Re: 箇条書きの行頭

Koji Ishii 様
みなさま

 小林 敏 です.

  Koji Ishii さんwrote

>なるほど、敏先生は、美観よりも段落先頭と改行の区別が誤解されないことを中心においていらっしゃるんですね。

美観も問題だと思います.それとともに読みやすさも問題だと思います.

また,規則もあります.改行行頭を全角下ガリとした場合,なぜ二分下ガリになるのか,それはルール違反でしょう.例外状況は認めますが,それには理由が必要です.この理由は会話が多いと下ガリすぎになるからというものです.であるならば,なぜ,この理由は一般書にも適用されるか,ということで,そこには無理があります.(行の調整処理を避けたいという理由は,折返しでは行の調整処理が発生しますので,この理由は,やや無理がある.)


また,改行行頭を全角二分下ガリとした場合,全角スペースと括弧が重なった場合には二分詰めます.それから類推すれば,全角二分下ガリもルール違反でしょう.この理由は,行の調整処理を避けたいということです.新聞等の行長が短い場合の採用は,そうだと思いますが,それが一般化はできないと思います.

文字の縦組でいう横並び,横組でいう縦並びの問題は,行の先頭では大きな問題ですが,2字目以下では問題は少ないと思います.(行送り方向の位置が乱れる問題は,行送り方向では,原則として行間があります.このアキがあると,つまり行間の乱れは,けっこう気になります.字間はベタですので,位置の乱れはあっても,このベタという点は維持されので,問題は少ない.

>Webやメールのような、段落ごとに空行を入れるスタイルでは、その誤解の可能性は低い、と考えても差し支えないでしょうか?

この場合,段落先頭は括弧があろうがなかろうが,下げないという方法の採用をまず考えるべきと思います.ですから,折返し行頭をどうするかが問題です.

ただ,Webを見ると,以前からの慣習ということか,けっこう空行を入れるスタイルでも,段落先頭行で全角下ガリにしています.この場合は,読みやすさの問題はなくなると考えていいでしょう.

Received on Monday, 30 October 2023 23:04:40 UTC