- From: Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>
- Date: Sat, 05 Jul 2025 12:48:45 +0900
- To: 浦山毅 <urara2116@gmail.com>
- Cc: Yasuo Kida <kida@mac.com>, JLReq TF 日本語 <public-i18n-japanese@w3.org>
浦山毅 様 小林 敏 です. 和文の場合,“黒い部分”は,字面というように呼んでいることが多い. この字面の周りには,いくらかの余白があり,それがボディの大きさになる. 問題は,ラテン文字で,正立した文字について,その文字を横組や縦組で,ベタ組では,どう配置するかということが,現在,問題になっている. 横組の場合,ラテン文字の字形にしたがって,正立した文字の左右にはサイドベアリングとよばれる,わずかな余白があり,その“左右の余白+各字面の大きさ”が字幅として,各フォントの各文字に付与されている.したがって,原点(たぶん左右位置は左端,上下位置はベースラインでしょう)から,この字幅で字送りしていけば,ラテン文字のプロポーショナルな配置ができる. ところが,縦組の場合,ラテン文字の上下方向の字幅に該当する値は,たぶん各フォントの各文字に付与されていない.ただ山本さんによれば,フォントによっては仮想ボディの上下・左右の値が付与されているものもあると言っていたので,この上下(文字の高さ)の値がわかるので,それを使えばよい.それは一般的でないともいっていた.で,どうするのということです. ラテン文字の上下方向の高さは,デッセンダーとアッセンダー(デッセンダーラインとアッセンダーライン)の大きさ(距離)がもっとも大きく,ほぼ文字サイズになるので,ということですが,すべてのファントがデッセンダーとアッセンダーの距離=文字サイズとなるかは,私は疑わしいと思っている. そして,縦組の場合,プロポーショナルなラテン文字を正立させて配置する場合,その文字の上下の大きさ(文字の高さ)は,文字サイズとならないと,いわゆる和文の原則である,全角ベタ組は実現できない. ところで,この問題は,プロポーショナルなラテン文字やアラビア数字を縦組で正立させる場合の問題です.全角のラテン文字やアラビア数字は,和文と同じですので,文字の上下(高さ)の値は与えられているので,いわゆる和文の原則である,全角ベタ組では問題なく実現できます.そして,全角ベタ組でのラテン文字の字間の乱れは,OpenTypeフォントであれば,“vpal”という機能を使えば,調整が可能になる. そこで,問題は,縦組では,確実に全角ベタ組を実現したかったら,ラテン文字やアラビア数字は,全角文字を使え.プロポーショナルなラテン文字はわからない,といってもよい. そして,プロポーショナルなラテン文字の文字の上下の大きさは,デッセンダーとアッセンダーの距離という言い方をしてもよいことになる.山口さんの作成した“私はカモメ”の表示を見る(ブラウザはFirefox)と,全角文字は全角ベタ組だが,半角文字は全角ベタ組ではなく,いくらか詰まっている. 浦山毅 さんwrote >定義をはっきりさせる方向に賛成です。 >どの部分を、何と呼ぶか、できれば図解が欲しいところです。 >ミーティングで、どなたかが「黒い部分」と言ってたように感じましたが、仮想の余白もない、印字された文字の範囲を指す言葉でしょうか。素人の私には、この言い方のほうがピンときました。 > >浦山
Received on Saturday, 5 July 2025 04:13:27 UTC