Re: 和欧間スペース提案:和文と欧文記号との間について

敏先生、ありがとうございます。

山本さん、欧文記号と和文の間もアキが必要とのコメント <https://github.com/w3c/csswg-drafts/issues/9479#issuecomment-2010932663>をCSS GitHubに書いておられましたが、いかがでしょう?



> この場合は,ラテン文字のピリオドと漢字等との間は空けたい.

確かに。ここはスペースでは格好悪くなりますか?

これ以外で、仮名漢字の間で間が欲しい欧文記号はありますか?



> B ラテン文字とベタでよいと思うが,以下は,空けたいという人いるかしれないが,まあ,例は少ないかというか,スペースがないなど特別な場合に使用するので,問題はあまりないように思う.
> 
> 1 括弧付き(㈱㈲㈹
> “ABC㈱”なんて会社はあるかもしれないが,一体として扱いたいということではベタでもいいように思う.

丸付き、四角付き、括弧付き、などが箇条書きで行頭に使われた際に、その後ろに和文が来るか欧文が来るかで開始地点が違ってくるのは困るのでデフォルトはベタ、との議論が過去にJLReq TFでありました。それを受けて現在はこれら全てベタ “O” として提案されており、概ね合意があるようです。

一部の括弧付きだけをベタで無くするのは、ちょっとわかりにくい可能性がありますね。どれも下の合成文字と同じで括弧と漢字が一文字に圧縮されていると考えて、下と同じロジックでベタで良いとか?

> 2 合成文字(㍻㍼㍽㏍など)
> “㍼25年”という組合せはありえるが,本文中ではあまり使用しない.使う場合はスペースを節約するために合成文字を使うのであるから,空ける必要はないともいえる.
> 
> C これは,空けたいということがあるかもしれないが,本文中では,あまり使わないと考えれば(ラテン文字との組合せもあまりないでしょう),問題はないともいえる.
>  仝(Y+4EDD)

この文字はCJK IdeographとしてUnicodeに登録されていますので、他の漢字と同じ扱い、つまり欧文文字との間にアキができます。



全く別クラスの問題として、フォントによってプロポーショナルか全角かが異なる文字があります。前に田嶋さんも触れておられましたが、記号を除くと、アクセント付きラテン文字、ギリシャ文字やキリル文字が主なものです。これらは日本語フォントの多くでは全角ですが、これらがプロポーショナルである日本語フォントもあります。また、これらの文字全てがJISにあるわけではなく、文字コード表で見て歯抜け状態に全角である可能性のある文字が並んでいるという状態です。全角かどうかは文字コードからの判別が不可能で、よって全てプロポーショナルとして扱わざるを得ません。もちろん、今議論しているのはデフォルトの問題ですので、CSSなりでのカスタマイゼーションを可能にすべき、と言える問題かと思います。


これも全く別観点からの課題ですが、石井さんから、パフォーマンス的な問題から可能な限り同じ文字クラスの中では統一的に扱いたい、逆にいうと、例外があると遅くなる、とのコメントをもらっています。なので、パフォーマンス的にはある種類の記号は全てアキを作るか、全てベタか、が望ましいと言えます。この点、細かい条件を問い合わせ中です。長期的には、パフォーマンス的な問題は重要性が少なくなってゆくでしょうから、理想的にどうかを考えて、では短期的に妥協できる案はあるか、というふうに考えるのが良いでしょうかね。


木田

> 2024/03/30 13:41、Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>のメール:
> 
> 木田泰夫 様
> みなさま
> 
>  小林 敏 です.
> 
>  木田泰夫 さんwrote
> 
>> JLReqからの主な変更点は「cl-19漢字等」を漢字と記号に分けたこと、「cl-27欧文用文字」を文字と記号に分けたことの二点です。漢字とラテン文字の間には空白が開きますが、記号は全角かプロポーショナルに関わらず、どの文字とも空白が開かないクラス“O”として定義されています。
> 
> まず,簡単なラテン文字の記号の問題点
> 
> a 漢字や仮名(以下,漢字等という)とラテン文字の記号類の字間はベタでいいのですが,以下のように文中にラテン文字の文を挿入する例が英語の学習書にある.この場合は,ラテン文字のピリオドと漢字等との間は空けたい.
> 
> ……を表す I quickly finished my lunch. と I finished my lunch quickly. と副詞の位置を変えると多少ニュアンスが変わる……
> 
> b ラテン文字のピリオドは,和文中で省略符として使用する.以下に例を示す.この場合,PとAの後ろのピリオドの配置は,いろんな考え方があるが,いずれも字幅を二分にするというのが,従来は多かった(私は,Pの後ろのピリオドとAとの字間には語間スペース(U+0020)を入れればよいと思っている).いずれにしろ,AとTの後ろは空けたい.(もっとも,この問題は,省略符を用いないで,区切り記号として中点を入れればよいし,その方法が多いが,横組では,省略符を入れた例は,それなりにある.)
> 
> ……経済学者の P. A. サムエルソンは,……
> ……アルフレッド T. マハンは,……
> 
> 次に和文の問題,だいぶ昔なことで,記憶があいまいなので,まず,JIS X 0213に含まれる“cl-19漢字等”の“記号”を,以下に示し,問題を考えてみました.
> 
> A ラテン文字とベタでいいと考えられるもの
> 
> 1 &(U+FF06),*(U+FF0A),/ (U+FF0F),\(U+FF3C),@(U+FF20)
> これら(いずれも全角字形です)は,ラテン文字との組合せは少ないが,ベタでいいようだ.
> 
> 2 数学記号の等号類や演算記号
> これらは,ラテン文字とベタでいいようだ.等号類や演算記号の前後を空ける方法もあるが,それは別行にして式を示す場合であり,以下のようの文中に入る式では,これらはベタにするのが一般的な方法である(和文の本は全角字形の+(U+FF0B)や=(U+FF1D)を使うことが多いが,この場合もベタでよい).
>  例 ……例えば a+b=c のように……
> 
> 3 |(U+007C,§(U+00A7),©(U+00A9),®(U+00AE),¶(U+00B6)など
> これらは全角字形のコードはないようだが,ラテン文字とベタでいいようだ.
> 
> 4 ¼(U+00BC),½(U+00BD),¾(U+00BE)など
> ラテン文字とベタでいいようだ.
> 
> 5 全角のアラビア数字(123など),ラテン文字(abcABCなど),ギリシャ文字(ΑΒΓなど)
> ラテン文字とベタでいいようだ.
> 
> 6 時計文字(ⅠⅡⅢ,ⅰⅱⅲなど)
> ラテン文字とベタでいいようだ.
> 
> 7 ※(U+203B),℡(U+2121)
> ラテン文字とベタでいいようだ.
> 
> 8 矢印(→など)
> ラテン文字とベタでいいようだ.
> 
> 9 丸付き数字・文字(①②③,⓵⓶⓷,❶❷❸,ⓐⓑⓒ,㊤㊥㊧,㋐㋑㋒など)
> 前にメールに書いたが,これもラテン文字とベタでいいようだ.
> 
> 10 印物(□▲△など)
> ラテン文字とベタでいいようだ.
> 
> 11 音楽記号(♩♪など)
> よくわからないが,ラテン文字とベタでいいようだ.
> 
> B ラテン文字とベタでよいと思うが,以下は,空けたいという人いるかしれないが,まあ,例は少ないかというか,スペースがないなど特別な場合に使用するので,問題はあまりないように思う.
> 
> 1 括弧付き(㈱㈲㈹
> “ABC㈱”なんて会社はあるかもしれないが,一体として扱いたいということではベタでもいいように思う.
> 
> 2 合成文字(㍻㍼㍽㏍など)
> “㍼25年”という組合せはありえるが,本文中ではあまり使用しない.使う場合はスペースを節約するために合成文字を使うのであるから,空ける必要はないともいえる.
> 
> C これは,空けたいということがあるかもしれないが,本文中では,あまり使わないと考えれば(ラテン文字との組合せもあまりないでしょう),問題はないともいえる.
>  仝(Y+4EDD)
> 
> 以上です.
> 

Received on Sunday, 31 March 2024 10:44:12 UTC