- From: Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>
- Date: Tue, 05 Nov 2019 08:04:13 +0000
- To: Koji Ishii <kojii@chromium.org>, "Atsushi Shimono (W3C Team)" <atsushi@w3.org>
- Cc: "public-jlreq-admin@w3.org" <public-jlreq-admin@w3.org>
石井 様 小林敏です ハイフンは,日本語の場合,半角であろうと全角であろうと,行頭 に配置することは許されることあるのかな? あまり見たことはあ りません.多くの人は行頭禁止と考えているのだろうと思います. 問題は,U+2013(二分ダーシ)です.これはたしかにJIS X 0208 にはなく,JIS X0213で追加されたものです.実は,JIS X 0213の 最終段階で公開レビューがあり,その際に私が入れないとおかしいと提案したもので,それほどに日本では認識されてこなかった影のうすい約物です.(ハイフンと二分ダーシは別物で,用法が違うという認識も,あまりなく,混用されてきたのが現状で,それは今でもあまり変わっていないように思います.) 二分ダーシは,JIS X 4051で初めて行頭禁止を規定したもので,そ れまでは,どこでも何も言われてこなかったものです.ですので, 行頭禁止かどうかは意識されてこなかった.つまり,行頭に配置 しても,それほど問題とならなかったように思います.ですので, 今日でも,けっこう行頭に二分ダーシを配置した例を見掛けます. (私は,二分ダーシが行頭にあると落ち着かないし,その前後に配 置する文字列の関係が深いので,行頭の配置は望ましくないと思っ ていますが,)二分ダーシの行頭許容をそれほど気にすることはな く,何が問題があれば,そうしてもよいし,行頭の配置を禁止して しまえば,それはそれでいいように思います. 以上,ご参考にしていただけたら幸いです. Koji Ishii さん wrote > 下農さん、フォローありがとうございます。 > > 敏先生のご意見も伺いたいのでこちらでフォローさせてもらっていいでしょうか? > > JLREQに合わせるため、CSSで日本語の時のみ改行規則を変更している文字がいくつかあるのですが、この二文字は以下の点でほかの文字とは異なっています。 > > - lang="ja" であれば、適用される規則になっている(ほかの多くの文字は著者が「緩い禁則」を指定した時のみ) > - Unicode で、CJKブロックでなく、汎用記号(General Punctuation)に入っている(U+2010 は JIS 0208 > では 213E、U+2013 は JIS 0213 にのみ存在するが、Unify された) > - フォントによって、日本語フォントでも、全角の文字が入っているものと、欧文用の文字が入っているものがある > > JLREQ では、Unify されたコードの全角・半角の区別は実装仕様に任せる、という方針で CL-03 > <https://www.w3.org/TR/jlreq/#cl-03> に U+2010 および U+2013 > が入っていると理解しておりますので、本来 JLREQ の範疇を超えたご相談であるのは理解しておりますが、CSS > でこれらの文字の前で改行を許すのは、欧文混じりの日本語の場合にデメリットがあると考えております。 > > ハイフン類ですので、Firefox > のように前の文字に合わせる、でもいいですし、あるいは日本語でも多く使われる文字コードではないので、外してしまってもいいのかもしれないと思っておりますが、ご意見いただけますと幸いです。 > > よろしくお願いいたします。 > ――――――――――――――――――――― 小林 敏(toshi) 2019年11月 5日 e-mail: binn@k.email.ne.jp ―――――――――――――――――――――
Received on Tuesday, 5 November 2019 08:04:13 UTC