Re: 日本語組版と欧文組版への問題意識

敏さま、
龍生です。

打てば響く。

ぼくの頭の中では、欧文組版の中に、モノスペースの数字が欲しいために(和文の)半角数字を入れている例が浮かんでいたようです。何だか、美しくねえなあ、と。
考えてみれば、縦組みの新聞のスポーツ欄などで、 (Natじゃあないけれど)
半角漢数字を二文字ずつだかパーレンと組み合わせたりして、全角一文字に鋳込んだ例もあったやに聞いた記憶があります。和文文脈の中での全角、半角意識の強さを改めて思い知らされます。
要は和文文脈の中での半角数字と欧文文脈の中でのモノスペースの数字を、きちんと意識して使い分けることが大切だ、ということなのでしょうね。

2020年10月20日(火) 18:22 Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>:

> 小林龍生 様
> 木田 様
> みなさま
>
> 小林 敏 です.
>
> 以下の事項について,すこしだけコメントしておきます.
>
> モノスペースのアラビア数字
>
> 活字組版の時代は,アラビア数字を和文と混植する場合,本文についていうと,
> そこに使用する欧文書体のアラビア数字の字幅は,一般に半角でした.モノス
> ペースということだけでなく,幅が二分だったのです.アラビア数字が奇数桁の
> 場合,前後を四分アキにしても,行長に半端がでなかったという点が考慮されて
> いたものと思わます.和文と合う,二分の字幅の数字を設計されていたというこ
> とでもあります.本文の組版では,そうした書体を選択していたということでも
> あります.
>
> その証拠に,本日(20日)に参考にお送りした“欧字の字幅_2.pdf”を見てもら
> うと分かると思います.少なくとも,9ポ,9.5ポ,10ポ,12ポは,字幅の基準は,
> 文字サイズと同じであり,アラビア数字は,1/18の9倍となっていますから,ア
> ラビア数字の字幅は二分です.
>
> さらに,DTPでいうと,OTFでは,異体として二分幅の字形をもっている例があり
> ます.上記の理由から,これを選べばよいのですが,私がよく使うフォントは,
> 設計がよくなく,二分幅の字形は,和文とのバランスがよくないので,いつも,
> どうしたもんだろうと悩んでいます.
>
> 何がいいたいかといえば,和文と混植する本文用の欧文フォトは,アラビア数字
> 以外は,字形に応じた字幅をもつとともに,アラビア数字は和文とマッチする字
> 幅として二分のフォントを作ってほしいな(そうしたフォントはあることはあ
> る),それをどこかで示してほしいな,ということです.
>
> 全角以外は,欧文組版
>
> 縦組中にAやaといったラテン文字が1文字入るときや,OECDなどといった場合,
> 一般に全角の欧字を用いて,正常な向きにしています(その前後はベタ組で,空
> ける必要はない).そうすると,横向きにするラテン文字と字形が微妙に異なる
> ので,プロポーショナルのラテン文字を使用して,縦向きに変えて組版する方法
> があります.それはそれでよいのですが,この場合,そのラテン文字が欧文文字
> と認識され,その前後が四分アキになる例が,市販されている本でも最近,それ
> なりに目にします.ちょっと気になる事例です.
>
> 以上です.
>
>   "KOBAYASHI Tatsuo(FAMILY Given)" さんwrote
>
> >木田さま、敏さま、
> >小林龍生です。
> >
> >次回ミーティングのための球出し。
> >
> >・日本語文脈の中でのアルファベットの扱いを再度確認(全角欧文?)⇒それ以外は、
> >欧文組版だよね
> >・半角アルファベットや半角数字が使われる局面の一つに、モノスペースの(桁がそ
> >ろう)フォント代わりの使われ方があるのではないか⇒通常の欧文フォントからモノ
> >スペースのものを選べばいいんでねえの
> >
> >
> >--
> >KOBAYASHI Tatsuo(小林龍生)
> >homepage) http://kobysh.com/ <http://www.kobysh.com/tlk/>
>
> ――――――――――――――――――
> 小林 敏(toshi)  2020年10月20日
> e-mail: binn@k.email.ne.jp
> ――――――――――――――――――
>
>

-- 
KOBAYASHI Tatsuo(小林龍生)
homepage) http://kobysh.com/ <http://www.kobysh.com/tlk/>

Received on Tuesday, 20 October 2020 23:54:46 UTC