Re: ルビの折り返しについて、Google 石井さん、田村さんとのミーティングの報告

木田泰夫 様
みなさま

 小林 敏 です.

  木田泰夫 さんwrote

>JLReq TF の皆様 + Google 田村さん、

>結論
>・ありがたいことに、2024年の計画において来年早々ルビの折り返しの実験をしてくださるとのこと。JLReq TF はその評価などで最大限の協力を行う。二種類のフィードバックが欲しいとのこと。一つは組版仕様の問題(e.g, 敏先生)、もう一つは >Computer Science 的な考慮(e.g. Nat)

それはいいですね.私で出来ることは,いたします.

>議論のかい摘み
>・オーバーハングが難しいと言うより、ルビが長い場合に難しくなるのではないか?
>・オーバーハングは周りの文字の条件を決めずに1/3というやり方もある。と敏先生に教えてもらった

文字種を限らないで,どの文字も掛ける(漢字にも掛ける)という方法.掛けるサイズは親文字サイズの1/3でもいいが,ルビの文字サイズの1/2,あるいは親文字サイズの1/4でもよい(これが多い).

漢字に掛ける一番の問題は,掛かった漢字の読みと誤読される恐れがある.この場合,掛かる量が親文字サイズの1/4程度であれば(ベタ組でもいくらか字間が空いている)ので,掛かっているか掛かっていないか,まあ一般の読者には区別できない.つまり,全部掛けないという方法の,もうひとつの方法.

>・折り返す場合の多くは行間注的なもの、すなわち範囲の後ろがいい加減になって良いものではないか?(そうでもない)

特に長いものは,行間注的なものがあるが,これは親文字との対応はいいかげんでよい.ただし,ある程度のルールは必要.GitHubの“ルビ処理の改定版”の“B方式のルビの配置処理”で,そのルールは書いておいた.
https://github.com/w3c/jlreq-d/issues/27


ルビ文字列が長い場合は,行間注的なものもあるが,けっこう,そうでないものも多い.ルビ文字列が長い例もあるが,親文字列の場合が多い.私が採集したグループルビの例のファイルを参考までに添付いたします.
 ファイル名:グループルビの例.txt

>参考:Nat さんとのミーティングの結果の recap
>jlreq-d には簡略化する方法と同時に、より洗練された方法についても記述してほしい。

GitHubの“ルビ処理の改定版”では,簡略化する方法以外のルビ処理のいくつか方法を述べ,その中から簡略化した方法を選んだという説明を行っていいる.

Received on Sunday, 17 September 2023 09:21:37 UTC