- From: Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>
- Date: Tue, 19 Mar 2024 13:44:15 +0900
- To: 木田泰夫 <kida@mac.com>, "TAMURA, Kent" <tkent@google.com>
- Cc: JLReq TF 日本語 <public-i18n-japanese@w3.org>
木田 様 田村 様 小林 敏 です. 木田泰夫 さんwrote >前の私のご返答は、<ruby></ruby> の中身が分割されていない、つまり印刷用語のグループルビである場合を想定していました。 > ><rb> <rt> で分割してある場合はどうなりますか? グループルビでは,これまでの例で示すと,以下のようになるのでしょう. タグ例1 <ruby>針葉樹林帯<rt>タイガ</rt></ruby> または <ruby><rb>針葉樹林帯</rb><rt>タイガ</rt></ruby> タグ例2 <ruby>田舎<rt>いなか</rt></ruby> または <ruby><rb>田舎</rb><rt>いなか</rt></ruby> この場合は,これまで説明してきたグループルビになります.そして,“田舎”のように2字の場合は,分割してほしいという要求は,あまりないと考えてよいと思います.なぜなら,行頭・行末そろえ(ジャスティファイ)では,分割できなくても,多くは1字の調整量で済みます.このような調整量は,行頭禁則等でも頻繁に出てくるので,ある意味で問題にならない,と考えてよいでしょう.もちろん分割するという考え方もありえますが,…… “針葉樹林帯”では,2字以上の調整量がでる場合があります.この2字以上の調整は,ちょっといやだな,ということです.(活版時代も2字以上の調整量がでる場合がありましたが,当該行だけでなく,それの前の行,つまり複数行で調整することもやっていました.) これとは,別に“師匠”では,たぶん,以下のように,いろいろのタグ付けが考えられます.前のメールでいえば,タグ例3が方法1で,タグ例4が方法2です.タグ例5以下は,どのようなタグ付けがいいのかがよくわからないし,配置方法が方法3となるかどうかは,よくわかりません.例は<rb>を使用する例のみ示します. タグ例3 <ruby><rb>師</rb><rt>し</rt></ruby><ruby><rb>匠</rb><rt>しよう</rt></ruby> これは,モノルビといっていますが,検索等で熟語単位で検索できないという問題が起こります. タグ例4 <ruby><rb>師匠</rb><rt>ししよう</rt></ruby> これは,グループルビと同じ処理です.書籍を例にすると,このようなルビ付けは,ないわけではないが,数は少ないでしょう. タグ例5 <ruby><rb>師匠</rb><rt>し</rt><rt>しよう</rt></ruby> タグ例6 <ruby><rb>師</rb><rb>匠</rb><rt>し</rt><rt>しよう</rt></ruby> タグ例7 <ruby><rb>師</rb><rt>し</rt><rb>匠</rb><rt>しよう</rt></ruby> いずれにしても例5–7は,私のいう熟語ルビです.そして,理想をいえば,熟語ルビの配置方法として以下の3つが選択できればいいのだがな,と思っています.いずれの配置方法であっても,熟語間での分割を可とする. 配置方法1 タグ例3と同じ結果になる 配置方法2 タグ例4と同じ結果になる 配置方法3 すべての親文字1字に対応する各ルビ文字列が,親文字1字の長さを超えない場合は配置方法1,いずれかの1字でも親文字1字の長さルビ文字列が超える場合は配置方法2 これとは,別により高度に熟語とルビの対応,さらに熟語文字列全体の長さとルビ文字列の配長さを考慮し,熟語の前後に配置する文字種も考慮した配置方法4も考えられる.
Received on Tuesday, 19 March 2024 04:44:47 UTC