Re: 文字集合の独立性

小林龍生 様
みなさま

 小林 敏 です.

  小林龍生 さんwrote

>昨日のJIS X 0213を巡る議論に関連して。
>まだドラフト段階ですが、CITPCの会長ブログのために書いているアーティクル。ぼく的には、死ぬまでに一度は書いておかなければ、と思っていること。それぞれに、立場の違いはおありでしょうが、叩いていただければ幸い。因みに、この前段階の字体と字形を巡るアーティクルもアップしてあります。
>https://moji.or.jp/about/tatsuoblog/


>二つの文字集合があったとき、それぞれの文字集合は、互いに共約/通約不可能である。

文字集合として,汎用電子コレクションと文字情報基盤コレクション,JIS X 0208とJIS X 0213が互いに共約/通約不可能であるという説明は,よくわかりました.

そのうえで,いくつか質問があるのですが,

まず,“常用漢字表”,“JIS X 0208”及び“JIS X 0213”という文字集合は,漢字部分についていえば,漢字の字種の集合ですか,それとも漢字の字体の集合と考えた方がよいですか,そうではない別のもと考えた方がよいと思いますか?

“常用漢字表”は,その前身の“当用漢字表”や“当用漢字字体表”を考えると,漢字の字体の集合と考えた方がよいと思いますが,ただ,“常用漢字表”は,1字種につき,標準(正体)の1字体だけを掲げている,ということかと思います(表で括弧内に示した字体は除外します).

もし,“JIS X 0208”及び“JIS X 0213”が漢字の字体を示した文字集合とすると,漢字の字体の捉え方が異なっていると考えてよいのでしょうか?

また,“常用漢字表”と“JIS X 0213”でも,漢字の字体の捉え方,または,その示し方が異なっていると考えてよいのでしょうか?

*もっとも,筆写の楷書字形と印刷文字字形の説明を含めると,だいぶ近づいてくるとは思いますが,ただ,ここでは筆写の楷書字形は,こうしてよい,という説明だと思います.

もし,そうであるならば,“常用漢字表”と“JIS X 0213”でも,漢字の字体の捉え方なり,その示し方が,なぜ一致できなかったのか,ともいえそうですが,そう考えてよいですか?

(歴史的な経過を無視した,ちょっと,いいすぎの質問ですが)もし,上の質問がyesなら,なぜそれができなかったのですか?

次に,こうした問題と,UCSのAnnex Aとは,どうつながってくるのでしょうか? その説明がほしい.

Received on Wednesday, 12 June 2024 07:09:44 UTC