Re: CJKフォントのpalt(詰め組)とkernの関係

山本さん、Nat,

いまのOFFの文面は、お二人の意図している
ことをまったく伝えていません。

>If 'kern' is activated, 'palt' must also be
> activated if it exists.

のISO/IEC的な解釈はこうなります。

- この規格ではkernとpaltの関係について何も規定して
  いない。mustだから、どこかの法律とかに規定があ
  るのだろう。

- mustをshallと置き換えて読んだとしても、適合性の判
  定対象となるものが主語ではないので、結局、何の
  適合性要件も定めていない。

私の書き直し案はこうです。

Fonts having the  'kern'  feature should have the 'palt'
feature.

Engines that use the 'kern' feature for glyph
positioning shall use the 'palt'  feature as well.

この書き直しは、engineという言葉とglyph
positioningという言葉をちゃんと用語定義で定めること
を前提としています。

規格書には適合性要件だけが必要であり、その理由を書く
ことは義務付けられてはいません。しかし、書いたほうが
分かりやすくなることは事実です。Natの書いた文章を
上の文二つのあとに追加するとよいでしょう。

村田 真

2022年12月19日(月) 9:48 Taro Yamamoto <tyamamot@adobe.com>:

>
> > さてこの二つの文はフォントというデータの適合性要件
> > を書いているのでしょうか?
>
>
> 私は、それをフォントファイルのフォーマットの仕様として読みます(おそらく、その多くは村田さんの仰る「適合性要件」として解釈できるものでしょう)。ただし、
> informativeな要素と言えるのかもしれませんが、フォントを使うapplication
> の挙動と関連する内容も含まれています。(なお、本題から逸れますが、TrueTypeもCFF2
> もグリフの形状やヒンティングは特定の命令セットに基づく手続きとして表現されるため、フォントの中にはデータだけでなくプログラムも含まれると考えられます)。
>
> > kernをもつフォントは、paltが必須なのでしょうか?if
> > it existsという条件があるところを見ると、どうやらそ
> > うではなさそうです。kernを持つがpaltを持たないフォ
> > ントは許されているような気がします。
>
> 必須ではありません。
> これについては、Natが書いている説明がすべてを説明しています。
>
> > activateという語は、rendering and text
> > layout/shaping enginesの挙動を意味するので
>
> >しょうか?だとすると、これらの文はフォントの
>
> >適合性要件をまったく規定していないことになります。
>
> “Feature interaction”と書いてあるので、’palt’とその他のフィーチャーとの相互作用を記述していると理解します。
> そのことが、rendering and text layout/shaping engine
> の挙動についの事柄に及んでいることから、それがフォントの適合性の要件でないとしても(つまりあくまでinformative
> な情報であるとしても)、フォントの記述として問題はなく、また現在そのように書かれていることによって、Nat
> が述べた、欧文フォントと多種類のスクリプトを含む日本語フォントの両方の必要を満たしているのだと思います。
>
> > 以下の四つの文のどれが山本さんの意図と合っていますか?
>
> これもNatの説明を読んでください。あちらが完全な説明になっています。
> 私自身の考えは、
>
> 2) kernを持つフォントは、paltを持ってもよいが、持た
>    なくてもよい。
>
> が正しいと思います。
>
> engineが日本語フォントを使って日本語を組む場合には、paltがそのフォントにあれば、
>
> 3) フォントのkernを考慮してglyphの位置決めを行う
>     engineは、paltも考慮しなければならない。
>
> が、engineに期待される動作です。これは、大部分の既存の’palt’をもつ日本語OpenType
> フォントの実装が期待することであり、その期待は、仕様中の上記Feature interactionを根拠としています。その背景はNat
> が説明したとおりです。
>
> 山本
>
>
>
>
>


-- 
Regards,
Makoto

Received on Monday, 19 December 2022 01:22:36 UTC