- From: Atsushi Shimono (W3C Team) <atsushi@w3.org>
- Date: Mon, 27 Apr 2020 14:46:37 +0900
- To: public-i18n-japanese@w3.org
みなさま 完全に流れて行ってしまっていた間のこれではあるのですが、github issueでは https://github.com/w3c/jlreq/issues/163 にあります。 clreqでは > up to a quarter of the width of a Han character https://w3c.github.io/clreq/#handling_western_text_in_chinese_text_using_proportional_western_fonts という上限1/4emという扱いだそうです。 ひとまずのポインタまで On 2020/02/07 19:16, Kobayashi Toshi wrote: > みなさな > > 小林敏です > > 和欧文間の空きについて,問題をまとめてみました. > > 1 和文文字とラテン文字は設計思想が異なり,文字面と文字の外 > 枠との間のアキの考え方が異なる.和文をベタ組した場合,ラテン > 文字と和文間をベタ組にすると詰まった印象を与えるので,その間 > を少し開けたい. > > 2 和文とラテン文字の組合せは,以下のようにいろいろある.こ > れらのケースで,理想的な空き量は異なってくるが,それぞれの空 > き量を決めるのは大変なので,これまで,すべて同じ処理を行って > きた.今後も同様でよい. > 1)アラビア数字 > 2)ラテン文字1字 大文字の場合と小文字の場合 > 3)ラテン文字の複数文字 大文字の場合と小文字の場合 > 4)ラテン文字の単語 大文字の場合と小文字の場合 > 5)ラテン文字の複数単語 大文字の場合と小文字の場合 > 6)その他 “はJ. M. ケインズである“などといった例もある. > *ただし,見出し,あるいは書名など,個別に処理できるような場合は,特に書名などでは,字の並びに応じ,細かく調整していたので,個別の状況で変更したい場合は出てくるでしょう.しかし,自動処理を前提としてた本文組の場合は,一律の処理でよいでしょう. > > 3 活字組版では,伝統的に四分であった. > これは,活字組版の材料(スペース)が,小さいサイズでは,主 > に四分しかなかったためである.文字サイズによっては,八分,六 > 分,1ポイントなどもあったが,これらは薄く,扱いが面倒でもあ > り,準備している印刷所は限られていた. > > 4 活字組版で四分とする理由として,アラビア数字の問題があっ > た.伝統的に活字組版で混植するアラビア数字の字幅は二分が原則 > であった.また,ラテン文字の小文字も二分の字幅のものが,それ > なりにあった. > 字幅が二分の場合,奇数文字数の場合,前後を四分空けると,全体 > で文字サイズの整数倍となり,行の調整処理の発生を,いくらか少 > なくすることができた. > > 5 最近の組版では,和文中に使用するアラビア数字の字幅は二分 > でないものがけっこうある. > > 6 DTPなどでは,和欧文間が指定でき,四分より狭いアキにして > いる例がみられる. > > 7 私が,だいぶ以前に比較的に組版を見る目を持っていた方に, > コンピュータ組版で和欧文間の空きについて見本組を作成し(八分 > からニ分まで),アンケートをとったことがある.こまかい数値は > 残っていないが,大方の意見として,六分又は五分がよいという意 > 見が多かったように記憶している. > > 8 DTPが日本で使われ始めたとき,あるDTPソフトは,和欧文間 > の空き量として四分という指定が可能であった.しかし,この四分 > は全角の1/4ではなく,半角の1/4,つまり全角の1/8であった. > このことはマニュアルを仔細に読まないと分からなかったので,1/4 > の指定をしたつもりが,実際は1/8のアキ量であった,ということ > である.こうしたものでも,あまり問題とならずに流通していたこ > とからも,和欧文間の空き量は四分より狭めてよいということを示 > している. > > 以上のことから,和欧文間の空き量は四分より,いくらか狭めた選 > 択肢が可能になることが望ましいといえよう. >
Received on Monday, 27 April 2020 05:46:43 UTC