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これに対し,“レイアウト”は,今ではほとんど使用されていない“割付”ともよばれ,
* 昔、ODA (Open Document Architecture)の、まさに「割り付け」プログラムを書いていました。
* 用語としては、ODA規格は「layout」、日本語の規約では「割り付け」を使ってたと思います。
* ところで、組版/割り付け処理するプログラムをformatterと呼んだりしますが、名詞のformatが割り付けた結果を指すかというと微妙…。
* PDFのFはlayout/組版のことか?file formatのことか?
Formatの語源は以下にありますが、formatもlayoutも、文書の全体的な(あるいは外形的な)体裁を決めることから始まっています。
format | Etymology of format by etymonline<https://www.etymonline.com/word/format>
そして、テキストだけでなく、どんな要素でもレイアウトできるのがレイアウトです。
それを、テキスト・レイアウトという風に、テキストという修飾語を前に付けて範囲を限定するのは、レイアウトの意味を曖昧にしてしまうので、良くないと思います。
layoutを日本語に訳して「割付」とした場合でも同じで、割付けられる要素は文字に限りません。線画であったり、写真であったりグラフであったりします。文字部分を写植で印字した場合は割付用紙には写植で印字した印画紙を貼りますが、写真などの位置も罫線で指定したわけです。
そして、layout = レイアウトといった場合、typeを組む詳細のことは意味しません。typesetting, text setting, text compositionなどであって、layoutやレイアウトではありません。typeを組んだ(テキストのブロックやパラグラフなど)のページの構成要素を配置する時にはじめてレイアウトという言葉が用いられます。
text layout = テキストレイアウトとすれば、テキストだけに限定できるから良いと考えられるかもしれませんが、それは本来、組んだ結果としてのテキストブロックをレイアウトするという意味で用いるべきで、テキストの要素の内部の組み方の詳細に立ち入って(typeもテキストの一部なのだから)レイアウトという語を使って良いと考えることには、すこし違和感があります。
もちろん、layoutはlay out(配置)の意味なのだから、何でもlay out(配置)できるという解釈もあり得ます。なのでlayout or レイアウトは絶対に悪いとは言えません。さて……。
山本