- From: Koji Ishii <kojii@chromium.org>
- Date: Fri, 31 Jul 2020 21:43:22 +0900
- To: Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>
- Cc: MURATA Makoto <eb2m-mrt@asahi-net.or.jp>, "KOBAYASHI Tatsuo(FAMILY Given)" <tlk@kobysh.com>, 木田泰夫 <kida@mac.com>, W3C JLReq TF <public-i18n-japanese@w3.org>
- Message-ID: <CACQRE+ThRnOaxoaGnQvYPNFNiLermA3Z7EKwvXeOsEbRgrNujA@mail.gmail.com>
「ルビ」と「行間注」はそれぞれ似て非なる2つのレイアウト機能だと思っています。 セマンティックには「ふりがな」か「注釈・説明」だと思うのですが、Wikipediaのルビ <https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%93>が > ルビ(英語: ruby)は、文章内の任意の文字に対しふりがな/説明/異なる読み方といった役割の文字を とあるので、注釈 ・説明 には、ルビ、行間注、割注、脚注などさまざまなレイアウト手法が適用できる、ということではないでしょうか。 ふりがな <https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8C%AF%E3%82%8A%E4%BB%AE%E5%90%8D>には、括弧で示す方法とルビがあるので、HTMLのタグとしては厳密には <furigana> だったんだろうとは思いますが、一般理解的には <ruby> の方が理解されやすいのか、まぁ、今更変更も大変ですが、日本人としては、括弧で示されたふりがなをルビとは呼ばないですよね。 で、脚注や行間注、割注をWebや電子でやるか、というと、これは以前木田さんが主張されていましたが、これらは印刷物向けに最適化されたレイアウト機能なので、電子ならタップでポップアップするとか、新しい手法があるべき、という意見に割と賛成です。電子書籍読んでいて、脚注が出てくると、非常に使いづらい気がします。 2020年7月31日(金) 10:01 Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>: > 村田 様 > みなさま > > 小林敏です > > MURATA Makoto さん wrote > > > 行間注をWebに入れるべきかというと、とうぜん議論になります。頭注、傍注が > > ないのに、なぜ行間注という気もします。おそらくWHATWGを突破できない > > と予想します。 > > > > 村田 真 > > 行間注をWebに入れるかどうかの判断は,私には無理ですが,使用 > 頻度は縦組の頭注・脚注,横組のサイドノートに比べると,行間注 > は少ないと思いますが,根強い要望はあるでしょう. > > そして,行間注の機能が採用できなく,なにか行間注の機能を記述 > できないかとした場合,私に考えられることは以下です. > > 1 ルビの機能を拡張して,ルビ注(行間注のこと)が処理できる > 機能の記述を追加する. > 名前を“行間注”としないで,ルビとの関連を残すために“ルビ注”と > 変更する. > > 2 ルビ注であることを示す方法としては,次の2つがある. > 1)指定による. > 2)少しだけ使い勝手が悪くなるが,親文字の指定で区別できる > ようにする. > > 前者の1)の場合は,親文字列は,いかようにも指定できるという > ものです. > > 指定によるという事態を避ける後者の2)の方法は,モノルビ,熟 > 語ルビ,グループルビが,親文字列とルビ文字列との組み合わせ方 > (対応のさせ方)で決まるということを維持するものです.つま > り,1字の親文字列の場合はモノルビ,2字以上の個々の漢字とルビ > を対応させ,さらに2字以上の漢字全体のまとまりも示すものが熟 > 語ルビ,2字以上の親文字列とルビ文字列を直接に対応させるもの > がグループルビということになります. > > これに対し,ルビ注(行間注)は,本文の対応させる位置だけが指 > 定されているものと限定する.注と考えれば,本文の対応位置だけ > が特定できれば可能になります(一般の注でも合印などで指定する > 場合,位置だけが指定されています).親文字列でいえば,親文字 > 列が0(ゼロ)の場合ということです.これで指定がなくてもルビ > 注は特定できます. > > ルビ注(親文字列が0(ゼロ)の場合)の配置ルールを以下とす > る.なお,ルビ注の文字サイズは,変更できることが前提です. > > 1 ルビ注の行送り方向の配置位置は,先頭側をデフォルトとし > て,指定により末尾側にも配置できるものとする.(縦組では右 > 側,横組では下側の例があるので) > > 2 ルビ注文字列と指定された親文字の前後の文字に対し,行送り > 方向のそれぞれの文字の外枠を接して配置する. > > 3 ルビ注文字列の字間処理は,本文と同じとする.ただし,先頭 > 又は末尾に配置する括弧類,句読点の前又は後ろの二分アキは確保 > しないものとする.また,2行に分割する場合の処理は,本文の処 > 理と同じとし(つまり,2行への分割な可能な位置では分割でき > る),行末にアキがでた場合には,そのアキを確保し,行の調整処 > 理は行わない. > > 4 ルビ注の親文字に対する字詰め方向の配置位置は,次とする. > デフォルトは4.1とする. > 4.1 親文字の位置に対し,ルビ注文字列の字詰め方向の中心をそ > える. > 4.2 親文字の位置に対し,ルビ注文字列の字詰め方向の先頭をそ > ろえる. > 4.3 親文字の位置に対し,ルビ注文字列の字詰め方向の末尾をそ > ろえる. > *末尾を選べば,行間に配置する注番号も,これで処理できま > す. > > 5 ルビ注文字列が親文字のある行の先頭又は末尾よりはみ出した > 場合は,次の順序ではみ出したルビ注文字列を配置する. > 5.1 ルビ注文字列の字詰め方向の中心をそえる場合は,親文字の > 位置から両側に延ばし,行の先頭又は末尾を超えるときは,親文字 > の逆方向の前又は後ろに延ばし,それでも配置できないときは,段 > 落の先頭行の先頭及び末尾行の両方向に延ばす.段落の先頭行の先 > 頭又は末尾行の末尾に達した場合は,逆方向に延ばす. > 5.2 ルビ注文字列の字詰め方向の先頭をそえる場合は,親文字の > 位置から末尾側に延ばし,行の末尾を超えるときは,その行の前方 > 向に延ばし,それでも配置できないときは,段落の末尾側の行に伸 > ばし,段落の最終行の末尾に達したときは,先頭側に延ばす. > 5.3 ルビ注文字列の字詰め方向の末尾をそえる場合は,親文字の > 位置から先頭側に延ばし,行の先頭を超えるときは,その行の後ろ > 方向に延ばし,それでも配置できないときは,段落の先頭側の行に > 伸ばし,段落の先頭行の先頭に達したときは,末尾側に延ばす. > なお,ルビ注文字列が,段落の先頭及び末尾よりはみ出した場合 > は,上記と同様にして,前後の段落に延ばす. > > 以上です. > >
Received on Friday, 31 July 2020 12:43:55 UTC