c178decee1%7C0%7C0%7C637653015818673514%7CUnknown%7CTWFpbGZsb3d8eyJWIjoiMC4wLjAwMDAiLCJQIjoiV2luMzIiLCJBTiI6Ik1haWwiLCJXVCI6Mn0%3D%7C1000&sdata=FAtn%2BKB6rHlKRHuEZEZI8HvpnVu0%2BuLt97hlUPBQN04%3D&reserved=0> > > > > > >
Received on Monday, 23 August 2021 15:37:06 UTC