Re: 組版=テキストレイアウト?

田嶋です。

写植がもはや「写真」植字ではなくなってからも「電算写植」のようにわかりやすさ重視の用語として使われ続けたように、「組版」も活版印刷の物理的な「版」がなくなってからもずっと紙面レイアウトの概念的な用語として使われ続けているように思います。だとすると、もはや元々の意味を超えて版面レイアウトを指すわかりやすい用語として定着しているように思えるので、あえて変えなくてもいいような気はします。

> 2024/05/07 11:00、Taku Yamaguchi <study.yamahige@gmail.com>のメール:
> 
> 山口です、
> 
> ぼくはjlreq-dに、次のような「文字・図版等の配置の設計」の指針を期待しているので、敏先生の「レイアウト」がしっくりきます。
> 「縦組みの本文を横方向にスクロールしながら読む場合に、図のキャプションは横組みで図の下にある方が読みやすいのか?縦組みで図の右か?」
> 
> 敏先生 wrote:
>> これに対し,“レイアウト”は,今ではほとんど使用されていない“割付”ともよばれ,
> 
> 昔、ODA (Open Document Architecture)の、まさに「割り付け」プログラムを書いていました。
> 用語としては、ODA規格は「layout」、日本語の規約では「割り付け」を使ってたと思います。
>> Open Document Architecture - Wikipedia
> https://en.wikipedia.org/wiki/Open_Document_Architecture

> 
> ところで、組版/割り付け処理するプログラムをformatterと呼んだりしますが、名詞のformatが割り付けた結果を指すかというと微妙…。
> PDFのFはlayout/組版のことか?file formatのことか?
> 
> 2024年5月7日(火) 10:42 Taro Yamamoto <tyamamot@adobe.com>:
>> 
>> 
>> 現在のJLReq始めxxLReqの英語のタイトルは text layout を使っています。また、内部の記述にも、text layout という用語が使われています。これを見るに、text layout という言葉は説明していただいた元々の意味よりも広く使われていませんか?
>> 
>> 
>> text layoutはいろいろな意味で使われていて、それ単独だと意味が良くわからないのではないでしょうか。text layoutは「テキストの配置」という文字通りの意味に解するのが良さそうですが。
>> 
>> また、記述はその場その場で適した精密な意味の単語が使えるのですが、広い意味の単語が欲しいこともあります。その場合、日本語だとしてどんな単語が適当でしょう。
>> 
>> 
>>  「文字組(み)」また「文字組版」という言葉もありますが、現実にはグリフを組んでいるので、混乱を招くので良くないでしょう。1960–80年代の日本の写真植字では、金属活字との差異を強調するために、「活字」(movable type)という日本語を使わず、「文字」を代わりに用いる傾向がありましたが、そこから「活字組」ではなく「文字組(み)」が用いられ始めたのではないかと推測します。
>>  「文字」を避けるとすると、「テキスト組(み)」、「テキスト組版」などと造語するしかなくなってしまいます。やはり「組版」なのでは?
>> 
>> 山本
>> 

Received on Tuesday, 7 May 2024 02:20:55 UTC