Re: 行長は全角の整数倍であらねばならないか

木田 様
山本 様
みなさま

 小林 敏 です.

木田さんの以下の問題,いいたいことはわかるのですが,ちょっとあいまいのように思います.

> 後者の方がまだマシな問題に思える。

の比較しているのは,どれですか?

行頭・行末そろえにした場合に,
 行長が整数倍にしても字間の調整はある.特にラテン文字や数字を含む場合
    これと
 行長が整数倍しないで,多くの行で,一定のアキがでる+その他による行の調整

と比較して,後者が劣る点は何か?

それとも別か?

前の理解でよいとすれば,以下が言える

 行長が整数倍しない場合,多くの行で,一定のアキがでる これがまず問題

 次に,その他による行の調整において,行長が整数倍にした場合より,行長が整数倍しない場合の方が調整量が増える可能性がでる.というのは,行長が整数倍にした場合に比べ,行長が整数倍しない場合の行末のアキが追加されるので(もちろん,行末のアキがちょうど行の調整量に該当し,行長が整数倍にしたよりはよい結果になる場合もあろうが,それは少ないのではということ)

なお,ラテン文字やアラビア数字が多く入る例は,最近は増えているが,そうでない例もある.特に縦組では,ラテン文字の一部やアラビア数字は,縦向きにするので,行の調整処理の問題はでない.

>文によっては欧文単語が多く挟まります。「ジャスティファイしても一切ばらけないのが常態」だからこの問題は無視できるとは全く言えないと思います。

そうです.この場合は,行の調整処理がでる可能性が高い.実は,この問題は,文字幅がプロポーショナルという問題に加え,ラテン文字の単語やアラビア数字が通常は分割できない,ということです.これの答えは,簡単にいえば,お手上げであり,なんとも対応の方法がない,ということです.

ただ,なんとかしようと工夫はしてきました.
 ラテン文字やアラビア数字に全角文字を使う(これは,あまりにみっともないということで,賛成しない方が多い)
 アラビア数字の字幅に二分のものを使う,ラテン文字の短字でも二分のフォントの多いものを使う.こうすれば,少なくとも奇数桁(前後四分アキにする場合),偶数桁(前後四分アキにしない場合)は半端がでません.
 数式のように問題に箇所を独立した別行にする
 校正段階で文章を工夫する.

以上のようなことができないデジタルテキストでは,どうしたらいいんでしょうかね?
行頭そろえも一方法ですが,行頭・行末そろえを選びたいという要求は多いでしょうから,

だからといって,行長を文字サイズの整数倍にしなくてよい,理由にはならない(ラテン文字やアラビア数字が少ないドキュメントは多い.)

  木田泰夫 さんwrote

>私はまた次の疑問を提起しました。行の調整が入ると程度の違う字間の広がりを持つ
>行がバラバラ混在することになるが、それは許容できて、行長が整数倍でないことに
>よる統一的な字間の広がりが許容できないのはなぜか、後者の方がまだマシな問題に
>思える。という問題です。この点についてはまだ理解できていません。文によっては
>欧文単語が多く挟まります。「ジャスティファイしても一切ばらけないのが常態」だ
>からこの問題は無視できるとは全く言えないと思います。
>
>木田

Received on Saturday, 2 September 2023 05:14:00 UTC