- From: Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>
- Date: Wed, 13 Jul 2022 16:12:33 +0900
- To: 木田泰夫 <kida@mac.com>
- Cc: JLReq TF 日本語 <public-i18n-japanese@w3.org>
木田泰夫 様 小林 敏 です. 熟語ルビをすこし拡大すれば,つまり親文字1字とルビとを対応させるのではなく,複数の親文字とルビを対応させる組合せもできれば,それでいいのですが,…,ルビの字数の少ない場合に問題が出る可能性がある.ちょっと悩ましい.この問題は,熟語ルビは,分割しない場合,ルビの字数の少ないときでも,すべてグループルビで処理すると考えれば解決する.まあ,それでも解決の一歩と考えれば,それでもいいと思っています. 木田泰夫 さんwrote >敏先生、 > >グループルビには熟語ルビと異なり分割の基準となるような位置の指定がありません。 >印刷の場合には人間が判断できますが、デジタルではそうもゆきません。ゆえ、分割 >を許すと言うのは、通常に分割できる場所ならどこでも、という意味になります。そ >れが嫌なら熟語ルビを使えと。その意味で熟語ルビはまさにデジタルにふさわしいか >もしれません。 > >例えば:「基本計画(マスタープラン)」が「基(マス)」「本計画(タープラ >ン)」となったり、「基本計(マスタープラ)(3文字に対して6文字のルビ)」「画 >(ン)」。これを許容する。嫌なら熟語ルビを使うように。 > >ルビが親文字の2倍より多い場合:「顧客(クライアント)」→「顧(クライ)」「客 >(アント)」。だいたい親文字分割の割合でルビを分割するのがいいでしょうかね。 >ルビが親文字の2倍よりも短い場合:「紫陽花(あじさい)」は「紫(あじ)」 or >「陽花(さい)」か「紫(あ)」「陽花(じさい)」。「紫陽(あじさ)」「花 >(い)」。親文字とルビの分割の方法のバランスをどう取るかは工夫の余地がありそ >う。 > >こういうのを、違和感があるけれど、許容してしまう。これが最もシンプルバージョ >ン。 > >もっとやれるアプリケーションは、形態素解析を使ったり、グループルビの分割はど >うしても困った時にしかやらないプライオリティにするとか。 > >コンテントを作る側は、手間をかけられるなら、田嶋さんが説明してくださったよう >に、熟語ルビとして切り目を示す。 > >木田 > >> 2022/07/13 13:51、田嶋淳 <junetaj@gmail.com>のメール: >> >> 敏先生 >> 木田さま >> >> 現状電子書籍の制作では、長すぎるグループルビを意図的に分割して付与する >> ケースはあります。紙の本と違って後からの組版調整ができないため、グループル >> ビによって前後の組版が大きく乱れることを阻止するための今現在のやむを得ない >> 回避措置です。 >> >>> 2022/07/13 13:29、Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>のメール: >>> >>> Yasuo Kida 様 >>> >>> 小林 敏 です. >>> >>> グループルビを分割可能にする処理は,熟語ルビの分割処理に似ていますが,すこ >>> し違う点もあります.熟語ルビでは,親文字の分割は1字単位で可能ですが,グ >>> ループルビでは1字単位でない場合がある.それは,親文字のどのようにくくるか >>> で差はつけられる. >>> >>> 文そのものにルビを付ける場合,グループルビを分割可能しても解決しない.文そ >>> のものにルビを付ける場合,分割位置は,漢字や仮名の字間は,どこでも分割可能 >>> になる可能性が高い.それに対し,グループルビでも熟語ルビでも,特にルビ文字 >>> 列では仮名の字間で分割不可になる例は多い. >>> >>> 熟語ルビの例 親文字:可能性 ルビ:かのうせい >>> 親文字はどこでも分割化,ルビは“の”と“う”,“せ”と“い”の字間は分割 >>> 不可 >>> >>> グループルビの例 >>> 親文字:基本計画 ルビ:マスタープラン >>> 分割するとすれば,基本+マスター 計画+プラン >>> 親文字:都市国家 ルビ:シテは,まあ分割しない方がいいかもしれないが, >>> 分割するとすれば,都市+シ 国家+テ >>> としてもよい.これに近い分割をしている例は見かける. >>> >>> Yasuo Kida さんwrote >>> >>>> 敏先生、 >>>> >>>> jlreq-d ではグループルビを分割可能にしましょう。 >>>> >>>>> グループルビ以外に,文そのものにルビで別のテキストを付ける例があるが,こ >>>>> れ >>>>> は,そもそもルビで処理するには無理がある.行間注で処理した方がよいし,行 >>>>> 間 >>>>> 注を考えるとしたら,それは分割禁止にはならないでしょう. >>>> >>>> この用法の「ルビで処理するには無理がある」のは、グループルビを分割可能に >>>> した >>>> 場合、解決しますか? >>>> >>>> 木田 >>>> >>>>> 2022/07/13 12:15、Kobayashi Toshi <binn@k.email.ne.jp>のメール: >>>>> >>>>> Yasuo Kida 様 >>>>> みなさま >>>>> >>>>> 小林 敏 です. >>>>> >>>>> Yasuo Kida さんwrote >>>>> >>>>>> (別の問題ですが:長いルビが折り返せないのは、行頭揃えにしてもかなり目 >>>>>> 立つ >>>>>> 行 >>>>>> を作ってしまいますので、それ自体で問題だと思っています) >>>>> >>>>> 長いルビは,多くがグループルビです.このグループルビが2行に分割禁止なの >>>>> は, >>>>> 組版プログラムが簡単な処理法を選んだためです.活字組版時代は,その場で工 >>>>> 夫 >>>>> できたので,必ずしも分割禁止ではなかった.実際にも編集者の立場でいえば, >>>>> 分 >>>>> 割してもよいのです(グループルビの分割位置には,いくつか望ましい事項があ >>>>> り >>>>> ますが).現在でも,たぶん手作業なのでしょうが分割した例はあります. >>>>> >>>>> グループルビ以外に,文そのものにルビで別のテキストを付ける例があるが,こ >>>>> れ >>>>> は,そもそもルビで処理するには無理がある.行間注で処理した方がよいし,行 >>>>> 間 >>>>> 注を考えるとしたら,それは分割禁止にはならないでしょう. >>> >> ―――――――――――――――――― 小林 敏(toshi) 2022年07月13日 e-mail: binn@k.email.ne.jp ――――――――――――――――――
Received on Wednesday, 13 July 2022 07:15:20 UTC