Re: 文字幅と縦書きの文字の向きを指定する異体字セレクタ(提案)

小林先生、下農さん、

マイナスのスペース、{マイナス二分} や {マイナス四分} もUnicodeにほしいものです。
前または後ろまたは両側にアキが付いている全角幅の約物に対して明示的にアキを詰めることができるのも確かに便利そうです。
しかし、次のデメリットがあります:

あるコードポイントの文字のグリフが全角幅であるか狭い幅であるかはフォントに依存します。Web環境ではどんなフォントで表示されるか分かりません。たとえばこの例:

 二、{マイナス二分}三人
 〇{マイナス四分}・{マイナス四分}三五一四


この読点や中点が全角幅であるという前提で {マイナス二分} や {マイナス四分} を入れても実際にこれが表示される環境でこれらの約物が狭い文字幅のグリフであれば、約物と前後の文字とが重なってしまう問題が起きます。(たとえばOsakaフォントやMS Pゴシックフォントで表示された場合)

文字幅を異体字セレクタで指定する案では、{半} がついた約物は、結果が半角幅になるように元のグリフの前または後ろまたは両側のアキがカットされます。元のグリフが半角幅ならそのままとして、元のグリフがもっと狭い幅の場合はアキが追加されることになります。(実際の動作は違うものになるかもしれませんが、考え方として) それによりフォント環境によらず意図した文字幅とすることができます。


追記:
この提案についてツイート <https://twitter.com/MurakamiShinyu/status/1339459152821723136>したところ、ものかのさんから
「文字幅の異体字セレクタはKen先生がStandardized Variants で提案しているような記憶があります。」
との情報。ありがとうございます。
https://blogs.adobe.com/CCJKType/2018/01/svs-part1.html <https://blogs.adobe.com/CCJKType/2018/01/svs-part1.html>
や
http://unicode.org/L2/L2014/14006-sv-western-vs-cjk.pdf <http://unicode.org/L2/L2014/14006-sv-western-vs-cjk.pdf>
など、関連しそうです。

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Shinyu Murakami (村上 真雄)
Vivliostyle Foundation


> 2020/12/17 13:36、Atsushi Shimono (W3C Team) <atsushi@w3.org>のメール:
> 
> 
> 
> On 2020/12/17 13:20, Kobayashi Toshi wrote:
>> 以下では,文字の向きの問題ではなく,字間の問題だけに限ります.
>> 村上さんの指摘するように,自動処理が望まれるが,それが不完全な場合に字間
>> を詰めたいケースがでてくることはたしかにあります.その実現に,制御文字で
>> 指示する方法として十分に考えられると思います.テキストで指示できるのは望
>> ましいでしょう.
>> しかし,村上さんとは別の方法も考えれます.それには以下のように四分及び二
>> 分のマイナススペースの制御文字があれば解決できます.実は写研のSAPCOLには
>> (InDesignのようにカーニングやトラッキングではなく)制御文字としてマイナ
>> ススペースがありました.中点の場合は,前後に入れないといけないので,ちょ
>> っと面倒ではありますが…….(プラスのスペースはあるのだから,マイナスが
>> あってもいいんではないかな,ということは前から望んでいました.)
>>  二、{マイナス二分}三人
>>  〇{マイナス四分}・{マイナス四分}三五一四
> 
>  マイナススペースは確かにおっしゃる通り思ったことはありました。
>  LaTeXだと \! という -3/18 emのスペース定義があって、単位とかで使っていた記憶があります。
> 
> # 日本語の約物系でspacing調節でなくマイナス半角が入るという説明を見たことがある気もします
> が、、その説明はどうよ?と思ったことがあった気がしました、、、が、実装(?)上は便利ですよね。。
> <OpenPGP_0x72397AFC0905265D.asc>

Received on Thursday, 17 December 2020 09:26:47 UTC