Re: UAX50に対する変更提案の補足説明(お願い)

>今でも記号類の一部に、縦書きと横書きを変更した際に、環境によって振る舞いが異なるも
のが、多々ある。

木田さんの英文をベースに、これまでの議論と小林さんの文面を一部取り入れ
る形でコメントします。

1) 木田さんの英文の第一段落

CSS Writing Modes of W3C uses UAX 50 for determining the default glyph
orientation.  ("[UAX50] defines the Vertical_Orientation property for
the default glyph orientation of mixed-orientation vertical text.")
Web browsers or EPUB reading systems are conformant only when they use
UAX 50 for determining the default glyph orientation.

を追加することを提案します。UTCは、UAX 50は目安だなんて寝ぼけたことを
言っているからです。

2) 木田さんの英文の第二段落の末尾

Specifically, if web browsers or EPUB reading systems use such fonts,
they cannot be conformant.

問題点をより明確にするためです。

3) 「環境による記号類の振る舞いの相違による混乱を避けるために、電子書
籍コンテンツの制作現場では、特定の記号類については、やむを得ず、(符号
化文字ではなく)図形として埋め込むことがしばしば行われている。」

これは、今回の変更提案の三つの文字(U+2016 Double vertical line,
U+2702 scissors, U+3030 wavy dash)に絞って書いたほうがいいと思います。
そうでないと議論が発散します。発散するとUTCでは結論を出せないと予想し
ます。

私の理解では、wave dashではなくて別のコードポイントを用いた実装はあり
ます。しかし、この三つの文字についてラスタ画像は使われましたっけ?
また、この三つについては読み上げのことは言わないほうがいいと思います。

村田 真

2022年4月18日(月) 9:48 小林龍生 <tlk@kobysh.com>:
>
> 田嶋さま、村田さま、水野さま、田原さま、宮田さま、山本さま、田丸さま、下川さま、
> 小林龍生です。
>
> すでにご承知の方もありますが、W3CのJLreqタスクフォースとCITPCとで連携して、UTCに対して、UAX50を少し(実際には3文字だけ)変更して、AJ1-7と合致させる提案を行っています。
> UTCからは、比較的好意的な反応が返ってきていますが、より詳しい背景説明を求められています。
> この問題は、規格の論理的な整合性というよりも、従来の慣行を踏まえた上での一貫性といったあたりにあり、どちらかというと技術的問題ではなく、マーケット対応の問題のように思われます。
> そのようなわけで、UTCからの反応とそれをうけたJLreqTF、CITPC運営委員会での議論を踏まえて、添付のような補足説明の骨子案を作ってみました。
> キモは、日本のマーケットで実際に実務に携わっておられる方々の生の声をダイレクトに反映させたものだ、ということをアピールするところにあります。
> お手数をかけますが、骨子案で、お名前を挙げさせていただいた部分を、(できれば全体の流れにそった形で)ご自分のお考えでお書きいただけないでしょうか。
> JLreq TF議長の木田さんと事務局の下農さんが、GitHubにイッシューを立ててくださいます。以後、GitHub上で進めていただければ幸い。
>
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慶應義塾大学政策・メディア研究科特任教授
村田 真

Received on Sunday, 15 May 2022 08:41:13 UTC