返信してから少し考えたら、木田さんの意図を誤解していたかもしれないと思いまして、捕捉させてください。
木田さんのご質問は、おそらく「そのようなフォントが実在するとしたら、それに対して、アキを追加するロジックを実装する必要があるのか」というご意図かと思い当たりました。もしそうだとすれば、下の例からもご推察いただけるかもしれませんが、「そのようなフォントは実在して、その場合、フォントの幅そのままにレイアウトするべきで、アキを追加・削除するべきではない」ということかと思います。
Wordでは、役物の元の幅が全角の場合にのみX4051/JLREQのツメを処理する、というロジックを入れた記憶があります。確か、MS
P明朝/Pゴシック(「P」はプロポーショナルのバリエーションを表します)がそのようになっていたかと。
2020年9月24日(木) 14:51 Koji Ishii <kojii@chromium.org>:
> 2020年9月19日(土) 23:12 木田泰夫 <kida@mac.com>:
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>> これもその当時エンジニアに聞かれたことなのですが、活字のように通常の文字は全角だけれど役物は半角で作ってあるようなフォントって存在するかご存知ですか?
>> 存在するか、と言うより、そのような存在を考慮する必要があるのかということです。例外を想定しておくべきだとしたらそれだけ実装が複雑になるので。
>>
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> https://yakuhanjp.qranoko.jp/
>
> 仕様上どう扱うかは別の問題として。実装は考慮する必要があると思います。JLREQで定義しているのは、あくまで書籍を中心とする組版で、ポスター、広告、グラフィックスなどでは役物をすべてツメる組版が使われることが多いです。OpenTypeではpaltやhwidを適用すると、近い組版になります。
> 特定の文字をspanで囲むなどの処理が必要になる場合もありますが。
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> 雑誌では、高級自動車雑誌や海外翻訳系ファッション誌でそのような組版が使われます。神の場合だけかと思っていたら、Webでもあるようで、ここ
> https://www.gqjapan.jp/cars/article/20200814-ferrari-vol63
> ではpaltを本文すべてに適用しています。
>
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> 懇意にしているアートディレクターがいるのですが、ひらがなも含めてすべてプロポーショナルの組版も最近はしばしば使うようになったと聞いています。以前はこれをやると校正のやり取りが大変だったので諦めていたけれども、デザイナーが自分で印刷フォントを使って全部組版できるようになったので、paltにInDesignのルールをカスタムしてハウスルールを作っていると聞きました。
>
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> ただ、これらはJLREQの対応範囲外と明記しているので、そういう組版もあって、著者がそれを望んだ場合にはアキの調整は異なる、というような注意書きで済むかと思います。
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