- From: Yasuo Kida <kida@mac.com>
- Date: Thu, 21 Jul 2022 18:24:02 +0900
- To: 下農 <atsushi@w3.org>
- Cc: JLReq TF 日本語 <public-i18n-japanese@w3.org>
- Message-Id: <FE057694-A580-4143-9FF8-9E8CB3772ED0@mac.com>
下農さん、 なかなか鋭い指摘ありがとうございます。私の話の目的は W3C HTML WG だけではなくて、それをきっかけに jlreq-d に向けてルビの再構築を行えるのではないか、という目論見なんですよ。 ルビをもう少しコンピューター屋さんのわかりやすい観点から説明できないかな、ということです。現在、モノルビ、グループルビ、熟語ルビ、と名前が三つあり、それぞれに色々な挙動があって全体がとても複雑に見えます。実際複雑です。しかし私の理解するところによると、構造は、ルビとそれをグループ化する方法、そのただ一つです(まあ両側ルビを別とするとですが)。残りの複雑な挙動は全てスタイルです。 グループルビの折り返しを許すことの結果として区切りの必要性が見えましたが、それはまさに熟語ルビの持っている機能の一つです。想像でしかありませんが、エンジニアにとっては、熟語ルビの本来の目的よりも、こちらの目的の方をより理解してもらえるのではと思っています。熟語ルビが理解されずにサポートを得られていませんが、こちらから突けないかなと。 スタイルも、これが「基本のデフォルト」、と一つ決めてしまえばその部分はずっと簡単になる。それが simple-ruby ですね。その先の部分は「高度なレイアウトに挑戦する人用」。でも、HTML 構造は熟語ルビ含めて既にできている。 ということで、下農さんの問いに帰ると、全体の捉え方が変わってくると、構造の必要性・重要性も変わってくる。細かいところまでそれが成り立つか調べないと全体が成り立つかわからない。ゆえ、構造だけ取り出して議論はしにくいのでは、と考える次第。 木田 ––––– 追伸1: 現在 HTML で実装されていなくて、かつ村田さんたちが重要だと考えておられる機能、言い換えると W3C HTML WG の重要な仕事はなんでしたっけ? 追伸2: 構造というと、「両側ルビは別とすると」と逃げた問題にちゃんと正面から向き合う必要があります。私のラフな理解は:両側ルビは注釈。注釈とルビの根本的な違いは、ルビはどの位置にルビのどの文字がかかるかが重要で、そのための工夫がたくさんある。注釈は、単に単語だと読み手が認識するものに大体ついていれば OK。なので、注釈は脚注にしても大丈夫。その理解で、両側ルビは脚注にしちゃえば?と思っています。ちょっとまだ議論が乱暴で調整が必要でしょうが。 > 2022/07/20 14:18、Atsushi Shimono (W3C Team) <atsushi@w3.org>のメール: > > shimonoです > > On 2022/07/16 16:15, Yasuo Kida wrote: >> 村田さん、 >> ぜひ対象にしましょう。そのためにもうちょっとここで話をまとめる必要がありますね。 > > ちょっと違和感を感じているところなのですが、いまここで議論している大半のことはプレゼンテー > ションの話であって、HTML WGでのRuby関係の話の本論であるはずのセマンティクス(というか機能付 > けマークアップ?一緒か)のレイヤーではないという印象を持っています。 > 木田さんがマークアップのサンプルを上げてらっしゃいました(rbでの順序対応関係が実装されてな > い現状では動くようにするためには<rt></rt>で囲って最後でなくてそれぞれで入れるしかないですけ > れど)が、あのようなグループルビなどの構造をどうやってマークアップに落とすか以上の話はほぼす > べてCSSなんではないでしょうか、、、 > > > # どのみち似たようなグループでの議論になるんだからとりあえずまとめちまえ、というのはちょっと > 本件については乱暴すぎる気がします・・・ > > >> 今のしているのは「グループルビが分割禁止になっているのは、行の大きな調整要素になるし、破綻の原因になるので、折り返しを許してはどうか」という話題です。 >> 折り返しを許す場合: >> ・違和感のある折り返しが起こる可能性がある。コントロールするためには、熟語ルビを使えば良いのでは >> ・折り返しのヒューリスティックについて説明する必要があるだろう。例えば折り返した先にルビが一文字もないのは困る >> そんな議論です。 > > ということで、ここら辺(↑)でなく、 > > >> グループルビは、必ずしもグループルビという用語を理解してもらう必要はないのかなと思っています。ルビの単位が一文字より大きければそれはグループルビなんですから。用語を増やすとそれだけ複雑に見えますので、両方まとめて「ルビ」で良いと私は思います。 >> 熟語ルビは、熟語ルビと説明するよりも、ルビをグルーピングする機能が欲しい。と言った方が分かりやすいかも。 > > こういう議論なのかな、と。。 > もちろん、ルビ文字をどうやって配置していくか(親文字との配置上の対応)と、改行どうするんだ > 話の決着次第で、必要とされる構造やマークアップも多少変わるのかもしれませんけれど。。 > > >> 例えば、京都(きょうと):「京」の読みが「きょう」で、「都」の読みが「と」。独立の二個のルビにすると「京」に対して三文字のルビが対応するので親文字の字間を開ける処理が必要になってしまう。ので「京都」ひとまとまりに対して「きょうと」のルビを振りたい。が、これを折り返す場合は、「京(きょう)都(と)」となってほしい。「京(きょ)都(うと)」になってしまうのは漢字の読みから言って正しくないので避けたい。 >> ルビの折り返しを許すと、いわゆる熟語ルビ(既に利用方法は異なりますが)の重要性が高くなるように思います。
Received on Thursday, 21 July 2022 09:24:21 UTC