- From: Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>
- Date: Sun, 02 Aug 2020 02:08:17 +0000
- To: Koji Ishii <kojii@chromium.org>
- Cc: MURATA Makoto <eb2m-mrt@asahi-net.or.jp>, "KOBAYASHI Tatsuo(FAMILY Given)" <tlk@kobysh.com>, 木田泰夫 <kida@mac.com>, W3C JLReq TF <public-i18n-japanese@w3.org>
石井 様 みなさな 小林敏です 行間注をWebで採用する必要は,少ないと思います.ただ,注(行 間注)としてルビの機能を用いることは,問題を起こすことになる かと思い,“Rules for Simple Placement of Japanese Ruby”で は,適用範囲外と考えたのです.そこで,注(行間注)とルビの区 別が問題になっているわけです.ルビか注かは,指定によるという ことも問題があり,そこで,1つの方法として考えられるものを示 したわけです. 石井さんがおっしゃるように,典型的なルビと注を比べた場合,あ きらかに違うものです.しかし,ルビはある意味で補足説明であ り,注も補足説明と考えれば,その中間的なものはいろいろあり, 決定的な区別は何かと考えると,いくつか,考えてみたのですが,けっこうむつかしくなります. 表現する内容で考えた場合,以下のような例をルビで処理しても, 注と考えてもいいように思います. rough でこぼこのところ textbook method 教科書どおりの方法 as if on cue あいずでもあったかのように 振り仮名をルビと考え,それを言葉の後ろに括弧で示せるという区 別は,注でも補足説明を括弧で挿入する方法がありますので,括弧 書きが可能かどうかでは区別がつきません. 次に,文字種で,ルビに用いられるのは“仮名”と“ラテン文字”だけ ということは,活字組版が前提であれば言えたことですが,現在は 漢字をルビ文字列に含めることは可能ですし,そうした例もありま す.(活字組版では振り漢字といい,ルビの形式で漢字を用いたこ とがありましたが,本文9ポに対し,ルビは4.5ポ,振り漢字は6ポ ということが普通でした.) 親文字もしくはルビ文字列の単語数でも区別するのはむつかしいで しょう.単語に外来語のカタカナを付ける方法をルビとしたので, カタカナをラテン文字とした場合もルビとして扱っています.この 場合,ラテン文字の文字列は複数もありえるが,では,何語まで, あるいは,phraseはいいが,ではclauseは,さらに文はとなると, どこに線を引いいてよいか,むつかしいでしょう. Koji Ishii さん wrote > 「ルビ」と「行間注」はそれぞれ似て非なる2つのレイアウト機能だと思っています。 > > セマンティックには「ふりがな」か「注釈・説明」だと思うのですが、Wikipediaのルビ > <https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%93>が > > > ルビ(英語: ruby)は、文章内の任意の文字に対しふりがな/説明/異なる読み方といった役割の文字を > > とあるので、注釈 ・説明 には、ルビ、行間注、割注、脚注などさまざまなレイアウト手法が適用できる、ということではないでしょうか。 > > ふりがな <https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8C%AF%E3%82%8A%E4%BB%AE%E5%90%8D>には、括弧で示す方法とルビがあるので、HTMLのタグとしては厳密には > <furigana> だったんだろうとは思いますが、一般理解的には <ruby> > の方が理解されやすいのか、まぁ、今更変更も大変ですが、日本人としては、括弧で示されたふりがなをルビとは呼ばないですよね。 > > で、脚注や行間注、割注をWebや電子でやるか、というと、これは以前木田さんが主張されていましたが、これらは印刷物向けに最適化されたレイアウト機能なので、電子ならタップでポップアップするとか、新しい手法があるべき、という意見に割と賛成です。電子書籍読んでいて、脚注が出てくると、非常に使いづらい気がします。
Received on Sunday, 2 August 2020 02:08:17 UTC