- From: Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>
- Date: Wed, 06 Oct 2021 16:22:43 +0900
- To: Taro Yamamoto <tyamamot@adobe.com>, JLReq TF 日本語 <public-i18n-japanese@w3.org>
Taro Yamamoto 様 小林 敏 です. くわしい解説,ありがとうございます. センター・センター方式が多かったんだ.この方式は考え方は単純だが,歯送り計算は大変ですね. Taro Yamamoto さんwrote >センター・センター方式とトップ・センター、センター・トップ方式が光学式手動写 >植機では用いられましたが、私はセンター・センター方式の手動機しか使ったことが >ありません。横組と縦組で共用できる利便性からセンター・センター方式が(写植の >全盛期以後は)多く用いられたという記述が、『写真植字の15章』(大塚享、印刷学 >会出版部)にあり、また、写研の布施氏による『技術者たちの挑戦』(布施茂著、創 >英社/三省堂書店)には1955年のSK-3写植機以後、センター・センター方式に移行し >たという記述があります。しかし、小林さんが異級数の混植時の計算の煩雑さに触れ >られたように、デジタルフォントを使う環境では、センター・センター方式は計算が >複雑になるだけで、ほとんど利点がないと考えます。トップ・センターとセンター・ >トップ方式が、動作のモデルとして考える上では良いのではないでしょうか。(ただ >し、和文のベースラインは、異級数揃えの揃え位置によって、全角の左/上、中心、 >右/下の位置が考えられますが)。 > >活字の場合でも、多くの場合、全角はボディ(body = 活字の胴体の縦方向の寸法)の >大きさの正方形となり、その1/18を基準に字幅が設定され、欧文のベースラインの位 >置もそれぞれのボディの大きさに対して設定されました。日本の手動写植機の場合、 >たしかに、レンズによる縮小拡大率がリニアに設定されている写植機では、指定級数 >÷16級(モリサワの手動写植機の場合)が、縮小拡大率になりましたが、リニアでな >いレンズ系をもつ写植機の場合には、縮小拡大率で考えると、余計に話が難しくなっ >たように記憶します。むしろ単純に指定級数=指定の文字サイズの正方形を全角とし >て考える方が分かりやすいと思います。デジタルフォントの場合も同様ですが、写植 >の16級や17級に相当するマスターとなる全角の大きさはUPM(全角の単位数、例えば1, >000とか2,048とか)で決まっているので、指定文字サイズ÷UPMが、指定サイズの全角 >の大きさのUPMとの比率となります。 > >山本 >アドビ
Received on Wednesday, 6 October 2021 07:23:36 UTC