- From: Taro Yamamoto <tyamamot@adobe.com>
- Date: Thu, 22 Dec 2022 07:52:57 +0000
- To: 敏 小林 <binn@k.email.ne.jp>, Nat McCully <nmccully@adobe.com>, 泰夫 木田 <kida@mac.com>, public-i18n-japanese <public-i18n-japanese@w3.org>
(Nat, please correct any points in my comments to Mr. Kobayashi below, if necessary). Natがより正確に答えるとは思いますが、私から若干コメントいたします。 > For fonts, the OTF ‘BASE’ table contains optional entries for the ideographic embox top (‘idtp’) and bottom (‘ideo’) offsets from the Roman baseline origin. ... > 和文とラテン文字の文字サイズは同じであるが,表示の際に字面が変更されるということなんでしょうか?, (1) idtp, ideoによって、ラテン文字の大文字の中心を和文の全角の中心に合わせることが可能となり、さらに、(2)icft, icfbの情報を用いることで、和文を主体とする行においては、ラテン文字の大きさを自動調整することが可能となり、ラテン文字が主体の行においては、和文のサイズを調整することが可能になる。という意味と私は解しています。ただし、(1)は実用化されていますが、(2)はまだ可能性としてある段階ではないかと察します(Nat, if I'm wrong, please correct me). > weightや曲線の似たフォントを選ぶしかないでしょう. はい。上記(2)などにおいて、サイズの調整を行う場合には、Weight(画線の太さ)とサイズとは比例関係にあるため、サイズの調整量によって選択されるフォントが変わってくる可能性があります。一般にラテン文字の縦画は日本語の本文用の細明朝体の縦画よりも太いため、本文用として選択可能な欧文書体の範囲ははじめからある程度狭い範囲に限定されると考えます。 > 次に字面の大きさです.これには,まず和文と合うラテン文字の組合せを考える,具体的にはx-heightのできるだけ大きなフォントを選ぶことでしょう.文字サイズを変えることもひとつの方法です. カウンタースペースの大きさと字面の大きさを調和させることになりますが、それ以外にも、様式的に伝統的な明朝体や宋朝体を比較的x-heightの低いベネシャン様式やオールドスタイルローマン様式の欧文書体と組み合わせる可能性があるため、やはり、カウンタースペース、サイズ、画線の太さのすべてが調和するように、それぞれの属性を調整(スケーリングを含め)あるいは(選択可能なものから選択)することになります。 > しかし,和文と混植されるラテン文字は,大文字1字,小文字1字,大文字だけの単語(主に頭字語で,この例はけっこう多い),小文字だけの単語(この例も多い),先頭文字が大文字の単語などさまざまである.アラビア数字も使われる.そして,それぞれの場合,和文との最適なラテン文字の字面の大きさは変わってくる(和文との行送り方向の最適な位置も同様に変わる).一方,和文文字も仮想ボディに対し字面の余白がいくらかあるフォントと,仮想ボディにほぼ一杯に設計された和文文字もあります. 既に述べましたが、妥協できる範囲、あるいは個別の出版物やテクストの事例ごとに欧文フォントの大きさや位置の微調整を行う、という完全な最適化の前段階あるいはその微調整の出発点としては、大文字の中心を全角の中心に揃えた位置が、(妥協できるものとしては)妥当と考えます。そのため、現在の欧文のOpenTypeフォントの多くにはそのことを想定して上記(1)でのideoとidtpとの値が設定されています。 山本太郎
Received on Thursday, 22 December 2022 07:53:12 UTC