- From: Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>
- Date: Fri, 21 Jun 2019 08:24:33 +0000
- To: public-jlreq-admin@w3.org
みなさま 小林敏です JLReqにいろいろコメントがありますが,私でできる範囲で対応し ようと思っていますが,そう簡単ではありませんので,すこしずつ 対応していこうと考えています. 最初は,JLReqに記述されていない事項(必ずしもコメントだけに 限っていません) 〈漢文〉 漢文については,JIS X 4051に規定があります.しかし,JLReqに 記述されていません.それは,以下の問題があるからです. 漢文は,それを鑑賞する,あるいは教科書で説明するといった場 合,漢字の部分の文字サイズを,それなりに大きくし,漢詩など は,字間を固定して文字を配置する例もあり,訓点の配置も,かな りケースバイケースで自在に配置するので,簡単にルール化できな い. 漢文は,それ以外に一般の文章の中に引用などとして挿入する場合 がある. JIS X 4051では主に,漢字については,本文と同じサイズで組版す るという限定した範囲での処理法を規定したものです. 漢文は,主に日本語の文献で扱われ,使用例も多いとはいえない, また処理法も一義といえないという事情もあり,JLReqでは除外し たものです.ただし,JIS X 4051の範囲で,その考えにしたがって 漢文の配置を記載したドキュメントが私の手元にあるので,配置法 を記載したドキュメントを公開することは可能である. 〈目次・索引など〉 目次・索引など,特に索引などは,いくつか注意したい事項がある が,それは,約物の配置方法のルールと比べると,一般化が難しい 事項である. ただし,いくつか,こんなことに注意した方がよいということを記 載することは可能である. 〈インライングラフィック〉 JIS X 4051では,具体字形の配置が規定されており,これはインラ イングラフィックに近い.これは,インライングラフィックをどの 文字クラスに含めるか,行送り方向のどこに配置するか,行間への はみ出しのある場合の処理など,あまり説明する事項は多くないで しょう. 〈箱組,囲み記事〉 JIS X 4051でも話題にはなったが,時間の制限もあり,規定してい ない. 箱組そのもの,あるいは,その内部の文字などの配置方法と,本文 に配置する場合の問題がある.後者は,図版の配置と基本的に同じ でしょう. 前者の問題はあるが,これは,日本語特有の問題はないし,その内 部の文字間,行間の配置などは,一般の場合と同じなので,とくに 説明する必要があるか疑問とするところである. 〈ヘッダーの飾り〉 柱・ノンブルに罫線を加える方法は,一部で行われているが,それ ほど多くはない.これは,ある意味,デザイン的な飾りであり,様 々な方法が行われている.指定の問題が主になるので,JLReqで扱 う問題か,よく考える必要があるでしょう. 〈罫線と段落罫線〉 罫線については,JLReqでは,表ケイ,中細ケイ,裏ケイの解説だ け行っている.その他のケイ線の説明も必要でしょうが,それは日 本語組版特有の問題ではないと思います. 段落間に配置する罫線は,使用例は多くないが,脚注その他でも使 用されており,なんらかの言及は必要かもしれない.ただし,日本 語組版特有の問題ではない. 以上です. ――――――――――――――――――――― 小林 敏(toshi) 2019年 6月21日 e-mail: binn@k.email.ne.jp ―――――――――――――――――――――
Received on Friday, 21 June 2019 08:24:33 UTC