Re: _Simple_Ruby_ミーティング_4/7

木田泰夫 様
Martin 先生
みなさま 

   小林敏です

Martin 先生 ご無沙汰をしております.

すこし,この問題にコメントしておきます.

本文組のラグ組は,2つあります.

A 2行に分かれる分割(以下,分割という)の可能位置では,どこ
でも分割してよい.

B 熟語又は文節だけで分割する
 この方法は,形態素解析などの技術により可能になってきていま
すし,必要なら手動でマークを入れてもよいでしょう..

たしかにAの方法は,おっしゃるように行末まできちんと揃った行
が多く,ほんの一部だけの行末が空くという結果になります.これ
は,おっしゃるように“なんで”という疑問が出る可能性がありま
す.ですので,日本語の組版では,ジャスティファイが原則と考え
られてきたのではとも思っています.

しかし,Bの方法は,英文のラグ組と同じようになり,ほとんどの
行の長さが不揃いになります.

この方法は,“日本語書記技術WG報告書19_03.pdf”で,“Is EPUB p
art of the web?”では,英文にそろえて,手動で分割位置は処理していますが,和文の部分も試験的にラグ組にしてます.

ただ,この方法は,まだ読者も慣れていないためかと思いますが,
読みにくいというコメントを寄せた方もいました.

以上です.

木田泰夫 さん wrote

> Martin 先生、お久しゅうございます。
> 
> > 欧文のラグ組はともかく、日本語や中国語をラグ組にすると、句読点やルビが多くなければ、多くの行が両端揃えに見えます。そうすると揃ってないところを間違い (見落とし) のように見える可能性があり、格好悪く見える可能性があるのではないでしょうか。
> 
> おっしゃる通りだと思います。書籍のようにちょっとフォーマルな感じのテキストはやっぱり両端揃えが好まれるのではないかと私は思います。
> 
> ただ、このメールもそうですが、我々が日々目にする日本語テキストの多くが既にラグ組です。英語も、昔は両端揃えだったのに、ラグ組がだんだん受け入れられましたね。ラグ組の日本語の可能性を真剣に考えるべきかなと思います。例えば、詩や絵本や小学校低学年の国語教科書のように、文節や単語境界で折り返すと可読性にどのような影響があるかなと思っています。
> 
> 木田
> 
> > 2020/04/09 17:01、Martin J. Drst <duerst@it.aoyama.ac.jp>のメール:
> > 
> > On 09/04/2020 10:17, 木田泰夫 wrote:
> >> ラグ組に重心が移るのは理解できますが、ラグ組だけ、というのは確かに少々乱暴かと思います。両端揃えには独自の美しさがあるので、オプションとしてあるべきかと思います。また CSS に両端揃えがありますから動作を考えておく必要があります。
> > 
> > 今までただ皆さんの高度な議論を見守ったきたものから一つ意見をさせていただきます (無視してかまいません):
> > 
> > 欧文のラグ組はともかく、日本語や中国語をラグ組にすると、句読点やルビが多くなければ、多くの行が両端揃えに見えます。そうすると揃ってないところを間違い (見落とし) のように見える可能性があり、格好悪く見える可能性があるのではないでしょうか。
> > 
> > よろしくお願いします。   Martin.
> > 
> >> 両端揃えの環境のルビについて気になっているのは分割禁止のグループルビです。専門家がレイアウトと校正を行う環境においては、長いグループルビが改行にかかっても、いろいろなテクニックで行の調整があまり極端にならないように工夫できたでしょう。デジタルデバイスにおいてはそうも行きませんので、極端な行が出てきそうです。それよりはなんらかの基準で分割を許した方が総体的に良い結果になるのではと。
> >> 木田

―――――――――――――――――――――
 小林 敏(toshi)  2020年 4月10日
 e-mail: binn@k.email.ne.jp
―――――――――――――――――――――

Received on Thursday, 9 April 2020 23:56:29 UTC