- From: Taro Yamamoto <tyamamot@adobe.com>
- Date: Sun, 24 Sep 2023 01:58:05 +0000
- To: Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>, "public-i18n-japanese@w3.org" <public-i18n-japanese@w3.org>, "tajima@sanyosha.co.jp" <tajima@sanyosha.co.jp>, "atsuda@fontworks.co.jp" <atsuda@fontworks.co.jp>
(コメントします)。 > 1 palt,vpalを選び,文字間を詰める(以下,ツメ組という)場合,その詰める程度(強く,弱くなど)は,選択できますか フォント側にはそのような段階的なデータは持っていません。アプリケーションでそのような機能を持たせることは可能ですが、paltとvpalに特化してそのような機能を持っているアプリケーションを私は知りません。 > 3 縦組でツメ組を行うことは,プロポーショナルの単語を1字1字縦向きにして配置したときも(2の結果とも関連するが),それは可能ですか 全角の英数字は、直立で縦組みで用いられた場合、'VORG'による縦位置の調整が行われるかどうかに関わらず、(1)字幅については全角の幅と同じに設定されている場合。(2)縦方向についても'vpal'を適用して詰まるようにしている場合。この二つがデザインに依存してどちらもあります。本文用書体では欧文の直立形を縦組みで詰めることを想定していない場合が多いのか(1)の場合が多いと感じます。主にディスプレイ用の書体には(2)も多くあるのではないでしょうか。 プロポーショナルの英数字は、通常縦組みでは90度回転されます。縦中横の機能を用いた場合には直立しますが、その場合でも、縦方向の幅は全角の幅と同じになります。これはフォント側でそうしているのではなくて、アプリケーション側の縦中横の機能がグリッドを崩さないために行っているものと私は理解しています。(Nat may have more correct views, though). > 4 縦組でツメ組を行う場合で,ラテン文字が1字のとき(このケースは多い)は,どうなりますか.以下のケースに分けられる. 上で述べましたことが1文字の場合にもあてはまると思います。 > 5 全角ラテン文字の字形について(フォントの付属書体) > 5.1 アラビア数字を含め,プロポーショナルと全角文字の字形は同じですか,別の設計ですか.特にその字形の幅(字詰め方向,文字の左右方向の幅) これはデザインに依存します。プロポーショナルよりも大きく、幅広の字形を採用している場合が多くありますが、字形を変えていない場合がないとは断言できません。例外的なデザインでなければ、通常、プロポーショナルの欧文のベースライン位置に合わせます。 > 5.2 OpenTypeでは,全角字形が選択できますが,この字形を通常の方法で入力する全角文字の字形と同じですか,別の設計ですか 同じグリフです。 > 6 全角ラテン文字の行送り方向(正常な文字の向きでの上下)の位置について > 6.1 プロポーショナルと同じですか,別ですか 横組みでは、上記5.1で述べましたが、ベースラインをプロポーショナルのベースラインに揃えたデザインでは同じです。 縦組みでは、'VORG'を用いた縦位置の調整が入るフォントの場合には、各文字で縦の位置が異なってきます。(欧文のベースラインに関係なく、それぞれの文字ごとに全角の中心に配置されます)。'VORG'の調整が入らないフォントでは、ベースラインをプロポーショナルのベースラインに揃えたデザインの場合には、すべての全角欧文がベースラインの位置に揃います。 > 6.2 別の場合,全部の文字は同じですか,それとも1字1字が異なりますか(活字の場合,鋳込み位置は簡単に変更できたので,台の中央に鋳込むこともできた) 上で述べましたが、'VORG'で調整した場合には文字によって位置が異なります。全角ボディの中央に配置されます。 > 7 仮名の字間を字形に従ってツメ組にする場合,括弧類と句読点,中点のアキはどうなりますか > 7.1 その前後のアキ(二分,中点は四分)を削除し,ベタにするか 普通はフォント側では、句読点類や括弧類のスペーシングに影響を与えるツメは行っていません。ベタ組の場合でも、句読点類や括弧類の前後関係に依存するスペーシングの調整はアプリケーション側で行われるからです。(例外的なフォントの実装がないとは言い切れませんが)。 上記は、アドビの現在のCFFベースの日本語OpenTypeフォントについて、多くのフォントについてあてはまるのではないかと考えることに基づいたものです。 間違っている点があったらご指摘ください。 山本
Received on Sunday, 24 September 2023 01:58:18 UTC