- From: Koji Ishii <kojiishi@gluesoft.co.jp>
- Date: Sun, 2 Oct 2011 15:57:53 -0400
- To: Kazuya Yasui <pkz@mars.dti.ne.jp>
- CC: "public-html-ig-jp@w3.org" <public-html-ig-jp@w3.org>
安井さん、お返事ありがとうございます。 おっしゃるような「Windowsでは@フォントを指定しないとうまく表示されない」とか、「U+2014はOSやフォントによって向きが変わってしまう」という問題を、現在は安井さんのような製作者の方が回避して製作されていますが、本来マークアップをすればどのような環境でも同じように表示される、というのがHTML/CSSのゴールであり、現状の縦書きの文字の向きは、そのゴールに少し遠い。その問題をW3Cとして放置してはいけないのではないか、というのが今回の話の始まりになります。 CSSで指定すれば、環境やフォントによらず文字の向きが一定に表示されるための規格を厳格化して問題を改善しよう、という意見と、市場のニーズが高いので現状レベルでなるべく早く仕様を固める方がよい、という意見の二つがあり、議論しています。現在は前者の意見の可能性や問題を調べている段階で、これを進めると、前述したように「CSSで指定すれば文字の向きが一定」に一歩近づくことになります。 この方向で進めば、UnicodeとW3Cで規格化し、Adobeが提案者ですので、数年後には多くのフォントやブラウザーがそれに倣う可能性があります。 ただしこれを進めるに当たり、現在のフォントの仕様だと一部に問題があるので、フォントの仕様の改編も含めて、縦書きの時の文字の向きの表示方向を規格化しよう、というのが今回の提案だと理解しています。 現在はおっしゃるようにフォントベンダーさんが括弧類やダッシュ類に対してもvertテーブルを使って縦書きグリフを提供されていますが、それが「一定に表示されないことがある」問題を引き起こしているので、禁止した場合、どのような悪影響が考えられるか、というのを調べ、UnicodeやW3Cに対してフィードバックを行いたいのです。 いくつかのフォントベンダーさんやフォントデザイナーさんにも知り合いを通じてあたっていますが、非常に広い方々に影響があるお話だと思いますので、このMLを通じてもご意見をお伺いしたいと思った次第です。 OSやブラウザーがきちんと対応していなかったのでjavascriptで回転して表示してたらこういう問題があった、とか、縦と横で全角括弧の字形が違うのを見たことがある、とか、そういうお話がありましたら、ぜひお聞かせいただきたいと思っています。 ------ From: Kazuya Yasui [mailto:pkz@mars.dti.ne.jp] Sent: Sunday, October 02, 2011 4:12 PM To: Koji Ishii Cc: public-html-ig-jp@w3.org Subject: Re: 縦書き用グリフの使用方法についての質問 石井さん、こちらにもレスしておきます。 フォントベンダーが必要に応じて縦書きグリフを提供している以上は、ブラウザー側がそれを無視して90度回転して表示すればOKという簡単な話ではないと思います。ブラウザーは、フォントの仕様に忠実に、指定されたフォント&グリフを使って描画することに撤するのが正解だと思います。それで縦書きがうまくいかない場合、フォントに問題があるのか、ブラウザーに問題があるのかハッキリ切り分けできます。ブラウザー側で横書きグリフを勝手に90度回転させて描画するような力技の手法は、縦書きグリフが無いのに縦書きしなければならないような場合の最後の手段であるべきで、標準的な手段とは言い難いと考えます。 Kazuya Yasui (nitecruise) On Sep 30, 2011, at 20:17 08PM, Koji Ishii wrote: 括弧類、ダッシュ類は、横書き用文字を90度回転して描画すれば、字形も問題なく、センターもきちんと揃うものなのでしょうか?
Received on Sunday, 2 October 2011 19:57:47 UTC