- From: Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>
- Date: Wed, 06 Sep 2023 12:14:11 +0900
- To: 木田泰夫 <kida@mac.com>, Yamamoto Taro <tyamamot@adobe.com>
- Cc: Tatsuo KOBAYASHI <tlk@kobysh.com>, JLReq TF 日本語 <public-i18n-japanese@w3.org>
木田泰夫 様 みなさま 小林 敏 です. 和欧混植は増えると思います.その場合,文字サイズの整数倍に行長をしなくてよいという考え方は成り立ちます.が,私の経験からいえば,そのようなテキストでも,整数倍で問題なく収まる行はけっこ多いように感じています.ですので,和欧混植はでも,文字サイズの整数倍に行長にするという要求はあるように思っています. ところで,前のメールにも書いた問題でもありますが,文字の字幅が全角でないという問題より深刻な問題は,アラビア数字,ラテン文字の単語が原則として分割できない問題のように思っています.(欧文組版は字間というかっこうの処理箇所があるが,和文は……) 紙の本ですが,以下が,そのよい実例です.かなりの箇所で無理な字間の調整を行っています.(なお,2冊とも,なかなか面白い本です.) スティーヴン・ウルフラム著,稲葉通将監訳,高橋聡訳“ChatGPTの頭の中”(早川書房(ハヤカワ新書),2023.7.25)…横組 ウィリアム・クイン,ジョン・D.ターナー著 高遠裕子(タカトオ,ユウコ)訳“バブルの世界史 ブーム・アンド・バストの法則と教訓”(日経BP日本経済新聞出版,発売:日経BPマーケティング,2023.3.24)…縦組 後者は,縦組ですが,アラビア数字を縦向きに配置しています.この場合,アラビア数字の字間で分割可能です.しかし,分割しない方法もあり,“バブルの世界史”は,分割しない方式です.そのために,かなりの箇所で無理な字間処理をしています. この問題は,解決策は少ないのですが,何か考えないといけないと思っています.
Received on Wednesday, 6 September 2023 04:26:58 UTC