- From: Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>
- Date: Tue, 26 Jul 2022 13:26:18 +0900
- To: "Atsushi Shimono (W3C Team)" <atsushi@w3.org>, public-i18n-japanese@w3.org
みささま 小林 敏 です. "Atsushi Shimono (W3C Team)" さんwrote > 議論の中でちょろっと話が出た気がするのですが、CJKの文字と欧文文字では横方向 >の密度(か字面の >しめる領域?)が異なるので、見た目の密度的に多少空白を開けた方が読みやすい、 >というのも一つあっ >たのではないかと思うのですが、その文脈でいえばコンテキスト依存で著者が入れる >スペースと今の議論 >になっている和欧文間とはそもそも別種なものである、と思っていたのですが、この >立ち位置で大丈夫でしょうか、、、? 正しい. “Tシャツ”や“homeでんわ”で,全体の前を空け,“T”や“home”の後ろは空けたくない,という気持ちは理解できます.“if節”なんて例もあります. 和欧文間といっても,いろいろなパターンがあり,これを細部に分けて,処理方法を考えるということは,やってやれないことはないでしょうが,現実的には,相当にやっかいです.そして,“Tシャツ”や“homeでんわ”や“if節”について,1語といういう解釈も,2語という解釈も可能で,一様にいかない.語を区切るということは,そう簡単なことではない. そもそも,和欧文間を空けたいということは,日本語組版はベタ組が原則であるが,ラテン文字と和文との文字設計が異なる.和文とラテン文字が並ぶと,詰まり過ぎりということで,字間を空けたいということです.そのアキが活字組版では四分しかできないので,“Tシャツ”や“homeでんわ”や“if節”が空きすぎになるということです.(極端にいえば,“T”と“シ”の間が四分ということは,それがベタ組ということです.) 逆に,“船はCape of Good Hopeで”の例では,“は”と“C”の間,“e”と“で”の字間は四分では狭いという意見もでるでしょう. 現状では,そうした全てを一律に扱うのが現実的ということで,ルールができているのです. だからといって,和欧文間を種類分けし,それに応じて細かい設定処理ができるという仕組みを考えることは否定いたしませんし,是非考えて欲しいと思います.また,個別箇所で,なんらかの方法で指示を加え,配置方法を制御することも,それはそれで処理方法として選択できればよいことです. その意味では,空けるスペースがいくつかあるように,詰める(マイナス)のスペースもあるとよいのかもしれません. >> (考えてみれば英語でも数字と単位の間はスペースを入れたり入れなかったりしま >> すね。スタイルブックにはどちらかちゃんと書いてあるんでしょうけれど、実際に >> 両方見ます) > > 物理系だと%と上付きの単位(℃を含む)はベタ、それら以外は1/6-1/4位空けて、と >いうのをよく見た気 >はします。上付きは空白が入っていたらそもそも意味が変わるから当然ではあるとは >思いますが。 数値と%の字間はベタが一般的,%の後ろもベタが原則,ただし,数値の前が四分アキなので,%の後ろ四分空ける方法もある. ℃は,そもそも“℃”とするか,“°”と“C”とするかという問題がある.“°”の前は空けない,“°”と“C”もベタなのでベタになる.“℃”の場合も,これにならい前はベタ その他の単位記号については,数字または数量を示ラテン文字と単位の字間は,四分空けるのが日本では原則的と考えられます.というのは,JIS X 0124-1993では,“数値と単位記号の間には,1字分の間隔を入れる”とあり,例には,数値と単位記号の間は四分アキになっています.なお,“データ形式が定まっている場合には,この間隔は設けなくてよい”とあるので,間隔を空けない処理方法も認めています(この“空けなくてよい”という記述は,以前はなかった.しかし,空ける,空けないという専門分野で異なる方法が行われているという状況が,こうした補足を書かせたのでしょう). それと,数字や量を示すラテン文字には上付きがつく場合がある.この場合も四分アキにするかは,ちょっと悩むところ.上付きが付き,その文字の下が空く,その上に四分アキがあると,ちょっとアキ過ぎになるかもしれない.
Received on Tuesday, 26 July 2022 04:33:59 UTC