- From: Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>
- Date: Wed, 17 Aug 2022 11:55:04 +0900
- To: Yasuo Kida <kida@mac.com>
- Cc: JLReq TF 日本語 <public-i18n-japanese@w3.org>
Yasuo Kida 様 みなさま 小林 敏 です. Yasuo Kida さんwrote >敏先生、ありがとうございます。二点質問です。 > >・コンピュータ組版は、日本語で電算写植、英語で computerised phototypesetting >system と言い換えても正しいですか? コンピューター組版というとDTPも含んでい >そうな印象があるので(英語にすると特に)、もう少し明確に表現できないかなと。 これは別メールで. >・カタカナルビは折り返し可能でしたか? “カタカナルビ”の折り返しについては,編集の立場でいえば明示的に禁止ということはいわれていませんでした.ですから,当時は“カタカナルビ”の折り返した例は,結構あります. 1点補足すると, “カタカナルビ”≒グループルビです.“カタカナルビ”には親文字が1字の場合も含まれます.親文字が2字以上になると,原則としてグループルビと同じ処理です(もちろん,活字組版では,いろんな処理方法があるというか,親文字とルビの字数で,いろいろい工夫していたといった方がよいでしょう). そこで,何が異なるかといえば,“カタカナルビ”以外に“ヒラガナルビ”があり,一般に親文字1字の“ヒラガナルビ”は,肩ツキ方針の場合(この方針が多かった),前後の文字によりますが,親文字の先頭をそろえる形にしていました.“ヒラガナルビ”が肩ツキの方針であっても,“カタカナルビ”は,親文字の文字列とルビ文字列の中心をそろえるという配置方法を選択するという方針の出版社がありました. 逆に,“同齢集団”に“コホート”とルビが付く場合(親文字とルビの字数が同じ),一般に,各親文字に対し,各ルビは中ツキの形になるのですが,これを肩ツキにするという形も選択される場合もありました. “カタカナルビ”は,親文字の文字列とルビ文字列の中心をそろえるという方針は,カタカナルビではルビは親文字に平均に付けるということを重視したもの,“同齢集団”に“コホート”とする処理は,肩ツキという方針を重視したものです. いってみれば,このようにルビの配置処理は,何を重視するかで,様々な選択が行われていたのが以前の状態だったということです.でも,こうした細部にこだわることは意味はないとはいいませんが,もっとおおまかに考えていいのでというのが最近の私の考えです.
Received on Wednesday, 17 August 2022 03:38:58 UTC