Re: ルビと行間注の違い

「ルビ」と「行間注」はそれぞれ似て非なる2つのレイアウト機能だと思っています。

セマンティックには「ふりがな」か「注釈・説明」だと思うのですが、Wikipediaのルビ
<https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%93>が

> ルビ(英語: ruby)は、文章内の任意の文字に対しふりがな/説明/異なる読み方といった役割の文字を

とあるので、注釈 ・説明 には、ルビ、行間注、割注、脚注などさまざまなレイアウト手法が適用できる、ということではないでしょうか。

ふりがな <https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8C%AF%E3%82%8A%E4%BB%AE%E5%90%8D>には、括弧で示す方法とルビがあるので、HTMLのタグとしては厳密には
<furigana> だったんだろうとは思いますが、一般理解的には <ruby>
の方が理解されやすいのか、まぁ、今更変更も大変ですが、日本人としては、括弧で示されたふりがなをルビとは呼ばないですよね。

で、脚注や行間注、割注をWebや電子でやるか、というと、これは以前木田さんが主張されていましたが、これらは印刷物向けに最適化されたレイアウト機能なので、電子ならタップでポップアップするとか、新しい手法があるべき、という意見に割と賛成です。電子書籍読んでいて、脚注が出てくると、非常に使いづらい気がします。

2020年7月31日(金) 10:01 Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>:

> 村田 様
> みなさま
>
> 小林敏です
>
> MURATA Makoto さん wrote
>
> > 行間注をWebに入れるべきかというと、とうぜん議論になります。頭注、傍注が
> > ないのに、なぜ行間注という気もします。おそらくWHATWGを突破できない
> > と予想します。
> >
> > 村田 真
>
> 行間注をWebに入れるかどうかの判断は,私には無理ですが,使用
> 頻度は縦組の頭注・脚注,横組のサイドノートに比べると,行間注
> は少ないと思いますが,根強い要望はあるでしょう.
>
> そして,行間注の機能が採用できなく,なにか行間注の機能を記述
> できないかとした場合,私に考えられることは以下です.
>
> 1 ルビの機能を拡張して,ルビ注(行間注のこと)が処理できる
> 機能の記述を追加する.
> 名前を“行間注”としないで,ルビとの関連を残すために“ルビ注”と
> 変更する.
>
> 2 ルビ注であることを示す方法としては,次の2つがある.
> 1)指定による.
> 2)少しだけ使い勝手が悪くなるが,親文字の指定で区別できる
>    ようにする.
>
> 前者の1)の場合は,親文字列は,いかようにも指定できるという
> ものです.
>
> 指定によるという事態を避ける後者の2)の方法は,モノルビ,熟
> 語ルビ,グループルビが,親文字列とルビ文字列との組み合わせ方
> (対応のさせ方)で決まるということを維持するものです.つま
> り,1字の親文字列の場合はモノルビ,2字以上の個々の漢字とルビ
> を対応させ,さらに2字以上の漢字全体のまとまりも示すものが熟
> 語ルビ,2字以上の親文字列とルビ文字列を直接に対応させるもの
> がグループルビということになります.
>
> これに対し,ルビ注(行間注)は,本文の対応させる位置だけが指
> 定されているものと限定する.注と考えれば,本文の対応位置だけ
> が特定できれば可能になります(一般の注でも合印などで指定する
> 場合,位置だけが指定されています).親文字列でいえば,親文字
> 列が0(ゼロ)の場合ということです.これで指定がなくてもルビ
> 注は特定できます.
>
> ルビ注(親文字列が0(ゼロ)の場合)の配置ルールを以下とす
> る.なお,ルビ注の文字サイズは,変更できることが前提です.
>
> 1 ルビ注の行送り方向の配置位置は,先頭側をデフォルトとし
> て,指定により末尾側にも配置できるものとする.(縦組では右
> 側,横組では下側の例があるので)
>
> 2 ルビ注文字列と指定された親文字の前後の文字に対し,行送り
> 方向のそれぞれの文字の外枠を接して配置する.
>
> 3 ルビ注文字列の字間処理は,本文と同じとする.ただし,先頭
> 又は末尾に配置する括弧類,句読点の前又は後ろの二分アキは確保
> しないものとする.また,2行に分割する場合の処理は,本文の処
> 理と同じとし(つまり,2行への分割な可能な位置では分割でき
> る),行末にアキがでた場合には,そのアキを確保し,行の調整処
> 理は行わない.
>
> 4 ルビ注の親文字に対する字詰め方向の配置位置は,次とする.
> デフォルトは4.1とする.
> 4.1 親文字の位置に対し,ルビ注文字列の字詰め方向の中心をそ
> える.
> 4.2 親文字の位置に対し,ルビ注文字列の字詰め方向の先頭をそ
> ろえる.
> 4.3 親文字の位置に対し,ルビ注文字列の字詰め方向の末尾をそ
> ろえる.
> *末尾を選べば,行間に配置する注番号も,これで処理できま
> す.
>
> 5 ルビ注文字列が親文字のある行の先頭又は末尾よりはみ出した
> 場合は,次の順序ではみ出したルビ注文字列を配置する.
> 5.1 ルビ注文字列の字詰め方向の中心をそえる場合は,親文字の
> 位置から両側に延ばし,行の先頭又は末尾を超えるときは,親文字
> の逆方向の前又は後ろに延ばし,それでも配置できないときは,段
> 落の先頭行の先頭及び末尾行の両方向に延ばす.段落の先頭行の先
> 頭又は末尾行の末尾に達した場合は,逆方向に延ばす.
> 5.2 ルビ注文字列の字詰め方向の先頭をそえる場合は,親文字の
> 位置から末尾側に延ばし,行の末尾を超えるときは,その行の前方
> 向に延ばし,それでも配置できないときは,段落の末尾側の行に伸
> ばし,段落の最終行の末尾に達したときは,先頭側に延ばす.
> 5.3 ルビ注文字列の字詰め方向の末尾をそえる場合は,親文字の
> 位置から先頭側に延ばし,行の先頭を超えるときは,その行の後ろ
> 方向に延ばし,それでも配置できないときは,段落の先頭側の行に
> 伸ばし,段落の先頭行の先頭に達したときは,末尾側に延ばす.
> なお,ルビ注文字列が,段落の先頭及び末尾よりはみ出した場合
> は,上記と同様にして,前後の段落に延ばす.
>
> 以上です.
>
>

Received on Friday, 31 July 2020 12:43:55 UTC