- From: Shinyu Murakami <murakami@vivliostyle.com>
- Date: Fri, 03 Oct 2014 18:38:13 +0900
- To: public-html-ig-jp@w3.org
ボイジャー小池さま、みなさま ビブリオスタイル村上です。 > UTR#50におけるRの文字の斜体指定時の挙動について確認したく。 > 和文・縦書きの場合の斜体について、正しい挙動って決まってますでしょうか? 前に関連の議論が www-style ML でありました。 長い議論の末に CSSWG で決まっとことは、 http://lists.w3.org/Archives/Public/www-style/2013Jul/0065.html - RESOLVED: Leave synthesis of italics in vertical text undefined. です。 縦書きでどのように変形して斜体にするかは定義しないで実装依存にまかせるということです。 ただしこれは synthesis of italics、つまり本物の italic フォントのグリフが存在しなくて、代わりに合成する場合です。 本物の italic のグリフがある場合は、それが使われるはずです(italic の字形が右90度回転した形になる) CSS Fonts仕様の font-style の説明は http://dev.w3.org/csswg/css-fonts/#propdef-font-style If no italic or oblique face is available, oblique faces can be synthesized by rendering non-obliqued faces with an artificial obliquing operation. The use of these artificially obliqued faces can be disabled using the ‘font-synthesis’ property. The details of the obliquing operation are not explicitly defined. この not explicitly defined であったのを、縦書きで問題なのでちゃんと定義しようという議論があって、結局、未定義のままにしておくということになったということです。 > Uについては、 > <span style="font-style:italic;">+</span>:右肩上がり > <span style="font-style:italic;-epub-text-rotation:sideways;">+</span>:右肩下がり(横書きを斜体にして右90度回転) > でいいだろうと思うのですが、 いいえ、Uについてでも右肩上がりになるということは決まっていません。実装依存です。 sidewaysについては、横書きを右90度回転するものなので、たいてい右肩下がりになると思います。 > Rの場合、 > <span style="font-style:italic;">=</span>:右肩上がり? > <span style="font-style:italic;-epub-text-rotation:sideways;">=</span>:右肩下がり? > > でいいのでしょうか? いいえ。本物のイタリックのグリフがある場合はそれが右90度回転したものに、それがない場合は実装依存です。 > > 想定される表現としては、 > 「三〇×四=一二〇」 > これを縦書きで斜体にしたい場合、全部右肩上がりが期待されます。 残念ながら期待できません。 縦書きで右肩上がりにするなどの「斜体」の指定というのは、イタリック(font-family: italic)とは別物なので、将来的には「斜体」を別のプロパティで定義しようという議論があったと思います。 -- Shinyu Murakami http://vivliostyle.com murakami@vivliostyle.com Toshiaki Koike <koike@voyager.co.jp> wrote on 2014/10/03 9:58:00 > ボイジャーの小池と申します。 > > UTR#50におけるRの文字の斜体指定時の挙動について確認したく。 > > 和文・縦書きの場合の斜体について、正しい挙動って決まってますでしょうか? > > 特に気になっているのが算術記号です。 > (U,RはUTR#50で決められた文字の向き) > > +(U+FF0B)U > -(U+FF0D)R > ÷(U+00F7)U > ×(U+00D7)U > =(U+FF1D)R > ≒(U+2252)R > ≠(U+2260)R > ≡(U+2261)R > > Uについては、 > <span style="font-style:italic;">+</span>:右肩上がり > <span style="font-style:italic;-epub-text-rotation:sideways;">+</span>:右肩下がり(横書きを斜体にして右90度回転) > でいいだろうと思うのですが、 > Rの場合、 > <span style="font-style:italic;">=</span>:右肩上がり? > <span style="font-style:italic;-epub-text-rotation:sideways;">=</span>:右肩下がり? > > でいいのでしょうか? > > 想定される表現としては、 > 「三〇×四=一二〇」 > これを縦書きで斜体にしたい場合、全部右肩上がりが期待されます。 > > <span style="font-style:italic;">三〇×四=一二〇</span> > > でよいのか? > > <span style="font-style:italic;">三〇×四<span style="-epub-text-rotation:sideways;">=</span>一二〇</span> > > としてしまったら、=だけ右肩下がりになってしまうのか? > > 「三二÷四=八」を縦書きで斜体にしたい場合も、全部右肩上がりが期待されますが、「÷」は右90度回転を期待します。 > 「÷」はUなので、右90度回転させるなら、 > > <span style="font-style:italic;">三二<span style="-epub-text-rotation:sideways;">÷</span>四=八</span> > > この場合、仕様的に正しいのは「÷」だけ右肩下がりになることと思われますが、期待する表現を得たい場合、別の書き方をすべきでしょうか? > -- ----------------------------------------------------------------- > 株式会社ボイジャー Voyager Japan Inc. > 小池利明 Toshiaki Koike > koike@voyager.co.jp > http://www.voyager.co.jp/ > ----------------------------------------------------------------- >
Received on Friday, 3 October 2014 09:38:53 UTC