Re: web における和欧間スペース

木田さん
> 例えばウェブで両端揃えがより簡単にできるような提案も可能かもしれません。これらも議論したいと思います。

推測ですが、CSSで簡単にできないからではなく、デジタルにおいては、意図的に行頭揃えを選んでいると理解しています。

現状のCSSでも簡単に設定できるはずです。しかし、ご指摘のように、グローバルなサイトだけでなく、日本人が作っているサイトでも、Webにおける両端揃えは非常に少ないです。推測ですが、紙の本であれば、英単語やグループルビが入った時に、大きく空いてしまう行は校正で修正できますが、リフローの場合には端末によって改行位置が異なるため、修正できません。両端揃えで大きく開いてしまうリスクよりも、行末が揃わないことの方がよりよい、という判断で敢えて行頭揃えにしているのではないかと思っています。

電子書籍でも両端揃えしない例を見るようになってきました。ハヤカワのSFシリーズで見たのですが、おそらくは同じ理由で、長めのグループルビが散見されるからではないかと思われます。

...が、現状からの推測ですので、紙での組版知識をWebに適用した場合を議論するとなると、Webの編集やアートディレクションをしていらっしゃる方のご意見を取り入れたいですね。

敏先生
> アクセシビリティの面から単語または文節単位で2行にわたる行の分割を望む声があります.

これもWebやモバイル独特かもしれませんが、文節単位の改行を求める声はアクセシビリティ以外からも広く聞きます。一行の字数を固定した校正ができないのであればその方が読みやすい、画面幅が狭い、などの理由が有るようです。手前味噌で恐縮ですが、Android
13では文節改行をサポートします。
ITmediaの記事: https://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/2203/18/news075.html

この場合、おっしゃられているように、行頭揃えが前提になります。

On Tue, Jul 12, 2022 at 1:18 PM Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp> wrote:

> Taro Yamamoto 様
>
> 小林 敏 です.
>
> アクセシビリティの面から単語または文節単位で2行にわたる行の分割を望む声があります.この場合,2つの方法があります.
>
> 1 単語または文節単位の字間にアキ(例:全角アキ)を挿入する.
> 2 アキを入れないで,2行にわたる行の分割を行う.
>
>
> 2は,従来からから行末から行頭にかけて,単語の泣き別れになるのはいやだね,といって文章を変えることで処理されていた例はありますが,現実的でないということで,ほとんど行われてきませんでした.今日では,形態素解析などの機能を利用すれば,処理は可能になります.完璧に処理できない例もありますが,教科書などでは正確性が求められますが,一般的には,多少のゆれがあっても問題にならないでしょう.
>
> この場合に行頭・行末そろえを選択することは,行の調整処理に無理がいき,たぶん無理でしょう.
>
> 今後は,単語または文節で2行にわたる分割を行い,行頭そろえにするという選択も必要になるのかな,と思っています.
>
> なお,1の場合,紙の本では行頭・行末そろえにしている例が多い.
>
>   Taro Yamamoto さんwrote
>
> >「左揃えの日本語を美しく」するには、日本語の書体デザイン、組み方の基本的な
> >ルールを含め、あらゆるものを根底から変革する必要があると考えます。おそらく、
> >それは、きわめて興味深い課題ではありますが、現時点でここで取り組む必要のある
> >ことではないように思えます。
>

Received on Tuesday, 12 July 2022 08:39:48 UTC