Re: 10/5 火曜日はフォント分科会

なるほどー。日本語組版において、全角が重要になるわけがよーく分かりました。

> 全文字について送り歯数を手計算してあらかじめ指定を用意する必要があり、悪夢でした。二度とやりたくありません。

:D 確かにそれは悪夢だ。

> 同じ理由で、天付きとかも、ツメ組を行うような広告・商業印刷物や美術出版物などで意図的に手間をかけてスペーシングを最適化する必要がなければ、あまりやらなかったと思います。


天付きでないのは単に作業効率の問題だったのですね。

木田

> 2021/10/04 11:21、Taro Yamamoto <tyamamot@adobe.com>のメール:
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> 写植にはボディは存在しないので、選択されたレンズによって印字できる仮想的な全角の正方形の大きさと等しい歯数(印画紙を巻き付けたマガジンが、一文字印字するごとに移動する距離を、回転する歯車の歯数で表した数)を設定して、その一定字送り量で組むことを、ベタと言いました。そのため、約物類も、半角で処理する必要がなければ全角で組むことが、ベタになると思います。約物や括弧類が連続する確率は相対的に低いので、打ち直しが不可能な手動写植の場合は、そういう例外処理がなければ、ほとんどの場合に全角で送るというベタ組が、印字効率の上で良かったと思います。同じ理由で、天付きとかも、ツメ組を行うような広告・商業印刷物や美術出版物などで意図的に手間をかけてスペーシングを最適化する必要がなければ、あまりやらなかったと思います。
>  そのことの裏返しとして、字幅をネガのカードから光学式に自動的に読み込む方法、または文字盤内の区画ごとに送り歯数が固定されている方法、または写植機内のROMに書体ごとの字幅データを持たせる方法、などが使えなかった時代の純粋な手動写植機[モリサワのMC-5型や6型など]の時代には、全角も半角もあまりでてこない欧文を組むのは、すごく手間がかかり、全文字について送り歯数を手計算してあらかじめ指定を用意する必要があり、悪夢でした。二度とやりたくありません。
>  
> 山本
>  
> From: Yasuo Kida <kida@mac.com> 
> Sent: Monday, October 4, 2021 10:35 AM
> To: 田嶋淳 <junetaj@gmail.com>
> Cc: JLReq TF 日本語 <public-i18n-japanese@w3.org>
> Subject: Re: 10/5 火曜日はフォント分科会
>  
>  
> いわゆる昔の「ベタ組み」
>  
> なんと昔は半角約物に半角の空きをくっつける状態がベタ組みだったんですね。てっきり活字は半角で、ベタにしたら空きなく詰まるのかと思っていました。その当時から全角? 写植はどうだったんでしょうね。
>  
> 木田
> 
> 
> 2021/10/04 10:25、田嶋淳 <junetaj@gmail.com <mailto:junetaj@gmail.com>>のメール:
>  
> 木田様
>  
> 単に興味ですが:この場合の「ベタ」は、半角約物について、仮想ボディ=全角単位で隙間なく並べるのか、仮想ボディの中の空きを無くして並べるのか、どちらになるんですか?
>  
> 後者です。そのためいわゆる昔の「ベタ組み」と意味が違ってしまっていて問題になっていました。「ベタにする」という指示でどちらを指すのかが人によって違いかねないという。
>  
> 
> 
> 2021/10/04 10:21、Yasuo Kida <kida@mac.com <mailto:kida@mac.com>>のメール:
>  
> みなさま、ドキュメントに編集が入りましたが、今の段階では編集は石井さんだけにしましょう。コメントがあればコメント機能で。(石井さん、石井さん以外の編集を禁止する設定にはできますか?)
>  
>  
> 田嶋さん
> 「ベタ」についてですが、文字間にアキをつくらずくっつける処理を一部で「ベタ」と呼ぶようになっている理由は、長らくAdobeアプリが文字詰め設定でその呼称を用いていたためかと思います。
>  
> 単に興味ですが:この場合の「ベタ」は、半角約物について、仮想ボディ=全角単位で隙間なく並べるのか、仮想ボディの中の空きを無くして並べるのか、どちらになるんですか?
>  
> JLReq では半角約物は半角幅、という前提で書かれているので、ここで「ベタ」というと自然に後者になりますね。
>  
> 木田
> 
> 
> 2021/10/04 10:07、田嶋淳 <junetaj@gmail.com <mailto:junetaj@gmail.com>>のメール:
>  
> みなさま
>  
> 「ベタ」についてですが、文字間にアキをつくらずくっつける処理を一部で「ベタ」と呼ぶようになっている理由は、長らくAdobeアプリが文字詰め設定でその呼称を用いていたためかと思います。
>  
> <スクリーンショット 2021-10-04 10.04.22.png>
>  
> 添付画像の「アキなし」の箇所が長らく「ベタ」となっていました。これは修正されましたが、長くその状態が続いていたこと、現状まだまだ旧バージョンのAdobeアプリが業務に使用され続けていることを考えると、影響はかなり残っているかと思います。
> 
> 
> 2021/10/04 9:52、Yasuo Kida <kida@mac.com <mailto:kida@mac.com>>のメール:
>  
> 当日の説明だけで消化するのは大変かもしれないので、進化中の石井さんのドキュメントを事前にお送りします。ざっと目を通しておいていただけると、当日理解しやすいかもしれません。コメント機能があるので、不明なところなどコメントを残していただけると、ドキュメントの改善に役に立って嬉しいです。
>  
> https://docs.google.com/document/d/12xbvcy1_x2GTvln7nKhA0NEVke63uDpDasGCYbDxhu4/edit?usp=sharing <https://nam04.safelinks.protection.outlook.com/?url=https%3A%2F%2Fdocs.google.com%2Fdocument%2Fd%2F12xbvcy1_x2GTvln7nKhA0NEVke63uDpDasGCYbDxhu4%2Fedit%3Fusp%3Dsharing&data=04%7C01%7Ctyamamot%40adobe.com%7C4d5ae4c4afd048dcda6d08d986d7464e%7Cfa7b1b5a7b34438794aed2c178decee1%7C0%7C0%7C637689081441242775%7CUnknown%7CTWFpbGZsb3d8eyJWIjoiMC4wLjAwMDAiLCJQIjoiV2luMzIiLCJBTiI6Ik1haWwiLCJXVCI6Mn0%3D%7C1000&sdata=FVMTGIdcD9fLF3sLvgIvguvv8dUSTd2y08FpjtD%2Buqo%3D&reserved=0>
>  
> See you tomorrow!
>  
> 木田
> 
> 
> 2021/10/02 21:17、木田泰夫 <kida@mac.com <mailto:kida@mac.com>>のメール:
>  
> JLreq TF フォント分科会の皆さま、
> 
> 10/5 火曜日は朝10時からフォント分科会です。今回は、石井さんが、OpenType 機能を使って約物の詰めをどのように実現するか、について全体像を解説してくださいます。日本語 OpenType フォントにどのようなテーブルを用意するか、またそれらがどのように使われるかが分かりやすく把握できる素晴らしい内容になっていますので、フォントディベロッパーの皆様、ぜひご参加ください。
> 
> また、前回話題に出たUAX 50 (縦書きにおける文字の向きの規定)への変更提案についてアップデートがあります。既にメーリングリストに流した内容ではありますが口頭でご説明します。これが合意されると、市場のAdobe-Japan1 フォントが自動的に UAX 50 対応になります。
> 
> では三日後、皆様にお目にかかるのを楽しみにしています。
> 
> 木田
> 

Received on Monday, 4 October 2021 02:27:52 UTC