- From: MURATA Makoto <eb2m-mrt@asahi-net.or.jp>
- Date: Sun, 12 Feb 2012 14:02:00 +0900
- To: Koji Ishii <kojiishi@gluesoft.co.jp>
- Cc: "public-html-ig-jp@w3.org" <public-html-ig-jp@w3.org>
Received on Sunday, 12 February 2012 05:02:28 UTC
両側ルビの例として、講談社の「21世紀版 少年少女文学館 シリーズ」があります。これは、世界文学館、日本文学館、 古典文学館からなる全69巻のシリーズです。このシリーズ の特徴の一つは、徹底したルビにあります。 Amazonに、このシリーズの特集ページがあり、画像で 実際のページを示しています。もちろんルビも含まれ ています。 http://www.amazon.co.jp/gp/feature.html?ie=UTF8&docId=1000173306 このシリーズでのルビは、単に読み方を説明するだけ ではなく、少年少女には難しい事項を分かりやすく説明し ています。たとえば、「北の政所」には、傍線が引かれ ており、「摂政、関白の妻の敬称」というルビが右側に ついています。そして、「北」の左側には「きた」、 「政所」の左側には「まんどころ」とルビが振られています。 最初に見たときは、大量のルビが煩わしく思いました。 しかし、実際に読んでみると、これがなかなかいいのです。 本文中に難しいところがあっても、確認したくなればちょっと 視線をずらせばよく、面倒な操作(たとえば脚注番号を辿る など)をする必要がありません。ルビを取り去ったらこの シリーズの魅力は半分になってしまうでしょう。 このシリーズは執筆も編集も組版もたいへんだったと思います. 日本の古典を少年少女に親しませるために一所懸命に工夫したの でしょう。親として子供に少しずつ与えていきたいと思います し、自分でも読みたいと思っています。 私はこのシリーズのルビを絶賛しますが、両側ルビをHTML やCSSでやるべきかどうかについては、また話が別です。 むしろ、安易な模倣はこのシリーズに携わった人達を失望さ せるのではないかと思います.複雑ルビを入れるべきかどうか について論点を整理しませんか。 村田 真 -- Praying for the victims of the Japan Tohoku earthquake Makoto
Received on Sunday, 12 February 2012 05:02:28 UTC