- From: 木田泰夫 <kida@mac.com>
- Date: Wed, 6 Sep 2023 11:09:50 +0900
- To: Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>
- Cc: Makoto MURATA <eb2m-mrt@asahi-net.or.jp>, JLReq TF 日本語 <public-i18n-japanese@w3.org>
> ちょっと,村田さんの問題とは違ってきますが,ベタ組では,だめな例は,実はあります.それは大きなサイズにした見出しです.現時点の技術では,文字サイズは比例計算してサイズを変えます.文字サイズを比例計算で拡大すると,字間のアキも同じように比例して大きくなります.活字組版では,文字サイズに応じて,母型を作製する段階で,字間が適当になるように調整していました(ラテン文字についていえば,文字サイズごとに原図が異なっていました)が,手動写植とか,DTPでは,それができないのです.ですので,バランスをとるために,大きな文字サイズの見出しなどでは,字間の調整が必要になります. > また,それとは逆に,和文の見出しは,字数が少ない場合がけっこうあります.そこで,本文とのバランスをとるために字間を空ける方法をとる場合もあります. これらのポイント、ぜひ書きましょう。 木田 > 2023/09/02 13:32、Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>のメール: > > MURATA Makoto 様 > > 小林 敏 です. > > 私は,すべてベタ組にしないといけないと主張しているわけではありません.また,ベタ組が完璧な問題のない配置方法だとも思っていません.ベタ組でも,文字の組合せによって,ちょっと気になる箇所は,読んでいて感じるケースは,それなりにあります.また,読者も様々で,その要求も異なることもあります.ですので,ドキュメントの目的,あるいは読者の状況で,いろいろな選択肢が必要であると思います. > > 逆にいえば,このような立場でいえば,このような文字の配置方法があるとよい,ということを言っていただくと,よいように思います.その例として,ロービジョンの人にとって,文字サイズを大きくしてほしいという要求があります. > > ただ,現在の時点で,とりあえず選択しておけばよいという応用範囲の広い配置法はベタ組だと思っています.その一番の理由は,フォントがベタ組を前提に設計されているからです.ですので,組版エンジンがそれに応える必要があるということです. > > ところで,最近の講談社の現代新書は,アキ組にしたものがけっこうあるというか,それを基本的に採用しているようにも思います(ですから,DTPではアキ組は簡単に処理できます).ただ,アキ組の現代新書は,今年だけでも4冊ほど読んでいますが,その配置方法は,私にとって,あまり読みやすくはないように感じています. > > ちょっと,村田さんの問題とは違ってきますが,ベタ組では,だめな例は,実はあります.それは大きなサイズにした見出しです.現時点の技術では,文字サイズは比例計算してサイズを変えます.文字サイズを比例計算で拡大すると,字間のアキも同じように比例して大きくなります.活字組版では,文字サイズに応じて,母型を作製する段階で,字間が適当になるように調整していました(ラテン文字についていえば,文字サイズごとに原図が異なっていました)が,手動写植とか,DTPでは,それができないのです.ですので,バランスをとるために,大きな文字サイズの見出しなどでは,字間の調整が必要になります. > > また,それとは逆に,和文の見出しは,字数が少ない場合がけっこうあります.そこで,本文とのバランスをとるために字間を空ける方法をとる場合もあります. > > ですので,一般の読者を対象とした場合でも,ベタ組ではない方法がいろいろと行われていたのです. > > MURATA Makoto さんwrote > >> 皆さん、 >> >> 字間を空けることが必要なディスレクシアがいると >> DAISY教科書の人たちは経験から思っています。 >> しかし、このことをはっきりと示したアンケート >> も実証実験も私の知る限りまったくありません。 >> 今年、某所からの委託研究でこの実験をやる予定 >> です。 >> >> ベタ組では駄目なことがあると書こうと思ったのですが、 >> 空白を多めにとったフォントを一部のディスレクシア >> 用に作るという手もありますね。 >> >> 村田 真 >
Received on Wednesday, 6 September 2023 02:10:11 UTC