RE: 縦組と横組みについて

藤島さん、

それほど議論がずれているわけではないと思いますので、ご安心ください。

私が思うに、おそらく藤島さんの感じていらっしゃる違和感のポイントは、藤島さんの文章のここにあります。

> これらはあくまでも文字を並べていく工程の問題で、
> そこに付随する画像などはleft−right、top−bottomがwriting-modeに
> 影響しないと言う括りでは拙いでしょうか。width、heightも同様です。

問題、と言っていいのかどうかはわかりませんが、CSSが横書き文化を元に一種の汎用化を推し進めたため、いくつかの用語において、縦書き文化では異なる部分を指す用語が同一化されてしまったことにあると思っています。

おっしゃる通り、縦書きにおいても画像のwidth/heightはおそらく変わるべきではないケースがほとんどです。しかし、CSSにおけるheightという用語は、例えば行送りの意味でも使われているため、縦書きにおいて行送りを意味するheightは横方向の長さにならなければなりません。また別の例では、画像のmargin-leftはそのままかもしれませんが、margin-leftを「一字下げ」の意味で使う場面では、これをmargin-topに読み替える必要があります。同じ単語が藤島さんのおっしゃる「文字を並べていく工程」にも「付随する画像」にも使われてしまっている、というのが今のCSSの課題だと思います。

一度誤って統合されてしまったものを、過去互換性への悪影響をなるべく抑えながら、どのように分離していくか、というのが論理プロパティの議論であると私は認識しています。

村上さんが少し前に書いてくださいましたが、

> 典型的な縦書きスタイルシートは次のようなものになるだろう:
>
>  :root {
>    block-flow: rl;
>    directional-mode: logical;
>  }
>  img { /* 画像の width と height は物理方向で */
>    directional-mode: physical;
>  }

というスタイルシートを指定しておけば、藤島さんのおっしゃるとおり画像のwidth/heightはそのままで、字下げとして使うmargin-leftは字下げとしての意味にできますね、というのが現在の議論のゴールですので、藤島さんとも目指すところは共有できているのではないかと思っています。


-----Original Message-----
From: public-html-ig-jp-request@w3.org [mailto:public-html-ig-jp-request@w3.org] On Behalf Of MasaFuji
Sent: Wednesday, July 14, 2010 9:22 AM
To: MURATA Makoto (FAMILY Given); public-html-ig-jp@w3.org
Subject: Re: 縦組と横組みについて

村田さん
> 横しかできない実装は将来とも多いでしょう。縦から横へのフォールバックがで
> きるようにしておかないと、結局、縦は怖くて使えないということになる危険性
> もあります。

殆ど横組みが主流の電子ブックビュワーで、殆どマイナーな縦組を表示させるために、自由に変換できる自由度を持つべきと言うことですね。

>> * そもそも縦組と横組みを自由に切り替える文化なんてありえません。

少し言い過ぎましたが、要は縦組にした場合と横組みにした場合のルールは異質で、自動変換に対応できる範囲は限られると思います。限られた中でも少しでも共用できるようなルールを捜そうと言うことでしたら分かります。

縦組と横組みのページレイアウトはかなり異質ですので、自動変換を目的とするのではなく、書字方法の違いがあっても紛れのない共通的な指定の仕方を探るべきと思っているものです。
皆さんの議論とずれているようですので、もう少し読み込んで議論に加わります。

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         藤島 雅宏
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Received on Wednesday, 14 July 2010 06:54:15 UTC