Re: 1.4 日本語の組み方入門

木田泰夫 様

 小林 敏 です.

ややこしくなるので,メールで

  木田泰夫 さんwrote
  
>上記に沿って1.4.1を整えました。

以下の3つの段落,配列内容を変えた方がよくないか?

ジャスティフィケーションを行う場合,欧文と日本語では問題が違う(3つ目の段落)を先頭にする.次にジャスティフィケーションを行う場合で,かつ,行長を文字サイズの整数倍の設定しない問題を述べる(この段落,少し説明を加えた方がよい.ジャスティフィケーションにし,まつ文字サイズの整数倍の設定しない場合,多くの行の文字位置はそろう.字間が空いてしまうことが問題です.),そして,最後に行頭そろえの選択をするとどうなるか,という説明にする(つまり2つ目の段落).

以下のようになる.

欧文組版のジャスティフィケーションで起こる問題は日本語では生じない。すなわち、日本語組版では【ジャスティフィケーションを選択しても、】多くの【行で調整→行で行長をそろえるための調整】が全く不要であり、調整が必要な行でも必要調整量が通常全角一文字分以下と小さく、【全て→ほぼ全て】の文字間が調整に使われるため一箇所あたりの調整量が少なく、かつそれが行に均等に分布する。よって語間が過剰に広くなる問題や、リバーの問題は日本語組版では【、通常は】見られない。

【また、ジャスティフィケーションを選択し、】行長【が→を】全角の整数倍【でない→にしない】場合、全ての行で【文字→文字と文字】の間隔が【空いてしまい、】設計された間隔からずれてしまう。【これは行長が短くなりうるreflowable textで特に問題となる(欧文例)。→削除,行長が短くなる問題は,ラテン文字を含み,調整する際の問題であり、ここの説明の流れとは,直接関連しない.】【〈こうはいえる〉reflowable textで行長が変わる場合、そのたびに文字と文字の間隔が変わることになる。】

【逆に、】ジャスティフィケーションを行わない場合、多くの行で行末位置が自然に揃い、一部の行のみで一文字幅以下のずれが生じる。これは欧文における行頭揃えの様相とは異なり、整った印象を与えない。【字下げによってパラグラフを構成する場合はパラグラフの末尾が行末位置からずれるが、ジャスティフィケーションを行わない場合、一部の行のみがずれることでそこがパラグラフ末尾であるとの誤認が生じうる。→この文を削除して,表現を変える,ジャスティフィケーションを行わない場合でも,パラグラフの末尾が行末位置からずれる】この一部分の行だけ行末位置がすれることから、その行がパラグラフの末尾行と誤解される恐れも生じる。(*字下げするとかしないではなく,パラグラフを示す方法に1行アキにすれば,その誤解は避けられるということ)

そして,最後にそうではない選択肢もあるとということをほのめかす.

整理すると以下

欧文組版のジャスティフィケーションで起こる問題は日本語では生じない。すなわち、日本語組版ではジャスティフィケーションを選択しても、多くの行で行長をそろえるための調整が全く不要であり、調整が必要な行でも必要調整量が通常全角一文字分以下と小さく、ほぼ全ての文字間が調整に使われるため一箇所あたりの調整量が少なく、かつそれが行に均等に分布する。よって語間が過剰に広くなる問題や、リバーの問題は日本語組版では、通常は見られない。

また、ジャスティフィケーションを選択し、行長を全角の整数倍にしない場合、全ての行で文字と文字の間隔が空いてしまい、設計された間隔からずれてしまう。reflowable textで行長が変わる場合、そのたびに文字と文字の間隔が変わることになる。

逆に、ジャスティフィケーションを行わない場合、多くの行で行末位置が自然に揃い、一部の行のみで一文字幅以下のずれが生じる。これは欧文における行頭揃えの様相とは異なり、整った印象を与えない。この一部分の行だけ行末位置がすれることから、その行がパラグラフの末尾行と誤解される恐れも生じる。

ただし、今日では、自然科学書や経済学書などで、行中でのラテン文字の使用が増え、行長をそろえるための調整量が大きくなる問題が出ている。仮名についても、ラテン文字に似た処理も行われている。こうした状況考慮すれば、ジャスティフィケーションを選択しないという処理方法も考えていく必要がある。

Received on Saturday, 23 September 2023 04:49:02 UTC