- From: 木田泰夫 <kida@mac.com>
- Date: Tue, 25 May 2021 09:35:54 +0900
- To: Koji Ishii <kojii@chromium.org>
- Cc: Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>, JLReq TF 日本語 <public-i18n-japanese@w3.org>
- Message-Id: <0AE79EAE-2F93-41B6-AD2D-0C2D5B5B401B@mac.com>
・行長が短いと理解力は落ちるけど速度は速まる。斜め読みができる ・小説はじっくり読んでほしいので行長を長く取りあえて読む速度を落とす… これは面白い知見ですね! 確かに斜め読みは行が短い方がやりやすいし、行が長いほどじっくり入り込みやすいというのは感覚的にも大納得です。 それで新聞は短いわけなのですね。また、その目的を考えた上で、では組版がどうあるべきかを考えなくてはならないですね。 # 新聞サイト、日本のをみてみましたが、日経が NY Times ほど凝ってはいませんが、その方向ですね。いくつか比べてみましたが、行長や余白の取り方、日本の新聞社の中では一番読みやすいようです。 木田 > 2021/05/24 16:08、Koji Ishii <kojii@chromium.org>のメール: > > 昔読んだReadabilityの研究論文で、行長が短いと、理解力は落ちるけど、速度は速まる、というのがありました。新聞くらいの短さになると、ぱっと見でその行に重要な単語があるかどうかの判断がおおよそつくため、いわゆる斜め読みができる。行長が長い文章で斜め読みすると、ほぼ何も頭に入りませんが、短いと、細かい点は飛ばしつつ、要点は押さえられるようです。 > > 小説などでは、「重要そうじゃなくても、後で重要になってくる」みたいなのがあるし、じっくり共感しながら読んでほしいので、行長を長く取り、 あえて読む速度を落とす代わりに、全ての字を読ませることを選んでいる、という話だったと記憶しています。 > > 雑誌も、全部の記事は読まれないことが多くて、パラパラと眺めながら、面白そうな記事だけ読んだりしますよね。なのでその中間なのかな、と。 > > https://www.nytimes.com/ <https://www.nytimes.com/> > はこの特徴を使っているのではないかと思われ、トップページは行長を短くして多くの記事の要約を載せ、クリックすると行長の長いページで記事を表示します。このサイトは他にも組版に結構気を使っていて、見出しの折返し時に、各行の長さが揃うようにJavaScriptで制御しているなど、なかなか興味深い工夫が見られるサイトです。 > > On Mon, May 24, 2021 at 3:52 PM Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp <mailto:binn@k.email.ne.jp>> wrote: > 木田泰夫 様 > みなさま > > 小林 敏 です. > > 木田泰夫 さんwrote > > >行末の不揃いは実は私はとても気になります。主に横書きです。行末が短いと、そこ > >でパラグラフが切れているような気がしてしまうから、かも、しれません。それを考 > >えると全角引っ込むのは私はあまり好きになれないように思いはするんですが… > > これを見ていて,単語又は文節により2行にわたる分割を行わなくても,ラグ組 > が可能かもしれません.それは,段落の区切りを示すのに,段落間のアキをすこ > し大きくする方法を採用することです. > > ただし,この段落の間のアキをどの程度にするかが問題で,一般には,行送り方 > 向の版面の幅を一定にするために1行アキにしています(Webでは,その必要はな > いかもしれません).これは紙に限った話ですが,この段落間の1行アキの方式 > は,あまり読みやすくないという方もおられます.慣れの問題が大きいように思 > います.区切りが大きすぎて,本を読んでいく流れを阻害するのかもしれません. >
Received on Tuesday, 25 May 2021 00:36:13 UTC